先行策から直線突き放す
人気に応え圧巻の5馬身差
当初は門別と水沢の持ち回りで行われる計画で始まったネクストスター北日本。北海道と岩手の所属馬による地区交流で、第1回の一昨年は門別1200メートル、第2回の昨年は水沢1400メートルで争われた。
だが、第3回の今年も水沢1400メートル。舞台が水沢に固定されることになった。門別で行うには4月中旬に開幕するホッカイドウ競馬の開催に合わせなければならないが、優勝馬に優先出走権が与えられる兵庫チャンピオンシップJpnIIは4月下旬から5月上旬に行われ、非現実的な日程になってしまう。それを解消するためにも、3月に競馬が再開する岩手競馬の水沢に固定するのは妥当な選択だ。
水沢では3月8日にトライアルとしてスプリングカップが行われた。これを7馬身差で圧勝したディオニスが岩手勢の筆頭と目されていたが、残念ながら戦線離脱。一方、北海道勢は11月27日の兵庫ジュニアグランプリJpnIIで0秒2差の2着に好走したゴッドバロックが参戦。それ以来の実戦ながら、単勝1.1倍という圧倒的な支持を集めた。
レースも人気に違わぬ圧勝だった。ほぼ横一線のスタートから、あまり先行するイメージのないゴッドバロックが2番手を確保。最内枠を引いてハナを主張した3番人気のティーズアライトを外からマークした。かなり速い流れになったが、勝負どころの3コーナーを過ぎても鞍上の阿部龍騎手の手は軽く動くだけ。直線に向いて追い出されると徐々に差を広げていき、必死に粘るティーズアライトに5馬身もの差をつけてゴールした。
勝ちタイムは1分25秒5。2008年に船橋のプライドキムがクラスターカップJpnIIIでマークした1分24秒3のレコードに1秒2差という好時計だった。不良からスタートした馬場状態が途中から重に回復したことで、時計が出やすくなっていたのも確かだが、それを差し引いても、3歳の4月としては優秀だろう。良馬場の昨年とは単純には比較できないが、昨年より3秒2も速い決着となった。
鞍上は「そもそも小回りは向いているとは思っていないので、こういう馬場ですし、ポジションは前め、という意識は持っていました。スパッと動けるタイプではないので、早め早めに動かして、それで力を発揮してくれればいいな、と思っていました」。それに応える内容での勝利。角川秀樹調教師も「この馬場状態なので、園田のレースは忘れて、いつもより前めの競馬で、という話はジョッキーに伝えました。園田はガラッと内が空いていたから道がありましたけど、ここはそういうわけにはいかないですし、多少は外を回っても、とは思っていました」。後方から向正面で位置を上げていった兵庫ジュニアグランプリJpnIIとは違う一面を見せた。
サッポロクラシックカップに続く、重賞2勝目を挙げたゴッドバロック。まだ門別では1200メートルまでしか経験していないが、園田と水沢で1周競馬の1400メートルを経験した。次走に予定しているのは1600メートルの北斗盃。門別でも内回りの1周競馬になる。「根本的には向いていないと思います。でも、今日の競馬を馬が学習してくれていれば、対応できると思います」と鞍上。実際に出走するかどうかは馬体重の回復次第とのことだが、新たな引き出しを得たことは自信になりそうだ。
取材・文牛山基康
写真佐藤到(いちかんぽ)
Comment

角川秀樹調教師
思いのほかスムーズに2番手に付いた時点で、ほぼ間違いないんじゃないかと思いました。今日は掛かるようなところも見られたので、その分、追ってからの反応がいつもと違ったのかも。欲を言えばもう少しプラス体重で今年の1走目を使いたかったというのが本音。次走は体が戻っていれば北斗盃の予定です。








阿部龍騎手
ホッとしています。(休み明けでも)じっくり乗り込めていたので、力を出せる状態にあるな、と思って乗っていました。コーナーが1周なので、気持ちが抜けないようにだけ気をつけていました。(3~4コーナーは)じっくり構えていて、反応しなかったら嫌だったので、強気に動かしていきました。