ラッキープリンスは2015年の東京ダービー馬。今野忠成騎手を背に最後の直線で力強く抜け出し、的場文男騎手が手綱を取ったパーティメーカーの猛追を振り切り、勲章を手にしました(ともに、当時は浦和・小久保智厩舎所属)。
その後、2019年4月からは高知の別府真司厩舎へ移籍しました(最後の2走は細川忠義厩舎)。2021年6月27日のレースを最後に引退。高知競馬場での縁を通じ、同じ四国にある香川県の観音寺乗馬クラブで第二の馬生を歩んでいます。
代表の三好達也さんによれば、現在のラッキープリンスは『プリンス』という愛称で親しまれ、主に乗馬体験や初心者向けのレッスンなどで活躍中とのこと。入厩当初から大人しく穏やかで人懐っこいため、誰からもかわいがられているそうです。
昨年は高松市の伝統行事『仏生山大名行列』に初参加。殿様役の俳優・木内晶子さんを背に、大勢の見物客が見守る中、立派に大役を果たしたそうです。
現在の愛されエピソードを三好さんにお聞きすると、「現役時代に所有されていた馬主の国田正忠様からは電話やメッセージをいただき、東京ダービーのゴール写真も送ってくださいました。とても大事にされてきた馬なんだなぁと感じます。別府調教師様と娘様ご夫妻(秋山厩務員様)、父サイレントディールを種牡馬時代にブリーダーズスタリオンステーションで担当されていた松下様も、会いに来てくださいました。本当にたくさんの人たちに愛されてきた馬なんだなぁと感じます。うちの会員さんが大井競馬場でプリンスの缶バッジを見つけて買ってきてくれたこともありました」と教えてくださいました。
今後については「初心者の方の騎乗が多いですが、辛抱強く頑張ってくれています。騎手を目指してレッスンを受けていた高校生の会員さんが、地方競馬教養センターの騎手養成課程に今年合格しました。レッスン開始当初はプリンスに騎乗していました。厳しい世界ですが、騎手になる夢を叶えてもらいたいです。プリンスには、これからも元気で長く活躍して、みんなに乗馬の楽しさを感じてもらいたいですね」と期待を寄せていました。
現在、観音寺乗馬クラブは同じ市内に移転準備中のため、乗馬体験やレッスンなどはお休み中。移転日が決まり次第FacebookやInstagramでお知らせするそうです。乗馬料金(ラッキープリンスのお仕事代金)をお支払いすれば、初心者でも東京ダービー馬に跨ることができるという夢のような場所ですね。移転後に訪れてみてはいかがでしょうか!


高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関東競馬(南関魂)
・大井競馬
・WEBハロン
・サンケイスポーツ
・馬事通信
・東京馬主ニュース
・川崎競馬馬主協会ニュースなど