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第71回大井記念

3コーナーから後続を置き去り
  好タイムで逃げ切り重賞5勝目

71回目を迎える伝統の一戦に、フルゲートの16頭が集結した。今回は『過去1年間のJRA・南関東重賞優勝馬』として出走優先順の上位にいたグリューヴルム(川崎)、グロリアムンディ(船橋)が回避。大井のA1格付けの出走希望馬が多かったため、フルゲートにもかかわらず、全馬が大井所属となる珍しいメンバー構成となった。

人気の中心はドゥラエレーデ。JRA所属時に芝のホープフルステークスGIを勝ち、ダートGIで3度の3着。転入初戦だった前走の川崎記念JpnIで2着に好走したこともあって、南関東同士の定量戦では上位と見られた。2番人気には前哨戦のブリリアントカップで4馬身差の完勝劇を演じたリベイクフルシティ。以下、昨年のJBCクラシックJpnI(船橋)で3着のサントノーレ、報知オールスターカップを5馬身差で制したスレイマンと続いた。

注目のスタート。サントノーレが好スタートからじわっと先手を奪い、ドゥラエレーデがその外につける。サンテックスとナンセイホワイトが続き、サヨノネイチヤが少し離れた5番手。リベイクフルシティは中団を進んだ。前半3ハロンは36秒2で、その後もサントノーレは1ハロン12秒前後の軽快なラップを刻んだ。

先行する4頭がほぼ一団となって3コーナーを通過したが、ここでサントノーレが突き放しにかかる。4馬身ほどの差をつけて直線に向くと、ここからは独壇場だった。激しい2着争いを尻目に脚を伸ばして、6馬身差の圧勝。2000メートルに距離が短縮された2014年以降では最速となる勝ちタイム2分4秒2(良)で、5つ目のタイトル制覇を飾った。

矢野貴之騎手は「素晴らしい時計でびっくりしました」と目を丸くし、荒山勝徳調教師も「距離が長いかなと思っていたけど、最後は突き放してくれて、力のある馬だと思いましたね」と多少の驚きをまじえて話す。根岸ステークスGIIIで10着に敗れて以降、本来のレースぶりが見られなかったが、中距離に戻ったことで、自分のリズムで競馬ができている印象だ。ただ、陣営は距離の適性について測りかねているところがあり、帝王賞JpnIへの出走も現時点では微妙。今後のレース選択に注目が集まる。

2着にはサヨノネイチヤが入線。2年前のこのレースを制して以降は勢いが見られなかったが、ここで復活ののろしを上げた。「前走は前に壁が作れなかったけど、今回は作って走ることができました。しまいもいい脚を使ってくれましたね」と西啓太騎手。長期休養明けを2度使って、さらなる良化も見込める。より高い舞台での活躍が期待できそうだ。

一方、1番人気のドゥラエレーデは13着。3コーナー過ぎで手応えが怪しくなり、直線で馬群に飲み込まれた。野畑凌騎手は「いい位置を取れたけど、若干ハミを噛んでしまった」と肩を落とした。馬体重も少し絞れて、気配は良さそうだったが、前向きさがアダとなった形。ただ、川崎記念JpnIで見せた走りは地力の高さを物語っており、歯車さえかみ合えば巻き返すに違いない。

取材・文大貫師男

写真宮原政典(いちかんぽ)

Comment

矢野貴之騎手

最近は自分の競馬ができていないような感じだったので、いろいろなパターンを考えていましたが、最終的にはスタートの1歩目で逃げようと決めました。折り合いと追い出しが難しいところがありますが、よく辛抱して走ってくれました。あんなに後続が離れていたとは思いませんでしたね。

荒山勝徳調教師

調整では負荷を強めて2000メートルへ向けて体力づくりをしてきました。距離が長いかなと思っていましたし、ましてや外枠だったので、馬のリズムを考えながら乗ってくれという指示を出しました。自分のペースで行けたのが良かったと思います。今後はオーナーと相談して決めようと思います。