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第62回関東オークスJpnII

父子一騎打ちを望来騎手が制す
  3着ブレイズエッジがGDJ優勝

ダート3歳牝馬の頂上決戦に好メンバーが顔をそろえた。昨年のJBC2歳優駿JpnIIIで1、2着のタマモフリージアとフルールドール、地方からも南関東のこの路線の主役を務めてきた浦和のアンジュルナと船橋のブレイズエッジ、佐賀で重賞7勝のサキドリトッケンに、堅実な走りを見せる愛知のカトレアノクターンが出走。それぞれの春の集大成として、そしてグランダム・ジャパン3歳シーズンの最終戦として、このレースを迎えた。

ただ伝統的に、このレースは先々のダート牝馬路線の中心を担う馬が頭角を現すといったパターンが多い。近年ではメモリアカフェ、グランブリッジなど、さかのぼればプリエミネンス、レマーズガール、ユキチャン、ラヴェリータなどが、ここで初タイトルを手にしている。今回、芝のフローラステークスGII・11着からダートに戻ってきたペンダントや、前走で1勝クラスを勝ったばかりのジュワネングといったJRAの新興勢力が、ここを足掛かりとするのか注目が集まった。

レースをリードしたのはジュワネング。アンジュルナは2番手で折り合いに専念し、その外にフルールドールがつけた。直後にペンダント、タマモフリージア、ブレイズエッジが続き、前半3ハロンは37秒9(推定)。その後も1ハロン14秒台のラップが続き、スローペースで進んだ。

レースが動いたのは2周目の向正面。ジュワネング鞍上の岩田康誠騎手が一気にギアを上げ、3コーナー過ぎで3馬身ほど先行する。しかし、岩田望来騎手が手綱を取るペンダントが4コーナーで差を詰め、直線では岩田親子による一騎打ちとなった。望来騎手の激しいアクションに応えて一歩ずつ差を詰めるペンダントに対し、康誠騎手の右ステッキを受けてジュワネングも懸命の抵抗。ゴール前まで続いた親子による競演は、1馬身半差で望来騎手のペンダントに軍配が上がった。

見応えのある攻防だった。騎手同士の意地がぶつかり合い、ただでさえ名勝負に数えられるような場面だったが、それがまた親子ジョッキーによるものだったことに感興が湧く。勝利騎手インタビューで望来騎手が「親父には負けたくないと思って乗っていました」と振り返れば、康誠騎手は「負けたなあ……。負けた相手が息子ではしょうがない」と苦笑い。もちろん康誠騎手としては悔しい気持ちも大きかったと思うが、見ている側としてはどこか口元がほころぶような、気持ちのいい親子ワンツーだった。

ペンダントは、これでダート5戦3勝。半兄エートラックス(兵庫チャンピオンシップJpnII、東京スプリントJpnIII)に続くダートグレード制覇を果たし、今後の展望が大きく開けた。3コーナーで少し置かれたぶん、今後はその対応が鍵を握るが、血統的にも地方のダートでの活躍が見込める。牝馬路線の中心勢力として飛躍してくれるに違いない。

船橋のブレイズエッジが3着に入り、グランダム・ジャパン3歳シーズンの総合優勝を果たした。積極的な立ち回りを見せて上位に食い込んだだけに価値が高く、御神本訓史騎手も「体重が減っていたのが心配でしたが、最後まで食らいついてくれました。コースが合ったのか、距離が良かったのか、今まで乗ってきたなかで一番いい走りをしてくれましたね」と、想定以上のパフォーマンスに手応えをつかんだ様子。重賞は未勝利でも、相手なりに走れるのは魅力で、今後のダートグレードでも目が離せない。

取材・文大貫師男

写真築田純(いちかんぽ)、NAR

Comment

岩田望来騎手

リズム良く運べたのが最後に生きましたし、チークピーシズを外したのも、いいほうに出たと思います。3コーナー過ぎで前の馬が下がってこないことが分かったので、その後ろにつけてマークしました。初めて尽くしの競馬に対応してくれましたし、これからどんどん強くなってくれると思います。

池江泰寿調教師

(自身で管理した)オルフェーヴルの産駒での重賞制覇に感無量です。経済コースを走れてキックバックも気にしなかったので、あとは直線でどう抜け出すかを注意して見ていました。3コーナーでは小回りが合わないかと思いましたが、直線はフルスロットルでしたね。今後は馬と相談して予定を立てます。