ハナを主張し逃げ切り8連勝
重賞初制覇で目指すはJBC
読売レディス杯が行われた日の金沢競馬場は、第1レースから馬場状態が稍重。2日前が不良で前日が重と回復傾向にはあったが、当日は午後4時半頃にやや強めの雨が降る時間帯があった。その影響もあってか、逃げ先行タイプの好走が目立つレースが多かった。
今年の読売レディス杯は8頭立てで、なかでも重賞実績がある南関東からの遠征馬3頭が注目を集めた。川崎のホーリーグレイルは今年のダートグレードレースで2回とも5着以内を確保。船橋のプラウドフレールは昨秋のマリーンカップJpnIIIを制し、大井のケテンドリームは前走の兵庫サマークイーン賞で勝利を挙げた。
一方の地元勢は4頭。JRAで3勝を挙げ、2走前から金沢所属で連勝中のルージュミラージュが単勝5.4倍の4番人気に支持されていた。
しかし勝ったのは4.7倍の2番人気だった高知からの遠征馬、スカンジナビア。目迫大輔厩舎は昨年の金沢スプリントカップに続いての金沢での重賞勝利となった。
スカンジナビアは高知での7戦7勝がすべて逃げ切り。今回もゲートが開いた瞬間に、鞍上の井上瑛太騎手が大外枠から気合をつけて逃げの手を打った。前走で逃げ切っていたルージュミラージュは2番手に控え、その外をプラウドフレールが併走する形となった。
向正面に入ったところでのスカンジナビアのリードは3馬身ほど。3コーナー手前では4番手を進んでいたケテンドリームとホーリーグレイルが上昇してきたが、逃げるスカンジナビアの手応えには余裕が残っているように見えた。逆にルージュミラージュはインコースで苦しくなり、プラウドフレールは本田正重騎手の手がさかんに動く状況。そしてホーリーグレイルは内を回って差し切りを狙ったが、スカンジナビアはその姿が視界に入ったことで再び加速。最後はホーリーグレイルをクビ差抑えて逃げ切った。
8連勝の手綱をすべて取っている井上騎手は「今日の相手でも先手を取れて、(今年春の)門別での修業(期間限定騎乗)でスタートが上達したことが活きたように思います」と笑顔。目迫調教師は「金沢への輸送は、厩務員さんがいろいろと情報交換をして対応してくれているおかげ。この相手に勝ち切ったのは大きな自信になります」と、胸を張った。
2着惜敗のホーリーグレイルは、矢野貴之騎手が「この馬の競馬はできたと思うんですが、今日は展開が向かなかったですね」とコメント。3着のプラウドフレールは本田騎手が「前を交わせそうな手ごたえはあったんですが。初めて乗ったので分からない点はありますが、プラス14キロの分があったのかも」と振り返った。
一方、7着だったルージュミラージュは、栗原大河騎手が「勝った前走もそうだったんですが、勝負どころで追い始めると内にササってしまうんですよ。そこが今後の課題ですね」と話した。
スカンジナビアの最大目標は、金沢競馬場で行われるJBCレディスクラシックJpnI。「もしかしたら、同じ馬主さんのサノノエスポと一緒に来ることになるかも」と、目迫調教師が目を輝かせていた。
取材・文浅野靖典
写真宮原政典(いちかんぽ)
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目迫大輔調教師
高知での最初のレースが衝撃的な強さ。ただ、下のクラスからのスタートだった影響で高知の重賞にはなかなか出られなかったこともあって、けっこう前から重賞に出すならここかな、と思っていました。このあとは馬の様子を見て、地元の準重賞をはさんでからJBCに向かいたいと考えています。








井上瑛太騎手
逃げることしか考えていませんでしたが、相手が強いので少しでもペースを落とすと先に行かれてしまうだろうから気を付けよう、という考えはありました。(読売レディス杯の前に)同じ馬主さんが乗り馬を用意してくださって、そこで逃げ切り勝ちができたことも、このレースでの自信につながりました。