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第38回ブリーダーズゴールドカップJpnIII

スローに流れての瞬発力勝負
  2番手から直線先頭で押し切る

牝馬限定戦となった2014年以降、中央勢が圧倒的な強さを見せているこのレース。今年は地元の前哨戦ともいえるヒダカソウカップ、ノースクイーンカップの勝ち馬の出走はなく、ともに2着だったゼロアワーが出走したものの、やはり人気は中央5頭に集中した。ただその5頭のうち重賞を勝っているのは関東オークスJpnIIを制した3歳馬ペンダントのみ。新興勢力による争いとなった。

4コーナーポケットからのスタートで、1周目のゴール板を通過するあたりで早くも中央勢が前を固めた。これは例年通りのことだが、違ったのはペースが上がらなかったこと。例年であれば1~2コーナーを回るあたりで馬群がばらけて縦長になるが、今回は2コーナーを回っても地方馬を含め一団。中団の地元馬でも折り合いに苦労するような馬がいるほどだった。

前半1000メートル通過が65秒2という、ダートグレードとしてはかなりのスローペース。ちなみに距離が200メートル短いとはいえ、今年のノースクイーンカップの前半1000メートル通過は64秒5。であれば地方馬の中から一か八か早めに動いていく馬がいてほしかった。

そうなると、後半上り勝負となるのが必然。逃げていたバスタードサフランに、2番手のレイバックスピンが3コーナーで並びかける。逃げ馬の直後で折り合いをつけていたエルフストラックが直線を向いて外に持ち出して追い出されると、5番手にいたクインズショコラはこれを目標に前をとらえにかかった。

残り200メートルを切って先頭に立ったレイバックスピンが後続を振り切って勝利。外からクインズショコラが迫ったが3/4馬身差2着。エルフストラックも食い下がってアタマ差で3着。白い砂の瞬発力勝負に対応できたか、できなかったかが、勝負の分かれ目になったように思われる。スローに落として逃げたバスタードサフランは追い比べに屈して4着。1番人気に支持されたペンダントは4コーナーまで勝ち馬の直後につけていたが、18キロの馬体増もあったか、直線半ばから徐々に離され5着だった。

勝ったレイバックスピンは、新潟で2勝クラス、3勝クラスを連勝し、3連勝で重賞初制覇となった。牧浦充徳調教師は、「前走が14キロ増えた状態で勝ってパワーアップしていました。札幌から輸送してきましたが、涼しくて過ごしやすく、栗東にいたときより状態が一段上がった感じで臨めました。賞金を加算できたので、交流重賞を含めて狙えるところを狙って、JBCレディスクラシックに行ければと考えてます」と、近走の成長ぶりと期待を語った。

クインズショコラは、前走初のオープン特別では逃げて2着だったが、今回は差しに回って惜しくも2着。「前回は強い馬(断然人気で勝ったグランドプラージュ)がいいたので、指示して行かせましたが、ポジションはどこからでもレースができます。賞金を加算できたので、田山(旺佑騎手)に重賞を獲らせたいです」と新谷功一調教師。

1、2着は充実著しい4歳馬。秋から来年へ、ダート牝馬戦線での期待となりそうだ。

取材・文斎藤修

写真浅野一行(いちかんぽ)

Comment

丹内祐次騎手

返し馬で成長した感じを受けましたし、ペースも楽で直線まですごく手応えが楽だったので、直線を向いた時には勝てるかなと思いました。無理に行く馬がいれば行かせてもいいかなと思っていましたが、スタートも決まって楽にあの位置(2番手外)がとれたので、崩れることはないなと思っていました。

牧浦充徳調教師

初めての2000メートルで、左回りに良績が多かったので、いろいろ不安なところが多かったのですが、それも全部クリアしてくれての勝利で先々が非常に楽しみです。馬体も増えて500キロ近くなって、以前よりだいぶパワーアップしてくれたので、ここからさらに成長してくれればと思っています。