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第52回ビューチフルドリーマーカップ

直線猛追しハナ差捉える
  3度目の挑戦で勝利掴む

一昨年から春秋の2シーズン制に変更されたグランダム・ジャパンの古馬シーズン。このシリーズが創設された2010年から古馬シーズンに組み込まれ、8月下旬から9月上旬に固定されてきたビューチフルドリーマーカップは、岩手競馬の開催日程に合わせるため、水沢で行われることが多かったが、2シーズン制の秋シーズンとなってからは盛岡での開催が続いている。

2ターンの左回りダート2000メートルという、日本の他場にはない舞台設定で行われる地方全国交流の牝馬限定戦。この条件を求めてか、今年は一昨年に続いて他地区から7頭の遠征馬が大挙して参戦。岩手からは3頭が出走して争われた。

1番人気に推されたのは、連覇を狙う大井のローリエフレイバー。好走と凡走の差が激しい成績が示すように、気分よく走れないとレースをやめてしまう性格だが、昨年と同じ10頭立ての10番枠を引いたこともあり、好走の可能性が高いとみられたのだろう。それでも単勝の最終オッズは4.5倍。前走のノースクイーンカップを制して2番人気に支持された川崎のチャチャハツゴウが4.9倍で続いていて、今年の混戦ぶりが表れていた。

その混戦を制したのは、6番人気ながら単勝は6.3倍だった大井のラブラブパイロ。3年連続の参戦で、一昨年が0秒1差の2着、昨年が0秒2差の3着だったことから、西啓太騎手も「今年こそは、というつもりで臨んだので、ようやく結果が出てうれしいです」と話していたが、ファンにとっても「今年こそ」の思いがあったかのようなオッズだった。

霧雨が降り続くなかでスタートしたレースは、序盤の位置取り争いが結果を左右することになったようだ。チャチャハツゴウが前走に続いて逃げると、それをマークするように2番手をキープしたのは、単勝が5.3倍の4番人気だった浦和のツーシャドー。今年のしらさぎ賞で重賞2勝目を挙げ、前走で浦和の準重賞を制していたが、初コースを苦にする傾向からか、実績ほど人気にならなかった。

その2頭を前に見ながら内の出方をうかがっていたのがローリエフレイバー。すると、内にいたラブラブパイロが、ツーシャドーの外に出す構えを見せた。それを制したいローリエフレイバーは、野畑凌騎手が押して3番手をキープ。ラブラブパイロは、その外の4番手を確保して1コーナーを迎えた。

3コーナーでチャチャハツゴウとローリエフレイバーが苦しくなると、早めに先頭に立っていたツーシャドーを追いかけたラブラブパイロ。鞍上が「ずっといい位置で競馬したいと思っていたけど、なかなかできなかった。今日は馬の具合も良かったので、いい位置で競馬することができて良かったです」と振り返ったように、前々で運べたことが最大の勝因なのだろう。最後の直線で一度は離されたが、坂を上がってから猛追すると、ハナ差で捉えたところがゴールだった。

ここが休み明け4戦目。荒井朋弘調教師は「ここ3戦の内容が、年齢的な衰えだったのか、もともとの気難しい面が出たからなのか、何とも言えないんですけど」と話していた。7歳を迎えた今年は、たたかれての変わり身が遅かった、ということだろうか。いずれにせよ、一昨年のノースクイーンカップ以来となる重賞2勝目を挙げたラブラブパイロ。長距離輸送を苦にしないタフネスは、3度目の正直で盛岡でもタイトルを手にした。

取材・文牛山基康

写真佐藤到(いちかんぽ)

Comment

西啓太騎手

だんだんと反応が鈍くなってきているなかで、それでも追ってバテない強みというのはあったので、それを存分に生かせた競馬だったのかな、とは思います。(最後の直線は)もう必死だったので、ゴール後はどっちが勝ったのか分からなかったんですけど、掲示板を見て、替わっていたので、良かったです。

荒井朋弘調教師

内枠だったので、中途半端な位置で後ろに下げるくらいなら、バタバタになってもいいから強引にでも出していくようにだけは指示しました。門別では反応がちょっと悪かったので、今回は早めにうまく外に出せたのも良かったのかもしれません。この後は問題なければレディスプレリュードになると思います。