断然人気に応え直線抜け出す
荒山厩舎はJBC連覇へ手応え
JBCスプリントJpnIの指定競走となっているアフター5スター賞。優勝馬には東京盃JpnIIの優先出走権が与えられるスプリンターの王道路線。秋の頂上レースに向けての重要な一戦だ。
昨年はファーンヒルがここを制してJBCスプリントJpnI(船橋)で凱歌をあげた。遡れば2020年の覇者サブノジュニアは矢野貴之騎手とのコンビでJBCスプリントJpnI(大井)も制して短距離王に輝いた。
さて2026年。典型的な逃げ馬不在で、ティアラフォーカスがハナを叩くかたちで電撃6ハロン戦がスタート。
単勝1.9倍の断トツ人気に支持されたティントレットは好位インで序盤はじっと構えていた。勝負どころで同じ荒山勝徳厩舎のファーンヒルが動き出すと、タイミングを待っていたかのようにティントレットは4コーナーから外に出して追撃を開始。ファーンヒルは内に入って、互いに勢い譲らずあわよくば荒山厩舎のワンツーかと思われたが、59キロの斤量が響いたのか、直線半ばでファーンヒルの脚いろが鈍った。
ゴールが見えたあと100メートルで、抜け出すかたちになったティントレットが、追い上げてくるナスティウェザー、マスターオブライフをねじ伏せるように2着に2馬身半差を付けて勝利を手にした。独壇場とも言える勝利となった。
鞍上の矢野騎手は8月28日から韓国に渡り、コリアカップG2に出走予定のディクテオンに、この日の朝、最終追い切りをつけると大井に戻ってのレース騎乗となった。
「騎乗依頼をいただいて、しっかり仕事ができてホッとしています。気性に難しさのある馬で、こういうタイプは乗り替わりなどのフレッシュな状況が合う、とティントレットの騎乗を荒山調教師にお願いしました」と話した。強行スケジュールで掴んだタイトルは格別だったことだろう。翌日の第1、2レースに騎乗したあとは再び、ディクテオンの調整にソウルへ戻った。
昨年のファーンヒルに続き、連覇を決めた荒山調教師は「1列目を取りたかったので予想と違ってはいたが地力で勝ってくれた。最初の頃に比べると大人になってきてはいるが、まだ7、8分で本調子とは言い切れないだけに調子を上げるこれからが楽しみでならない」と、昨年のファーンヒルと同様にJBCスプリントJpnI(11月3日、金沢)を目標に掲げた。
「馬の状態を見てからになるが、権利を獲った東京盃へは向かわず、JBCに直行で、短期放牧を挟むことも考えている」と荒山調教師。
今年これで重賞5勝目となった荒山厩舎だが、すべて優勝馬が違う、まさしくオープン馬の宝庫。
9月6日のソウル・コリアカップG2に出走するディクテオンを始め、東京盃JpnIIにはゼーロス、またサントノーレも帰厩して日本テレビ盃JpnIIを視野にピッチを上げていく。今回4着に敗れたファーンヒルについては「休養に出して船橋記念でリベンジを期したい」とプランは尽きない。
取材・文中川明美
写真築田純(いちかんぽ)
Comment

荒山勝徳調教師
レース展開的にファーンヒルが優勢かと思いましたが、ティントレットは道中は砂を被って嫌がっている様子もありましたが勢いと地力が上回っていました。ワンツーフィニッシュをあわよくば狙っていましたが、そうはいきませんでしたね。










矢野貴之騎手
気難しいところがある馬ですが、ここ2、3戦は石川倭騎手が丁寧に乗ってくれていたので、その流れがうまくハマったという感じがします。今日のゴール前でもまだ走り切っていないような感じがあったのでこの先が楽しみです。