直線競り合う3頭を交わし去る
牝馬ダートグレード3連勝
9月からの長雨がようやく終わり秋晴れが訪れた大井競馬場で、JBCレディスクラシックJpnIの前哨戦、レディスプレリュードJpnIIが行われた。今年はJRAから5頭、地方勢は8頭が出走。
中でも注目を集めたのは、昨年のチャンピオンズカップGIの覇者ダブルハートボンドの参戦だ。フェブラリーステークスGI・3着以来の休み明けではあったが単勝1.4倍の支持を集めた。2番人気は牝馬ダートグレード2連勝中のメモリアカフェで3.9倍、3番人気は昨年の2着馬テンカジョウで6.7倍と続いた。
ゲートが開くと、予想通りレイナデアルシーラがすんなり先手を取った。ダブルハートボンドが2番手、8枠(12番)から押していったテンカジョウが外目3番手につけた。その後ろに、メモリアカフェ、アピーリングルックと続きJRA勢が前を占めた。
4コーナーでテンカジョウが外から上がっていき、直線でダブルハートボンドを交わして抜け出そうとするが、内のレイナデアルシーラもそうはさせじと懸命に粘っていた。しかしその競り合いを外から一気に交わしたのがメモリアカフェ。残り200メートル過ぎで先頭に立つとあっという間に突き放し3馬身半差の完勝だった。
ゴール前で盛り返したレイナデアルシーラが2着、3/4馬身差の3着にテンカジョウが続いた。ダブルハートボンドは外に切り替えてもう一度伸びてはいたが4着までだった。
これで兵庫女王盃JpnIII、エンプレス杯JpnIIに続き重賞3連勝を飾ったメモリアカフェ。パドックでは少しテンションが高い様子が見られたが「休み明けはイレ込み癖があるが今日は許容範囲内の周回でした。北海道から帰ってきて心身ともに身が入ってきました」と柄崎将寿調教師。またこの馬の良さを「競馬のことが良く分かっていて本当に賢い馬」と評価する。この3連勝を全て違う競馬場で結果を出している対応力や操縦性の良さは、この馬の賢さ故ということだろう。
今後については、状態を確認してJBCレディスクラシックJpnIかチャンピオンズカップGIを予定しているとのこと。JBCについては「久しぶりの(マイル以下)1500メートルという課題はありますが、今日の競馬でも先団にとりつけられたし楽しみの方が大きいですね」と柄崎調教師。インタビューの最後は「メモリアカフェのメモリアは記憶という意味。今日は皆さんの記憶に残るレースになったと思います」と締めた。この後、さらに大きな舞台で記憶に残る走りができるかどうか期待が集まる。
レイナデアルシーラの田口貫太騎手は「スタートからリズム良く行けましたが、4コーナーでいきなりペースが上がったのでその分の差かなと思うし、力はつけています」と振り返った。
テンカジョウはプラス14キロで過去最高体重だった。「4コーナーは手応え良く回ってこれましたが、最後に差し返されてしまったのは休み明けの分かなと。次はもっと状態はよくなるでしょう。ただ大井の方が合っているので、JBCはコースがどうかなと思います」と、松山弘平騎手。
ダブルハートボンドの坂井瑠星騎手は「調教と同じ感じで反応できなかったです。休み明けを使って良くなればいいなと思います」とコメントした。
なお、このレースはグランダムジャパン古馬秋シーズンの第8戦で、残すはJBCレディスクラシックJpnIのみ。現在はラブラブパイロが27ポイントで表彰対象の地方馬トップに立っている。
取材・文秋田奈津子
写真築田純(いちかんぽ)
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柄崎将寿調教師
スタートも上手に出ましたしメンバー構成を見て先行が良いかなという騎手の判断もあってあの位置取りに。元々操縦性の良い馬なのでどんな競馬でもできるのがこの馬の強味で、それが存分に活かされたレースでした。最近は長い距離を使っていますが本質的には1600メートルくらいが適性かなと思っています。


















C.ルメール騎手
完璧な競馬ができました。馬も大きな心でよく頑張ってくれました。装鞍所で見た時から良い感じで馬体も凄かったです。パドックは少しテンションが上がっていたけどスタート前にはリラックスしていました。道中も冷静に走れたので最後は瞬発力を発揮してくれましたね。この馬でジーワンを勝ちたいです。