新庄騎手が地元園田で存在感
2戦とも同騎手によるワンツー
ヤングジョッキーズシリーズTR 園田
9月15日、金沢競馬場で開幕した西日本地区のヤングジョッキーズシリーズ(YJS)トライアルラウンド。全6場で繰り広げられるが、既に高知(9月22日)、佐賀(10月1日)と前半3場が終了し、今回の園田(10月8日)から、笠松(10月21日)、名古屋(10月28日)へと続く後半戦に突入する。
シリーズ前半戦の地方競馬騎手の順位を見ると、地元高知での2戦をどちらも勝ち、金沢と佐賀で3着各1回の近藤翔月騎手が90ポイントで1位を快走。これに金沢2戦目を勝った兵庫(高知で期間限定騎乗中)の新庄海誠騎手が50ポイントで2位につけ、佐賀2戦目で2着の松本一心騎手(笠松)が44ポイントで3位だった。
同じくJRA騎手は、高知と佐賀で4、3、4、1着の田山旺佑騎手が69ポイントで1位。金沢、高知で2着3回だった柴田裕一郎騎手が1ポイント差の68ポイントで2位を追走。3位も金沢での開幕戦を勝った和田陽希騎手が63ポイントと上位接戦の様相だった。
今回のトライアルラウンド園田では、地方1位の近藤騎手とJRA3位の和田騎手は不参戦。順位が下の騎手にとっては上位騎手の不参戦の時が差を詰める、あるいは追い越すチャンスでもある。これを実行したのが、地方2位の新庄騎手とJRA5位の河原田菜々騎手だった。
第1戦は久しぶりの地元園田での騎乗となった新庄騎手が近走は控える競馬だったウィスピースノーで好発を決めると、好位の外から流れに乗った。直線で抜け出すと、内から伸びた河原田騎手と、後方から大外強襲の柴田騎手を抑えて1着でゴールイン。JRA騎手同士による2着争いは半馬身差で河原田騎手に軍配が上がった。
デビュー3年目の新庄騎手は、一昨年33勝、昨年56勝と順調に勝利数を伸ばしている。今年は怪我によるブランクもあり、この勝利で28勝目だが、昨年9月にはサンライズホープで笠松のオータムカップを勝ち、重賞初制覇も達成している。
8月30日から11月29日までの予定で、騎手不足の高知競馬で武者修行中でもある。高知での所属厩舎の田中守調教師は「真面目で人に好かれる子。他の厩舎からも騎乗依頼が多い。成長して帰ってほしい」と評する。9月27日の珊瑚冠賞では、高知に移籍していた思い出の馬サンライズホープに騎乗。2着に導き存在感を見せている。
2着の河原田騎手は「内から抜け出した時は勝った馬に届くかなと思いましたが。いい競馬はできたと思います」とサバサバした表情。3着の柴田騎手は「前に行ってほしいと言われてましたが、行けなかったので、脚をためて展開が向くのを待ちました。いい脚を使ってくれましたが、2着はほしかったですね」と振り返った。
第2戦は若者の意地と意地がぶつかり合うヤングジョッキーらしい激戦となった。園田デビューで久しぶりの古巣での騎乗となる佐賀の青海大樹騎手とデビュー2年目地元園田の小谷哲平騎手が激しく競り合い、ハイペースに。2頭は最後の直線半ばまで先頭争いを繰り広げたが、外から一気に4頭が追い込み横一線でゴールイン。アタマ、アタマ、クビ差の接戦は、河原田騎手、新庄騎手、JRA森田誠也騎手、JRA大久保友雅騎手の順で決着。1、2着は第1戦と入れ替わる形になった。
河原田騎手は、今春オークスを制して史上初の日本人女性GI騎手となった今村聖奈騎手の1年後輩で、今年の函館記念GIIIを勝った小林美駒騎手の同期。JRAでは一昨年が7勝、昨年が4勝に終わったが、ここまで既に16勝。4月から5月にかけて美浦で調教に騎乗。6月からの北海道シリーズでは12勝を挙げ、殻を破った。「これからも経験を積んで成長していきたい」と目を輝かせる。伸びしろはまだまだ大きい。
河原田騎手と接戦の末、2着に敗れ、連勝はならなかった新庄騎手は「前が速かったので、展開も向くと思っていた。直線伸びた時は勝ったと思ったが、あれで勝てないのは相手が強かったということ」と納得の様子。3着の森田騎手は「返し馬から調子がいいのは分かった。いい流れだったし、よく伸びた」
園田の2戦を終えて、気になる西日本のシリーズ順位だが、地方騎手は1、2着だった新庄騎手がレース前の50ポイントから88ポイントに躍進し、首位の近藤騎手に2ポイント差まで迫った。JRA騎手は69ポイントで1位だった田山騎手が12、9着で3位に後退。柴田騎手が、1戦目の3着で75ポイントとなり、首位に浮上。河原田騎手が2、1着で、1位と2ポイント差の2位に急上昇した。
取材・文松浦渉
写真桂伸也(いちかんぽ)
Comment

第2戦1着 河原田菜々騎手(JRA)
前が速かったので展開は向くとは思いましたが、直線の追い比べでも、いい脚を使って伸びてくれました。やはりレースで勝つのは、うれしいです。園田での2戦でポイントは2位まで上がりましたが、1位ではないので、次の名古屋での2戦も頑張って、ファイナルラウンドに行けるようにしたいです。














第1戦1着 新庄海誠騎手(兵庫)
外枠がいい馬だし、この枠ならいい競馬ができそうだと思った。最近は控える競馬だったが、ゲートの出がよかったので好位に付けられた。周りを見ながら運んだが、はまりそうな感じだった。今は高知で乗ってますが、仕掛けどころが園田とは違って勉強になります。ファイナルラウンドに行ければうれしいですね。