直線差し返し重賞制覇
初遠征で連勝伸ばす
グランダム・ジャパン2歳シーズンは、11月1日に盛岡でプリンセスカップ、5日に笠松でラブミーチャン記念があるという日程。また、翌週には川崎でローレル賞も行われる。グランダムのタイトルを狙う、とりわけ北海道所属馬は、どのようなルートで頂点を目指すのかが大きなポイントとなるのが通例だ。
前走で金沢シンデレラカップを制したクリームパンは、ここに参戦。同馬を管理する川島洋人厩舎には、プリンセスカップを勝ったサザングルーヴがいることも笠松に向かう要因になったのかもしれない。
その実績馬が単勝2.0倍で1番人気。しかしパドックに登場してきたクリームパンは、弾むような歩様で落ち着かない様子。それも影響したのか、結果は5着。吉原寛人騎手はレース後に「トビが大きい馬で、なんか走りにくそうにしていました。反応も良くなかったです」と話した。同じ北海道所属のエンジェルボヌールは、先行したが勝負どころで失速して6着だった。
地元馬は、ネクストスター笠松を制したキャトルブランシュが2.2倍で2番人気。フォールドインが7.4倍で3番人気。
勝利したのは高知から遠征してきた5番人気(14.2倍)のパルムグレンだった。パドックでは後肢に力があると感じられる歩きかた。ただ、前走からコンビを組む多田羅誠也騎手は「今回の走りはフワフワした感じ」だったそうだ。
ゲートが開くと、逃げたオンベイトを大外枠から2番手を取ったパルムグレンがマーク。最後の直線に入って先頭に立つと、直後につけていたフォールドインが外から並びかけてきた。「1回は前に出たんですが」(筒井勇介騎手)というフォールドインを差し返したパルムグレンが勝利を飾った。
その結果に管理する工藤真司調教師は「じつは遠征させるかどうか、迷ったんですよ。でも勝ったから、結果的に来てよかった」と笑顔。「今回は(同じ高知の)スリーゴーイングと同じ馬運車で来られたこともよかったと思います」と話した。
クビ差で2着惜敗のフォールドインは「1400メートルのほうが良いのかも。手ごたえには余裕があったんですが、最後に脚が上がってしまって」と筒井騎手。3馬身差で3着のキャトルブランシュは、渡邊竜也騎手が「スタート後に挟まれて、2列目が取れるところが3列目になってしまったのが痛かったです。ただ、いい脚を長く使えるタイプではないんですよね」と、距離への対応を含めて振り返った。
工藤調教師に「シーズン最終戦の東京2歳優駿牝馬への遠征は」と水を向けたところ、レース直後だったからかもしれないが、さほど積極的ではない様子。一方クリームパンは、5着でも3ポイントを加算して表彰対象の地方所属馬では3位に入っている。
ポイント数でトップのクラプロスパー、2位のセルアウトクラウドは、ローレル賞に登録なし。となると、クリームパンを含めた3頭が、大晦日の大井で顔を合わせることになるのかもしれない。
取材・文浅野靖典
写真岡田友貴(いちかんぽ)
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工藤真司調教師
能試で走ったときの雰囲気が良くて期待していた馬。今回は遠征競馬のせいか、いつもとは違う感じの動きでしたが、もしかしたらそれが逆によかったのかもしれません。軽い馬場ならもう少し長い距離でも大丈夫だと思います。これからも高知で鍛えて県外で結果を出すという形で頑張っていきたいです。






多田羅誠也騎手
ずっと内にササリ気味で、最後の最後にやっとギアが入ったという感じ。だから並ばれたときはダメだと思いました。それでもいいバネを持っている馬ですし、予想より落ち着いていたのも良かったですね。レース前に馬場を歩いてチェックしたおかげで、2番手から馬場の走りやすいところを通れました。