JRA中山競馬場 芝2,000m ホープフルステークス
2021年12月28日(火)15:25発走
クラシック戦線を見据えた
素質馬が集う2歳GI競走
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データ分析

辻三蔵が解説 Commentary of Sanzo Tsuji
前回のハイライト
1番人気のダノンザキッドがデビューから無傷の3連勝でGI初制覇。前年の優勝馬コントレイル同様、新馬戦、東京スポーツ杯2歳ステークスを連勝し、頂点に立った。2着は3番人気のオーソクレース。新馬戦、アイビーステークスを2連勝した素質を証明した。3着は4番人気のヨーホーレイクだった。
データ分析
2017年GIに昇格した2歳中距離王決定戦。2019、2020年優勝馬コントレイル、ダノンザキッドはJRA賞最優秀2歳牡馬を受賞。コントレイルは翌年に史上3頭目となる無敗でのクラシック3冠達成。今年のジャパンカップを制し、GI通算5勝。コントレイルの存在がレースレベルを押し上げ、クラシックの登竜門として定着した。今年は、新馬戦、サウジアラビアロイヤルカップを2連勝したコマンドラインが出走予定。過去5年のサウジアラビアロイヤルカップ優勝馬ではダノンプレミアム、グランアレグリア、サリオスとのちのGI馬が名を連ねる。出走すれば注目の存在だ。ここでは、GI競走となった2017年以降、過去4年の結果から傾向を探っていく。
(1)GI昇格後1番人気4戦4勝
2017年GI昇格後、1番人気は4戦4勝。そのうち、サートゥルナーリア、コントレイル、ダノンザキッドはデビューから無傷の3連勝でGI制覇。ホープフルステークスから逆算してローテーションを組み、新馬戦、重賞・オープン特別を連勝。サートゥルナーリア、コントレイルはホープフルステークス勝利後、放牧を挟み、休み明け初戦の皐月賞を快勝した。翌年のクラシックを見据えた素質馬が確実に勝利している。
(2)1~4番人気が3着以内独占
2017年GI昇格後、2~4番人気は0勝、2着4回、3着3回で、3着内率63.6%。1~4番人気で3着以内の大半を占めており、波乱要素は少ない。5番人気以下は0勝、3着1回で、3着内率2.4%。唯一の好走例は2017年3着ステイフーリッシュ(8番人気)。ステイフーリッシュは新馬戦を勝ち、中2週での出走。翌年京都新聞杯を制した重賞ウイナーだ。
成績データ
(3)ノーザンファーム生産馬が好成績
2017年GI昇格後、ノーザンファーム生産馬が2勝、2着3回、3着2回で勝率11.8%、3着内率41.2%。1~4番人気なら2勝、2着3回、3着2回で勝率22.2%、3着内率77.8%。5番人気以下は8頭出走し、3着以内なし。2020年はノーザンファーム生産馬が7頭出走し1、3、4番人気で1~3着上位独占。複数頭出走するが、上位人気の素質馬が好走する。少数精鋭のノースヒルズ軍団は3頭出走し、2017年ジャンダルム2着、2019年コントレイル1着と良績を残す。
成績データ
(4)栗東所属馬が活躍
2017年GI昇格後、栗東所属馬が4勝、2着3回、3着2回で勝率11.8%、3着内率26.5%。特に、前走重賞1、2着馬が3勝、2着1回で勝率60%、3着内率80%。東京競馬場で行われる東京スポーツ杯2歳Sを勝ったコントレイル、ダノンザキッドがGI勝利。関東圏への長距離輸送を克服した経験値を生かした。一方、美浦所属馬は0勝、2着1回、3着2回で、3着内率13.6%。ルメール騎手が騎乗した関東馬は2着1回、3着1回と好成績だ。
成績データ
Profile
辻三蔵 Sanzo Tsuji
1974年広島県生まれ。明治大学卒業後、1998年競馬専門紙『ホースニュース馬』入社。師匠は競馬評論家の井崎脩五郎氏。2008年同紙休刊後、フリーのレーシングライターとして活動中。
※当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。