2022.12.31(土)

笠松競馬場 ダ 1900m

過去データからレース傾向を分析 データ分析

東海地区の1年を締めくくる重賞

毎年大晦日に行われ、開催地笠松だけでなく名古屋からも毎年この路線の精鋭が揃って1900mで争われる。ここでは2012〜21年の過去10年をデータで振り返る。ただし、19年まではハンデ戦、20年からは別定戦となっている。

伏兵の台頭で波乱の余地あり

1番人気は6勝。3着内を外しておらず、信頼度は極めて高い。3番人気までの3着内率も66.7%にのぼり、基本的には人気馬を信頼すべきレースと言える。ただし、5、6番人気での勝利や、3着には9番人気以下が3回あり、荒れると思って狙いを定めるなら、そうした“伏兵”の見極めがポイントになるだろう。

狙いは6歳またはそれ以上

年齢で見ると、優勢なのは3歳と6歳。意外なことに“働き盛り”とも思える4歳馬と5歳馬は、あまり数字が出ていない。むしろ、率はともかく勝ち馬もしかるべく出ている7歳以上の“ベテラン”の活躍には注目すべきだろう。ちなみに、先に述べた“伏兵”の勝ち馬は、2018年のダイヤモンドダンス(牡9、6番人気)と20年のウインハイラント(牡6、5番人気)。一方、3歳馬の2勝は、14年のノゾミダイヤ(1番人気)と19年のニューホープ(2番人気)で、この2頭はいずれも岐阜金賞など複数の重賞タイトルを持ち、3歳馬の中でも図抜けた戦歴の持ち主だった。やはり、一発の魅力は高齢馬から探るのが良さそうだ。

フルゲート12頭になっても外枠優勢

笠松1900mのコース設定は、向正面の2コーナー出口からスタートし、トラックをおよそ1周半する。スタート直後3コーナーまでの直線は約250mあり、また距離の長いレースでもあって、枠番の有利不利はそれほど意識されないものとも思われるが、過去10年の結果を見ると外枠がむしろ優勢というデータが出た。とりわけ、2019年以降フルゲートが12頭に拡大したことによって生じた11番枠と12番枠は、3年間で延べ5頭が1勝、2着2回と好成績。極端な外枠でもそれで評価を下げる必要はなさそうだ。

同年の東海菊花賞出走馬に注目

秋以降の東海地区の古馬(3歳以上)重賞は、ダートグレード競走を除けば、笠松では11月下旬に笠松グランプリ(1400m)が、名古屋では11月中旬に東海菊花賞(1900m)が行われる。いずれも全国交流で強豪が集い、例年東海地区の馬が活躍することが難しいほどのハイレベルとなる。これらレースの出走歴との相関を調べると、サンプル数は少ないが、やはり同距離で行われる東海菊花賞に挑戦した馬が当レースに出てきた場合は、注意が必要と言える数字が出た。
ちなみに、笠松には9〜10月に同じ1900mで行われるオータムカップという重賞があるが、こちらの出走馬は特に当レースで優勢という数字は現れておらず、勝ち馬4頭のうち3頭がオータムカップでも勝利、3着内8頭のうち7頭がオータムカップでも3着内と、むしろそこに出ているなら活躍した馬でないと厳しい。

勝つのはこういう馬!

3歳の重賞実績馬、または6歳以上の高齢馬。人気には一定の注目をしつつ、穴党は高齢馬の「伏兵」の勝利の可能性を探りたい。その切り口のひとつとして、「同じ年の東海菊花賞出走馬」という要素を提案する。

坂田 博昭

※当ページの情報は、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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