データ分析
今シーズンから年末開催に
昨シーズンまでは年明け早々の明け3歳馬により争われていたが、今季から岩手競馬は年末で開催終了となるため、年が変わる前の12月30日に行われることとなった。条件表記は3歳から2歳に変わったものの数日繰り上がっただけであり、レースの位置づけや実質的な条件は変わらず、水沢競馬場の1600mで実施される。ここでは、2014年1月から2023年1月までの10年間で、取止めとなった2019、22年を除いた8回のデータを紐解いていく。
2着まではほぼ順当
1着は2番人気まで、2着は3番人気までで収まり、概ね堅い決着となっている。3連単の平均配当は3,483円。最高は1→2→8番人気で決まった2020年の7,370円で、敢えて好配当を狙うなら、こうしたいわゆるヒモ荒れの可能性を探るぐらいしか手はなさそうだ。【表1】

外目の枠が優勢
出走頭数の平均が8.6頭と少なめだが、外目の枠が好成績を挙げている。4番枠までは3番人気までの馬しか3着内入着馬を出しておらず、4番人気以下の馬券絡みは5番枠より外。逆に、2番人気で唯一3着内を外したメモリーダンス(2014年4着)は2番枠だった。内目の枠に入った人気馬の取捨や、人気薄の馬の取り上げ方には注意したい。【表2】

3勝以上馬、または重賞3着以内の実績が必要
勝利数の実績で連対の条件は、概ね3勝以上。2勝以下で当レース2着以内に入った6頭全てが、後に述べる寒菊賞を含め重賞で3着以内に入った経験があり、これが当レース活躍のボーダーラインとなる。【表3】

寒菊賞3着以内を狙え
3着内馬に当レースの優先出走権が付与される寒菊賞(今年は12月10日)からのステップがやはり理想的。他の重賞からの直行で3着以内に入ったのは、サンプルが少ないとは言え南部駒賞を勝って臨んだライズライン(2014年2着)だけ。【表4-1】

寒菊賞のあとに1走挟んで当レースに臨んだ馬も含め、寒菊賞に出走経験がある馬の成績を調べてみると、当レース好走条件は寒菊賞で概ね3着以内。これに該当しながら当レースで4着以下に敗れた5頭は、いずれも勝利数が2勝以下と実績がやや不足していた。逆に寒菊賞4着から当レース2着と好走したサプライズハッピー(16年2着)は、それまでに重賞2勝を含む計3勝と、十分な実績を持つ馬だった。【表4-2】

ちなみに、寒菊賞不出走で当レースで3着以内に入ったのは、先に掲げたライズラインや、23年1月優勝のミニアチュールなど4頭。その全てが3勝以上を挙げた実績馬で、前走1着から当レースに臨んでいたことを付け加えておく。
3勝以上を挙げ、寒菊賞で3着以内に入った馬が人気に推されていれば素直に信頼。枠はできれば外目の方がいい。
坂田 博昭