データ分析
4歳シーズン三冠最終戦
2007年度(08年1月)に創設された明け5歳馬による4歳シーズン三冠の最終戦で、帯広記念とともに年始の注目レース。4歳シーズン一冠目・柏林賞、二冠目・銀河賞が別定重量なのに対し、牡馬760kg(牝馬20kg減)の定量で争われる。過去には14年ホクショウユウキ、17年センゴクエース、18年マルミゴウカイ、21年メムロボブサップの4頭が4歳シーズン三冠馬となっている。そして今年はキングフェスタが三冠へ王手をかけている。ここでは2014〜23年の過去10回から傾向を見ていく。
1、2番人気を中心視
1番人気は7勝、2着2回。2番人気は1勝だが、2着3回、3着4回と高確率で馬券に絡んでいる。また1、2番人気がともに馬券に絡んだ年は2014〜16年、18、21〜23年と7回。定量戦であり、実績ある人気馬が力を発揮しやすいレースとなっている。【表1】

1100kg以上の馬が好成績
勝ち馬10頭のうち7頭の前走馬体重が1100kgを超えていた。この時期のほとんどの馬が760kg(牝馬740kg)の重量を経験していないだけに、馬格があるほうが有利といえる。なお、2021年は3着内馬3頭とも前走馬体重が1100kgを超えており、前走1100kg以上の馬が1頭も3着以内に入らなかったのは16、23年の2回だけ。【表2】

ばんえいダービー勝ち馬に注目
3歳のばんえいダービーはこのレースと同じ定量戦だけに関連が強い。ばんえいダービーで3着以内に入っていた馬はこのレースで【8-7-6-8】(3着内率72.4%)と信頼度は高い。ばんえいダービー勝ち馬は勝率60.0%、3着内率は80.0%で、さらに4歳時に重賞を制した馬に限れば【4-1-1-0】と3着内率は100.0%になる。【表3】

ドリームエイジカップ出走馬は買い
前年のドリームエイジカップに出走した馬は【6-5-2-7】(3着内率65.0%)と好成績。ドリームエイジカップは各世代の通算収得賞金上位2頭による選抜戦と実績馬が集まるレースだけに、同レースに出走した馬は定量の天馬賞では人気になる可能性が高いが、素直に信頼してよさそうだ。
今年の注目は三冠に王手をかけるキングフェスタだが、同馬はばんえいダービーを制し、ドリームエイジカップにも出走(7着)していたのでデータ的には好走必至。あとは前走の馬体重が1100kgを超える馬。
吉田 総一郎