女性騎手たちと親交のある、
競馬リポーターの大恵陽子さんが、
彼女たちの日々の様子や
最新ニュースなどを
発信していきます。
(毎週金曜 更新予定)

COLUMN

Vol.05 濱尚美騎手(高知競馬)

昨年の秋、高知名物・一発逆転ファイナルレースで存在感を示していた濱尚美騎手(高知)。「どの馬が勝つか分からない」と騎手もファンも悩ませる難解な一戦で、積極的なレースぶりを見せ、上位に食い込んでいました。

ところが、10月の一発逆転ファイナルレースで落馬し、左足の大腿骨を骨折。長らく療養していましたが、2月28日、レースに復帰しました。



  • 復帰初戦で騎乗したティーエスバラと


一時期は4月まで復帰が遅れることも想定したようですが、療養生活を送っていた広島の実家から高知競馬場に戻り、馬とふれ合うようになってから急速に回復を遂げていきました。

「2月のはじめに高知に帰ってきて、厩舎のお手伝いを始めたんですけど、その1カ月が一番回復が早かったです」

と本人も目を丸めるほど。
実は岩永千明騎手(佐賀)も落馬で大怪我を負った時、馬とふれ合うようになってから急速に回復していきました。
それだけ馬のもつパワーは大きいのでしょう。

復帰初戦で騎乗したティーエスバラには3月7日高知6Rでも続けて騎乗。最下位人気ながら3着に食い込むと、10日の一発逆転ファイナルレースをヴィルダイヤで逃げて復帰後初勝利を挙げました。



「ヴィルが本当にがんばってくれました」

と称える同馬と一発逆転ファイナルレースを勝つのは実は2回目。「減量を生かして積極的に乗ることを意識しています」というレースへの姿勢と、逃げると強い同馬の特徴が噛み合ったレースでした。



  • ヴィルダイヤとの仲良しツーショット


そういえば、復帰週のレースを見ていて「騎乗フォームが以前より少し低くなったかな?」と思い聞いてみると

「騎乗フォームを変えました!怪我をする前は直線でお尻をついたり、道中もちょっと前傾気味だったんですけど、いまはリセットしてゼロから作り直しています」

とパワーアップの真っ最中。
調教でも厩務員さんに動画を撮ってもらって、騎乗フォームをチェックしているそうです。
最後にファンの皆さんにメッセージ。

「ケガをして不安で仕方がない中、レースに乗っていないのにファンの方が協賛レースをしてくださったり、Twitterなどで『待っているね』と声をかけてくださり、とても元気をもらいました。精一杯がんばって、感謝を伝えたいです」

ファンの皆さんの思い、濱騎手に届いていますよ!

  • 大恵 陽子競馬ファン歴25年 女性競馬リポーター

    グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」ウェストアタッカー(ゲスト)、 「地方競馬中継」コメンテーターなど競馬番組出演や、イベント MC、コラム執筆などで活躍中。

  • 大恵 陽子
    競馬ファン歴25年
    女性競馬リポーター

  • グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」ウェストアタッカー(ゲスト)、 「地方競馬中継」コメンテーターなど競馬番組出演や、イベント MC、コラム執筆などで活躍中。