Vol.06 関本玲花騎手(岩手競馬)

北海道や北陸など、雪がたくさん降る地域では冬の間、レースはお休みに入ります。
東北・岩手県にある盛岡競馬場と水沢競馬場も、約2カ月間は冬休み。

しかしその間も調教は行われ、関本玲花騎手(岩手競馬)が調教をつけていたうちの1頭がタイセイターゲットという牡馬。

「ターゲットとは友達だから♪って、調教の時もみんなに言っていたんです」

というほど仲良しのふたり。ところが先日、タイセイターゲットの馬房前で厩務員さんと喋っていると、ある事件が発生したようです。

「ターゲットが私を噛みにきたんです。まさかでした…。ヘルメットに当たったのでよかったですけど。調子に乗って『友達だから』って言っていたらダメでしたね(苦笑)。でも、こないだターゲットで初めて勝てて、ちゃんと友達になれたかな、と思います」

コンビ初勝利は、“春の水沢開幕日”となった3月12日の9R。
内枠から好スタートを決めると、4コーナーで冷静に前の馬をさばいて伸びました。

「逃げている馬のハミ受けを見て『下がってくるかも』と思い、すぐに避けられるようにしていました。4コーナーでちょっと空いたから『今しかない！』と思って追ったら、直線であんなに伸びてくれて、ビックリです」

この日は水沢4Rでも勝っていて、1日2勝。いいスタートが切れました。

4日間の開催が終わった翌日は、買い物に行くと「たまたま見かけたんです」という青いバラとの出会いも。

「お花はたまに飾っていて、お正月はレインボーローズを買いました。虹色や青色のバラって、人工的にじゃないと作れないから、見つけた瞬間に『これだ！』と思って」

タイセイターゲットとの仲直りに、好きな色の青いバラとの出会いと、いい1週間だったようです。