女性騎手たちと親交のある、
競馬リポーターの大恵陽子さんが、
彼女たちの日々の様子や
最新ニュースなどを
発信していきます。
(毎週金曜 更新予定)

COLUMN

Vol.39 競輪選手とトレーニング


「笠松の深澤杏花騎手、騎座がガチッとしてカッコよくなったね!」

知り合いの競馬ライターさんからそんなメールが届きました。

深澤騎手本人は「レースではまだ実感できていないんです」と話しますが、昨年の晩秋からトレーニングジムに通い始めたようです。

きっかけはガールズ競輪の選手。
以前からの知り合いだった彼女から

「加藤慎平さんっていう元競輪選手のすごい方が岐阜でジムをやっていて、現役の競輪選手もそこでトレーニングをやっているよ」

と聞いたことでした。

加藤さんは岐阜支部所属で、2005年には競輪グランプリを優勝した方。

「私も行きたいです!」

と深澤騎手が興味を持ち、通い始めるようになったのだそうです。

「下半身と体幹の筋力が足りないので、そこを中心にお願いしています」

ジョッキーのトレーニングで有名なのは、藤田菜七子騎手(JRA)が一本歯下駄を履いて騎乗姿勢をとったり筋トレをしている風景ではないでしょうか。

不安定な一本歯下駄の上でバランスを取りながら体幹を鍛えられる方法とされていて、深澤騎手もそれを実践。

また、太いロープのようなものを中腰で左右交互に持ち上げるトレーニングを見たことがある方もいらっしゃるのでは?
(私はテレビ番組の武豊騎手のトレーニング風景で見たことがあります)

それを知った加藤さんが「これいいね!買うから、やってみなよ」と深澤騎手のために用意してくれました。

「あのロープ、すごく重たくてビックリしました!
はじめは一本歯下駄を履いてやろうと思ったのですが、バランスが崩れちゃって無理で。
いまは騎乗姿勢を想定して、踵にボールを挟んで行っています。
背中から全身にかけて効いている感じがします」

他にもバランスボールを使ったり、深澤騎手に合わせて加藤さんが考案してくださったメニューをこなしているようです。

調教は深夜1時15分から朝9時まで約30頭に騎乗。
その後はレースで、笠松競馬場の開催は基本的に2週に1回で、平日の約4日。
笠松の開催がない週は名古屋競馬場に乗りに行く日も多く、深澤騎手は忙しい日々を送ります。

そんな中でも大切にしている体力作り。
一朝一夕にはレースで成果が出ないかもしれませんが、いつか大きな積み重ねとなって花開くことを願っています。

  • 大恵 陽子競馬ファン歴25年 女性競馬リポーター

    グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」ウェストアタッカー(ゲスト)、 「地方競馬中継」コメンテーターなど競馬番組出演や、イベント MC、コラム執筆などで活躍中。

  • 大恵 陽子
    競馬ファン歴25年
    女性競馬リポーター

  • グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」ウェストアタッカー(ゲスト)、 「地方競馬中継」コメンテーターなど競馬番組出演や、イベント MC、コラム執筆などで活躍中。