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2012/11/2 現在
●JBCクラシック
●JBCスプリント
●JBCレディスクラシック

【JBCクラシック】

ソリタリーキング
昨年、準オープンまで出世してカベに当たっていたが、今年、ブリリアントステークス、東海ステークスGII、そしてRoad to JBCの日本テレビ盃JpnIIと3連勝で、「心身ともに真剣に走れるようになって、だいぶ本格化した」と石坂正調教師。JBCクラシックは、07〜09年に3連覇を果たした兄ヴァーミリアンとの兄弟制覇に期待がかかる。

シビルウォー
ブリーダーズゴールドカップJpnIIを連覇。さらに連覇のかかる白山大賞典JpnIIIに出走予定だったが、そこは回避して直接JBCクラシックを狙ってきた。今年4着だった帝王賞JpnIあたりまでは、中団よりうしろを追走して追い込み届かずというレースが目立っていたが、その後のマーキュリーカップJpnIII、ブリーダーズゴールドカップJpnIIでは、好位から早めに前をとらえるレースで安定感が増した。

テスタマッタ
重賞勝ちは、09年3歳時のジャパンダートダービーJpnI、11年のマーチステークスGIII、そして今年のフェブラリーステークスGIと、それぞれかなり間隔があいている。展開次第の面があり、持てる実力を発揮しきれないレースが目立つ。とはいえ、フェブラリーステークスでは後方から直線一気を決めたように、ハマれば強い勝ち方をする。昨年の東京大賞典GI以降、そのフェブラリーステークスも含めて6戦連続3着以内と常に上位争いをしているだけに、チャンスは十分。

トランセンド
10年のジャパンカップダートでGI初制覇を果たし、翌11年は東京競馬場で行われた南部杯JpnIも含めてJRAで行われたダートGI・JpnIの3レースを完全制覇。その間にはドバイワールドカップでヴィクトワールピサに半馬身差の惜しい2着もあった。しかし今年はフェブラリーステークスGI・7着のあと、2年連続で挑戦したドバイワールドカップは13着。以来、7カ月ぶりの実戦となるだけに、どこまで仕上げてくるか。

ワンダーアキュート
昨年は8戦して2勝、2着5回と安定した成績で本格化。その中には、逃げ粘るランフォルセを差し切った東海ステークスGIIでのレコード勝ちや、スマートファルコンと首の上げ下げでの決着で惜しい2着となった東京大賞典GIなどがある。その反動があったかどうか、今年は春に3戦して結果を残せていない。5カ月半の休養明けで、昨年の力を取り戻しているかどうか。

マグニフィカ
2年前のジャパンダートダービーJpnIを6番人気で制したが、その後は南関東の重賞でも馬券にからめずというレースが続いていた。以来、約2年ぶりの勝利となったのが今年の京成盃グランドマイラーズで、1番人気のトーセンピングスを競り落としての勝利。前走、日本テレビ盃JpnIIでは、ぴたりと2番手追走から3コーナー過ぎで先頭に立って直線まで粘り、勝ったソリタリーキングから0秒4差の3着と好走。さらなる上積みがあれば上位食い込みも。

アートサハラ
重賞初挑戦となった羽田盃を制し、東京ダービーは5着。そして臨んだジャパンダートダービーJpnIは、鞍上の今野忠成騎手がスローペースと見て3コーナー手前で動き、一気に先頭まで進出。中央勢を慌てさせた。勝ったハタノヴァンクールからはやや離されたものの、3着確保は今野騎手の好騎乗。芝に挑戦したセントライト記念GIIは見せ場をつくれなかったが、ダートに戻ってこれが古馬初挑戦となる。

【JBCスプリント】

スーニ
09年、11年に続いてJBC3勝目を狙う。一旦落ち込むと立ち直るのに時間がかかるタイプで、10年4月の東京スプリントJpnIIIを勝ったあとは1年4カ月も勝利から遠ざかった。しかし昨年のサマーチャンピオンJpnIIIからは、JBCスプリント2度めの制覇を含め4連勝。ところが再び今年は6戦して3着が最高という成績。今回はJBCスプリントが1400mゆえか、前哨戦としては東京盃JpnIIではなく、1600mのマイルチャンピオンシップ南部杯JpnIに出走して5着。本来の力を取り戻せるかどうか。

セイクリムズン
昨年のJBCスプリントはスーニに1馬身1/4及ばずの2着。そのスーニが不振に陥った今年、黒船賞JpnIIIからさきたま杯JpnIIまでダートグレード4連勝で、ダートスプリント路線の覇権を握った。春のうちから今年の目標をJBCスプリントに定め、夏は休養。復帰戦となった東京盃JpnIIには断然人気で臨んだものの、ラブミーチャンの3着。叩き2戦目での上積みは必至で、最有力候補であることには変わりない。

セレスハント
今年7歳でキャリア47戦。ダートグレードは今年6月の北海道スプリントカップJpnIIIまで3勝。年齢的にも上積みを望むのは難しく、昨年の東京スプリントJpnIIIや、今年の北海道スプリントカップのように、ラチ沿いぴったりの最短コースを回って抜け出す競馬でチャンスを見いだせるか。

ダイショウジェット
今年9歳でキャリア62戦。昨年のオーバルスプリントが重賞初勝利で、それ以降は勝ち星なし。とはいえ今年は、黒船賞JpnIIIでセイクリムズンにタイム差なしの3着や、かきつばた記念JpnIII、マイルチャンピオンシップ南部杯JpnIでは2着と好走。ハイペースで前崩れになったときのゴール前強襲や、有力馬の何頭かが凡走したときなどは確実に上位に食い込んでくる。

タイセイレジェンド
ダートの短距離に路線を定めた昨年秋から重賞やオープン特別でもたびたび好走を見せ、今年のクラスターカップJpnIIIで重賞初制覇。しかもその前走で負かされていたセレスハントを6馬身ちぎっての圧勝だった。続く前走東京盃JpnIIでも不利と言われる大外枠ながら、ラブミーチャンに1馬身半差まで迫って2着。セイクリムズンをクビ差でしりぞけた。5歳の今が充実期。コースをよく知る内田博幸騎手でJpnIタイトルを狙う。

ラブミーチャン
前走東京盃JpnIIは、好位追走から直線半ばで抜け出し、人気を集めた中央勢を振り切った。2歳時の全日本2歳優駿JpnI以来久々のダートグレード制覇。とはいえここまで重賞はなんと11勝。ダートグレードに限っても13戦3勝、2着2回、3着5回と、常に中央の快速馬と互角に渡り合ってきた。現状、ベストは1200mと思われ、今回のJBCスプリントは200mの距離延長がどうか。今年からノーザンファームしがらきで調教され、5歳でも確実にパワーアップしている。

ナイキマドリード
船橋1000mで行われた10年のJBCスプリントで6番人気ながらサマーウインドの2着と好走。その後、さきたま杯JpnIIを含め重賞4勝。そのうち3勝を浦和で挙げているように、浦和1400mが得意。川崎に短距離の適当なレースが少ないこともあり、川崎コースは条件クラスだった10年7月以来2年4カ月ぶりの出走となる。

オオエライジン
デビューから10連勝のあと、初めて挑んだダートグレードは、昨年末の兵庫ゴールドトロフィーJpnIII。3コーナー手前で先頭に立ち、直線ではスーニ、セイクリムズンに交わされたものの3着と善戦。4歳の今年、地元では兵庫大賞典を楽勝したように敵なしだが、帝王賞JpnIでは10着。目標を短距離に切り替え臨んだ東京盃JpnIIは、初めて経験するペースに追走一杯で7着。その1200mのペースを経験した上で、今度はコーナーを4つ回る1400m戦となるだけに、ダートスプリントのスペシャリストを相手にどこまで迫れるか。

【JBCレディスクラシック】


ミラクルレジェンド
昨年は、新設されたJBCレディスクラシックに向けてラヴェリータとの2強対決となったが、レディスプレリュード、そして本番とラヴェリータを下して初代女王の座に輝いた。牡馬との対戦ではやや苦戦するものの、ダートの牝馬同士では不動の中心。7月のスパーキングレディーカップJpnIIIは帝王賞JpnI(5着)の疲れが残って3着に敗れたものの、3カ月の休みを挟んでの復帰戦レディスプレリュードは直線豪快に差し切って連覇。「JBCヘ向け余裕残しで勝ってくれた」(藤原英昭調教師)ことで、万全の態勢で連覇を狙う。

アースサウンド
2歳時はラブミーチャンとの対戦で、兵庫ジュニアグランプリJpnII・2着に、全日本2歳優駿JpnIは3着。JRAでの5勝はいずれもダートで、そのうち4勝が新潟で、あとの1勝は東京と、左回りのダート専用ともいえる成績。前走、浦和のオーバルスプリントで重賞初制覇を果たした。新潟に勝ち星が集中しているのは、夏に強いこともある。「1200mは忙しいようで、1400から1600mが合う」(和田正道調教師)ことから、今年は1600mが舞台となるここを目指した。

クィーンズバーン
新馬勝ちはダートだったが、デビュー4戦目から芝のマイル前後を使われるようになり、4歳になった今年4月の阪神牝馬ステークスGIIが重賞初制覇。父スペシャルウィークは帝王賞JpnIを制したゴルトブリッツを出し、母の父オジジアンも帝王賞2着のバトルラインを出した。母シンコウエンジェルもダート2勝馬。むしろダートでこそという血統。

プレシャスジェムズ
牝馬限定のダート交流重賞で何度も上位争いがあるものの、ラヴェリータ、ミラクルレジェンド、クラーベセクレタらが相手でタイトルには今一歩のところで手が届かず。ただ川崎コースは、昨年のエンプレス杯JpnIIで4着、今年スパーキングレディーカップJpnIIIで11着と、あまり相性はよくない。今回も逃げてどこまで。

サトノジョリー
芝を中心に使われているものの、ここまでの2勝はデビュー3戦目の未勝利戦と、続く500万下といずれもダート。春の牝馬クラシック・トライアルではもう少しのところで本番には手が届かず。そして臨んだ関東オークスJpnIIでは、2番手追走から直線単独先頭の勝ちパターンだったが、船橋のアスカリーブルに一気に差し切られ、1馬身半差の2着。秋は再び芝路線でローズステークスから秋華賞に挑戦したが結果を残せず。今度はダートの古馬一線級に挑戦する。

クラーベセクレタ
3歳時は羽田盃、東京ダービーと、南関東の牡馬相手に二冠を制覇。4歳ながら、北海道時代から通算してすでに重賞11勝。ダートグレードは昨年12月のクイーン賞JpnIIIが初勝利で、今年は2着2回。前走レディスプレリュードは、プラス15キロの馬体重に加え、スタートで後手を踏んだこともあって、南関東では初めて掲示板を外す6着と惨敗。立てなおして臨めるかどうかがカギ。

ハルサンサン
昨年3歳時はロジータ記念、東京シンデレラマイルでともに2着と後半になって力をつけた。年明けのTCK女王盃JpnIIIでは、中央の有力馬らが直線で叩き合うところ、外からまとめて差し切った。出走予定だったエンプレス杯JpnIIが雪で中止となり、今回はTCK女王盃以来9カ月半ぶりの実戦となる。

エーシンクールディ
昨年はレディスプレリュード3着に、JBCレディスクラシック9着。今年、グランダム・ジャパン古馬シーズンは読売レディス杯で1勝を挙げるにとどまったが、最終戦のレディスプレリュードは地方馬で唯一掲示板を確保する4着に食い込み、ポイント的に大接戦の末2年連続女王となった。最近では好位に控える競馬もできるようになり、直線で最後まで踏ん張れるかどうか。

ナターレ
昨年3歳時は牡馬相手にクラウンカップ、戸塚記念を制し、前走盛岡芝のOROカップは早め先頭から押し切った。ダートグレードはクイーン賞JpnIIIで12着という成績があるのみだが、通算6勝のうち5勝を挙げている地元川崎コースで持てる力を発揮できるかどうか。

取材/文:斎藤修(サイツ)