ウエブハロン2017 レディスヴィクトリーラウンド タイトル

 各ラウンドにおいて2競走実施し、女性騎手のみをポイントの対象として、ラウンド表彰(1位~3位)を行うとともに、4ラウンド総合優勝者を最終戦佐賀ラウンドにおいて表彰いたします。
 今回は第1ラウンドに先がけ、ばんえい帯広において、ばんえいエキシビションレースとして、竹ケ原茉耶騎手(ばんえい所属)との共演イベントを行います。
 競走実施日にお客様向けに各種イベントを実施するとともに、5競馬場をめぐるLVRスタンプラリーも併せて実施する予定です。イベント詳細については、決定次第特設サイト内で発表いたします。
※下の“タブ”をクリックするとご覧になりたいレースの記事に切り替わります。

【リポート動画】

宮下騎手が盛岡に続いて勝利 名古屋ラウンド1位は宮下騎手

 10月30日の盛岡に続くレディスヴィクトリーラウンドの舞台は名古屋競馬場。今回も負傷欠場となった鈴木麻優騎手(岩手)と岩永千明騎手(佐賀)を除く、地方競馬の平地競走で騎手免許を持つ女性騎手4名が集まった。
 第6レース後に行われた出場騎手紹介式を囲む人の数は昨年よりも多いという印象で、休みを取って遠方から来た人も多く見られた。地元のベテランファンもさかんに声援を送っており、女性ジョッキーシリーズが定着してきたことを感じさせた。
 しかしこの日の名古屋競馬場は北風が強く、盛岡での前回に続いてかなりの寒さ。別府真衣騎手(高知)は勝負服の下には防寒シャツを何枚か着こんでレースに臨んだ。
 下村瑠衣騎手(高知)は別府騎手に比べると、あまり寒さを感じていない様子。「朝2時から調教して、それから飛行機に乗って来ました。でも今日のうちに帰ります」とのことだから、騎手のスケジュールは厳しいものだ。
 ということならば、ホームの名古屋所属騎手は有利。とくに木之前葵騎手(愛知)は、前回が日曜日の夕方まで札幌にいて、月曜日は日付が変わった真夜中から弥冨トレーニングセンターで調教に乗り、空港に移動したら搭乗予定の飛行機が欠航になり、やむなく新幹線移動に切り替えての盛岡入りだった。騎手紹介式では「前回はいろいろあって思うとおりにいかなかったので、名古屋ではいいところを見せたいです」と話したのは、まさに本音だろう。
 盛岡ラウンドでは第1戦が宮下瞳騎手(愛知)、第2戦は別府騎手が勝利を飾った。盛岡でレースに加わった男性騎手は、年齢が若い順から6名。名古屋ではその6名が、年齢が下から順に3名、最年長から順に3名という内訳に設定され、第1戦の単勝3番人気までは男性騎手となった。
 レース前に「逃げられれば」と話していたのは別府騎手。下村騎手は「好きなように乗ってきていい」と調教師に言われたとのこと。しかしその2頭は外寄りの枠。別府騎手は好スタートから先手を取りに行ったが、戸部尚実騎手から少し離れた2番手になった。だが別府騎手の馬は向正面で失速。その影響もあって戸部騎手が独走する形になったが、3コーナー付近から宮下騎手が上昇してきた。その脚は遠目からでも際立っており、その勢いのまま差し切り勝ち。盛岡に続いて第1戦を制した。
 宮下騎手は「勝ったから、おもちゃとかねだられちゃうかな」と喜びの表情。騎手紹介式で2人の息子さんが大きな声で声援を送っていたことも力になっているようだった。
 ひとつレースをはさんでの第2戦は1600メートル。こちらもB級で、出走する10頭はすべて前走が2着から5着だったという、比較が難しいメンバー。締め切り10分前の段階では10頭のうち7頭が単勝10倍未満になっていた。最終的には10倍未満は4頭になったが、それでも8番人気で13.3倍。展開的にも推理が難しい一戦となったが、ゲートが開くと最内枠の村上弘樹騎手が逃げの手を打った。続く2番手には木之前騎手。その後ろは別府騎手、宮下騎手など外枠の馬が続き、下村騎手は最後方からレースを進めた。
 前半は見た目にゆったりとした流れ。向正面でもそのままで、しかし3コーナーからは先頭争いが一団になってきた。
 木之前騎手は逃げる村上騎手の外から交わしにかかり、別府騎手はインコースを狙って上昇。その外からは戸部騎手が差を詰めて、下村騎手は大外から上がってきた。
 その勝敗の行方はゴール前までもつれこみ、最後はハナ差で戸部騎手が制して、別府騎手は2着。半馬身差での3着争いもきわどくなったが、木之前騎手が4着馬からアタマ差で粘り込んだ。下村騎手も差なく食い込んできたが3着からは小差の6着だった。
 勝利を挙げた戸部騎手は「こういうレースは馬が記者選抜だから、どの馬にもチャンスがあって面白いね。最後は夢中で追っちゃったよ」と興奮ぎみ。対照的に僅差で敗れた別府騎手は視線を下に向けていた。それでも別府騎手の馬は最低人気。盛岡に続く勝利は得られなくても、存在感は示したといっていいだろう。
 そして第1戦を制した宮下騎手は10着。しかし別府騎手も第1戦が10着だったため、ポイント数としては1位。そのことを聞くやいなや、「1着とビリで優勝なんて、なんかちょっとはずかしい」と大笑いしていた。
 オータムラウンドは女性騎手のなかで通算勝利数が1位と2位の2名が目立つ結果となったが、2月7日は高知、2月20日は佐賀で“ウインターラウンド”が開催される。総合優勝を目指す戦いは、これからさらに白熱していくことだろう。

取材・文:浅野靖典
写真:早川範雄(いちかんぽ)
第2ラウンド優勝
宮下瞳騎手
(愛知)
地元でいいところを見せたいと思っていましたが、無事にひとつ勝つことができてよかったです。息子たちが応援に来てくれていたおかげもありますね。盛岡と名古屋で1勝ずつできましたから、このあとの高知でも佐賀でも1勝はしたいですね。総合優勝に向けて、ポイントを積み重ねていきたいと思います。
第2ラウンド2位
別府真衣騎手
(高知)
昨年(レディス&ヤングジョッキーズ)は名古屋で勝たせてもらえたのですが、今年はちょっとくやしいですね。2戦目はレース前からの作戦どおりインコースを通って、そのコース取りはうまくいったんですが、最後は追い負けてしまいました。見せ場を作れたとは思いますが、やっぱりくやしいです。
第2ラウンド3位
木之前葵騎手
(愛知)
第1戦は先手を取りに行こうとしましたが、外枠でしたしちょっと無理をしすぎたかも。1コーナーで息を入れられればよかったように思います。第2戦は3コーナーあたりで後ろから迫られてきて、早めに動かなければならない形になってしまいました。地元で勝ちたかったですが、また次の高知でがんばります。