注目馬情報 Attention

サクセスエナジー

牡7 JRA 北出成人厩舎 通算37戦13勝

父:キンシャサノキセキ
母:サクセスアイニー
母の父:ジャングルポケット

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デビューは3歳4月と遅く、キャリアの初めはごく平凡な条件馬として過ごしていた。3歳暮れから本格化し、3連勝でオープン入り。オープン初戦のコーラルSでは6着と敗れたものの、かきつばた記念とさきたま杯を連勝。ダートグレード競走の多い地方の1400mを得意とすることが、その後の本馬にとって大きな強みとなった。
逃げか先行から抜け出す正攻法の競馬が理想だが、2020年の兵庫ゴールドトロフィーでは中団のインで競馬を進める形になりながら、しぶとく差し脚を伸ばして優勝している。そのように状況次第ではファンの想像を超える競馬をしてくることがあり、前走の東京盃もまさに想像を超える競馬だった。喉の手術が成功した後の休み明け3戦目で状態面の良化があったとはいえ、距離は1200m。それでもスピード自慢たちを完封してしまったのだから、本番へ向けて期待は高まる。2019年浦和のJBCスプリントでは1400mでありながら全く良いところを出せなかったので、今度こそチャンスをモノにしたいところだ。

モジアナフレイバー

牡6 大井 福永敏厩舎 通算23戦10勝

父:バトルプラン
母:ナスケンアイリス
母の父:フレンチデピュティ

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3歳春はタイトルに手が届かなかったものの、12月に勝島王冠を制して重賞ウィナーの仲間入り。4歳5月には大井記念で3馬身半差の圧勝を演じ、南関東古馬トップクラスの一員として定着した。
ダートグレード競走にも積極的に参戦し、帝王賞5着、南部杯4着、東京大賞典3着と中央の一線級相手に好走。南部杯では5歳時に3着にもなっている。2000mもこなす馬だが最近の成績を見ると1600mのほうで結果が出ており、1400mへの対応もできそうだ。
今年は黒船賞(3着)で他地区の1400m戦を経験。川崎マイラーズでは4コーナーで前を行く馬の間を割って、最後は2着以下を突き放す強い競馬を見せた。この秋は南部杯に敢えて出走せず、より納得のいく仕上げでJBCスプリントに照準をあててきた、1400mだと初手は中団以降からということになるかもしれないが、この馬が強い勝ち方をしたレースを振り返ってみると、その位置からの競馬はむしろ魅力がある。

アランバローズ

牡3 船橋 林正人厩舎 通算9戦6勝

父:ヘニーヒューズ
母:カサロサーダ
母の父:ステイゴールド

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2歳5月という早い時期の新馬戦でデビューすると、そこから怒涛の5連勝。全日本2歳優駿では中央馬を寄せ付けることなく、2着ランリョウオーと南関馬ワンツーを決めた。
3歳初戦の京浜盃ではスタート直後に挟まれるような形になって9着とはじめて敗北を喫したが、羽田盃2着で復調の兆しを見せると、東京ダービーでは好スタート・好ダッシュからそのまま逃げ切って世代の頂点に立った。
この秋はテレ玉杯オーバルスプリントから始動。ゴールドジュニア以来の1400mということもあってスタートから勢いをつけ逃げに持ち込んだが、少し勢いがつきすぎたうえに早めに並びかけられたこともあり、結果は3着。しかし、休み明けと久々の距離ということを考えれば悪くない内容だった。
ダービー馬ではあるがヘニーヒューズ産駒であることと前半のスピードを考えると、1400~1600mあたりに特に適性がありそう。今回は園田の楠賞など他の選択肢もあったがJBCスプリントを選択。勝算あっての選択と期待したい。

リュウノユキナ

牡6 JRA 小野次郎厩舎 通算39戦9勝

父:ヴァーミリアン
母:ネオカラー
母の父:クロフネ

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ホッカイドウ競馬でデビュー。2歳時にはすずらん賞優勝、福島2歳S2着と芝で結果が出ていたため、しばらくは道営に籍を置いたまま中央で芝の特別指定競走を使われていた。3歳秋に中央へ転入すると、3戦目でダートに戻って1000万条件(2勝クラス)勝ち。5歳1月に3勝クラスを勝ってオープン入りを果たした。 オープン入り後はしばらく苦戦が続いていたが、昨年9月のながつきS2着から覚醒したようにレース内容が良くなり、そこから8戦連続連対中。東京スプリントでは初の重賞勝ちを果たし、クラスターCで重賞2勝目をあげた。 これだけ安定して走っている近走内容を認めないわけにはいかないし、先行争いを見ながらその直後からレースを進められるので展開に左右されにくい。問題は距離。最近は1200mだけを使われてきたし、過去に遡ってもそれ以上の距離での好走は東京ダート1300mが1回あるだけ。充実した今、その壁を越えられるかがポイントになる。

レッドルゼル

牡5 JRA 安田隆行厩舎 通算18戦7勝

父:ロードカナロア
母:フレンチノワール
母の父:フレンチデピュティ

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デビュー戦は芝だったが、2戦目の京都ダート1400mを大差勝ちしてダート適性を確認すると、その後は一貫してダートを使われている。キャリア初期は1400mを中心に使われていたが、3勝クラスに上がってからは1200mでも結果を出すようになった。一方で今年のフェブラリーSでは4着と好走。1200~1600mはすべて守備範囲だろう。若い時は前へ行く競馬が多かったが、最近は差し・追い込みのスタイルが板についている。
今年3月にはドバイゴールデンシャヒーンに出走。外枠のうえスタートでトモを落として最後方からの競馬になったが、直線外へ持ち出されると力強く伸びて2着。世界レベルの能力があることを示した。前走東京盃は地方のダート初経験だったが、やはり外差しで3着。帰国後初戦で休み明けということを考えるとまずまずの結果だろう。
脚質が脚質だけに金沢コースで届くのかという問題はあるが、早めに脱落する馬が出て馬群がバラければ外に持ち出すロスも少なく、前を捕まえるチャンスが出てくるようにも思える。

過去3走の競走成績

モズスーパーフレア

牝6 JRA 音無秀孝厩舎 通算27戦7勝

父:Speightstown
母:Christies Treasure
母の父:Belong to Me

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現在の中央競馬を代表する短距離のスピード馬。デビュー当初は控える競馬もしていたがオープンに上がってからは徹底して逃げにこだわり、ハナを譲ったレースはほとんどない。10月のスプリンターズSでも大外枠の不利をものともせず、敢然とハナを切ってみせた。2020年に高松宮記念を勝っているためその後はGII以下では斤量を背負う立場になっているが、それでも常に豊かなスピードを見せている。
昨年のJBCスプリントではデビュー以来初めてダート戦に登場。スタートはやや遅れ気味だったが、二の脚の違いでハナに立ち、残り100mまで先頭を維持した。最終的には4着だったものの、Speightstown産駒らしくダートもこなせることと、ダートでも前半のスピードを生かせることは証明した。2018年のファルコンSを最後に1200m戦にしか出走してこなかったため1400m、しかもコーナー4つの金沢JBCスプリントを選んだのは正直意外だったが、初めて経験する条件だけに、それが良いほうに作用する可能性も視野に入れておかねばなるまい。

サブノジュニア

牡7 大井 堀千亜樹厩舎 通算42戦12勝

父:サウスヴィグラス
母:サブノイナズマ
母の父:カコイーシーズ

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デビュー5戦目に初勝利をあげるとその後は堅実な競馬を続け、優駿スプリントでは1番人気に推されるまでになった。ただそこで2着に敗れると、ダートグレードを含めて重賞で再三好走するものの勝ち切れず、ついに重賞タイトルを手にしたのは昨年9月のアフター5スター賞。6歳9月、重賞挑戦12回目での勝利だった。
東京盃5着をはさんで出走したJBCスプリントでは直線鋭い差し脚を披露し、地方所属馬として3頭目の優勝。重賞で勝ち切れず苦しんだ馬が、頂点の中の頂点まで上り詰めた。
その後は斤量を背負うようになったこともあり勝てていないが、今年の東京スプリントでは自身より2キロ斤量の軽いリュウノユキナにアタマ差の2着。7歳になっても十分力のあるところを示している。斤量の不利がなくなるJBCはぜひとも結果を出したい一戦。最近のレース運びだと、ある程度前が止まってくる展開で特に期待できる。消耗戦になると、マイルまでこなしている強みも生きるはずだ。

サンライズノヴァ

牡7 JRA 音無秀孝厩舎 通算34戦10勝

父:ゴールドアリュール
母:ブライトサファイヤ
母の父:サンダーガルチ

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デビュー当初は1800mや芝も使われていたが、ユニコーンS勝ちのあと臨んだジャパンダートダービーで1番人気を6着と裏切ってからは、ダート1400~1600mを中心に使われるようになった。3歳10月に東京ダート1400mのグリーンチャンネルCを勝って以降は東京巧者・左回り巧者の追い込み馬というキャラクターを確立。4歳11月には武蔵野Sで初めて古馬重賞を制した。
その後はしばらく結果が出なかったが、5歳秋・2019年の南部杯で鞍上に吉原寛人騎手を迎えると、コースに合わせた積極的な競馬を展開。念願のJpnIタイトルを手にした。
その南部杯を含め4歳1月から6歳5月まで16戦連続で左回りに使われていたのだが、昨年7月・阪神のプロキオンSでは59キロを背負い優勝。それまでのイメージを一新する内容の勝利だったし、今回金沢に臨むうえで右回りの重賞を勝てたことは意味がある。ここ4走は大敗が続いており年齢的にも難しい面があるかもしれないが、タイトルホルダーの意地を見せる競馬を期待したい。

(須田 鷹雄)

注記

当ページは、10月28日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。