データ分析 Data Analysis

熱戦必至、上半期のダート王者決定戦

年末の東京大賞典と並んで、JRA馬と地方馬の精鋭が大井のチャンピオン・ディスタンスを舞台に争う。勝ち馬にはGI/JpnI・11勝のコパノリッキーや、同10勝のホッコータルマエなどJRA馬が圧倒的に強く、地方馬は2010年のフリオーソを最後に勝利がない。ここでは12年~21年まで過去10年のデータから傾向を探る。

連軸としては信頼できる1番人気

過去10年で1番人気馬の勝利は15年のホッコータルマエのみだが、2着が6回、3着が1回と3着内率は80.0%で、軸馬としての信頼度は高い。5番人気以内の決着が7回で、そのうち2回は1~3番人気での決着。昨年こそ単勝4→10→6番人気の決着で3連単は238万7990円と荒れたが、基本的にあまり無理な穴狙いはできない。[表1]

[表1]単勝人気別成績(過去10回)

単勝人気 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 6 1 2 10.0% 70.0% 80.0%
2番人気 3 1 1 5 30.0% 40.0% 50.0%
3番人気 3 0 2 5 30.0% 30.0% 50.0%
4番人気 1 1 2 6 10.0% 20.0% 40.0%
5番人気 1 1 2 6 10.0% 20.0% 40.0%
6番人気以下 1 1 2 78 1.2% 2.4% 4.9%

JRA馬が圧倒

1着馬は全てJRA馬で、3着内馬のべ30頭のうち、27頭がJRA馬。地方馬で3着内に入ったのはいずれも大井で、15年3着のハッピースプリント、19年3着、21年2着のノンコノユメは、ともにダートグレード競走優勝歴があった。基本的にはJRA馬による決着だが、ダートグレード競走実績のある南関東所属馬には注意したい。[表2]

[表2]所属別成績(過去10回)

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 10 9 8 37 15.6% 29.7% 42.2%
大井 0 2 22 0.0% 4.0% 12.0%
川崎 0 0 0 4 0.0% 0.0% 0.0%
浦和 0 0 0 9 0.0% 0.0% 0.0%
船橋 0 0 0 11 0.0% 0.0% 0.0%
地方他地区 0 0 0 19 0.0% 0.0% 0.0%

4歳馬を重視

4歳馬は過去10年で5勝。21頭出走して9頭が馬券圏内に入っており、3着内率は42.9%と好成績。5歳馬、6歳馬とも2勝だが、3着内率は5歳馬のほうが高く、若い馬が活躍する傾向にある。7歳以上馬の勝利は14年のワンダーアキュート(8歳)のみで、4歳馬から軸馬を選びたい。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10回)

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
4歳 5 3 1 12 23.8% 38.1% 42.9%
5歳 2 3 1 20 7.7% 19.2% 23.1%
6歳 2 1 2 22 7.4% 11.1% 18.5%
7歳 0 2 5 26 0.0% 6.1% 21.2%
8歳以上 1 1 1 22 4.0% 8.0% 12.0%

前走ダートグレード競走1着馬が好成績

前走ダートグレード競走の勝ち馬は[5-6-2-7](3着内率65.0%)と高確率で馬券にからんでいる。一方、前走ダートグレード競走以外の勝ち馬は[0-0-0-16]と馬券圏内は狙えない。また最近4年では、前走掲示板外の馬が1頭だけ3着以内に巻き返しているが、この4頭はいずれもGI/JpnIで勝利実績があった。

前年の東京大賞典上位馬が好成績

東京大賞典は当レースと同じ大井2000mで施行されるだけに関連性が強いレース。15年にはホッコータルマエが、19年にはオメガパフュームが前年の東京大賞典に続きこのレースを勝利している。また前年の東京大賞典における着順別成績を見ると、4着以内の馬は[4-2-6-13](3着内率48.0%)、5着以下の馬は[1-2-0-16](3着内率15.8%)となっており、前年の東京大賞典上位馬が好成績を残している。

勝つのはこういう馬!

過去10年で2回以上馬券に絡んだ馬が9頭とリピーターの活躍が目立ち、前年の東京大賞典に出走していた馬はその着順にも要注目。中心はやはりJRA馬で、前走ダートグレード競走を制していた場合の信頼度は高い。また4歳馬が出走してきた際にもチェックが必要だ。

(栗田 勇人)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。