ダート路線を席巻する実力馬が集結
ダート競馬の祭典JBCのメインとして行われ、中距離カテゴリーの王者を決定する。アドマイヤドン、ヴァーミリアンはこのレースを3連覇、タイムパラドックス、スマートファルコン、コパノリッキーは連覇を達成し、ダートの一時代を築いた。ここではJRAの京都競馬場で行われた2018年を除く、14~24年の過去10回の結果を探っていく。
まずは9勝を含む19連対のJRAを軸として考えるのが無難で、なかでも16連対で7勝を挙げる栗東が圧倒的な力を見せている。美浦の勝率は栗東を上回る18.2%となっているが、出走頭数が栗東の4分の1以下だけに、数字を鵜呑みにすることは危険かもしれない。地方は2021年にミューチャリー(船橋)が地方馬初勝利を手にしたが、全体的には苦戦傾向。昨年は兵庫のキリンジが3着に健闘も馬券圏内は3頭のみ。その3回の舞台は19年浦和、21年金沢、24年佐賀だった。地方馬が普段走り慣れている小回りという点でJRA勢より分があったのかもしれない。今年の船橋は地方では比較的、大きめなコース。JRA勢が戸惑うシーンはあるのか?[表1]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
JRA栗東 | 7 | 9 | 6 | 27 | 14.3% | 32.7% | 44.9% |
JRA美浦 | 2 | 1 | 2 | 6 | 18.2% | 27.3% | 45.5% |
南関東 | 1 | 0 | 1 | 34 | 2.8% | 2.8% | 5.6% |
上記以外 | 0 | 0 | 1 | 36 | 0.0% | 0.0% | 2.7% |
金沢で行われた2021年は単勝6番人気のミューチャリー(船橋)が勝利を収めたが、それ以外の9回は1~4番人気が勝利。上位4番人気までのワンツー決着は8回で、馬連複が210円だった19・20年を含めて、1000円以下の配当は6回を数える。2、3着の回数からも4番人気までの好走率が高いことがはっきりと表れている。ただ、上位4番人気までの馬券圏内独占は4回で、3連単万馬券は5回。5番人気以下で連対したのはミューチャリーの他に23年2着のノットゥルノ(5番人気)がいるが、基本的に連対圏は4番人気までと考えたい。[表2]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
1番人気 | 4 | 1 | 1 | 4 | 40.0% | 50.0% | 60.0% |
2番人気 | 1 | 4 | 2 | 3 | 10.0% | 50.0% | 70.0% |
3番人気 | 2 | 2 | 2 | 4 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
4番人気 | 2 | 2 | 1 | 5 | 20.0% | 40.0% | 50.0% |
5番人気 | 0 | 1 | 1 | 8 | 0.0% | 10.0% | 20.0% |
6番人気以下 | 1 | 0 | 3 | 79 | 1.2% | 1.2% | 4.8% |
3着以内馬の前走は、大まかに帝王賞JpnIと日本テレビ盃JpnIIの2レースで、連対馬15頭が該当する。当レースを制した馬の前走帝王賞JpnI着順は4、1、2、2着で、同日本テレビ盃JpnIIは2、1、3着と連勝した馬は少ない。なお同年の帝王賞JpnI勝ち馬は【1-2-2-4】、日本テレビ盃JpnIIも同【1-2-0-3】と似通った数字となっている。ただ、前走日本テレビ盃JpnIIの3着以内馬は【3-5-1-5】。出走があった8回中6回(2019、23年は参戦なし)で連対と連候補で狙いたい。[表3]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
帝王賞 | 4 | 3 | 5 | 9 | 19.0% | 33.3% | 57.1% |
日本テレビ盃 | 3 | 5 | 2 | 13 | 13.0% | 34.8% | 43.5% |
マイルCS南部杯 | 0 | 2 | 0 | 13 | 0.0% | 13.3% | 13.3% |
上記以外 | 3 | 0 | 3 | 68 | 4.1% | 4.1% | 8.1% |
3着以内馬の大半を占めるJRAの年齢別成績を見てみると4・5歳が出走頭数、馬券絡みとも多く、若い世代が有利。ちなみに7歳も連対率60.0%と数字だけを見ればかなりのハイアベレージだが、連対した3頭(ホッコータルマエ、サウンドトゥルー、メイショウハリオ)は、いずれもGI/JpnIを複数勝利していた。7歳以上で勝利を期待するとなると敷居はかなり高くなる。[表4]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
3歳 | 0 | 1 | 1 | 3 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
4歳 | 4 | 4 | 0 | 9 | 23.5% | 47.1% | 47.1% |
5歳 | 3 | 2 | 2 | 10 | 17.6% | 29.4% | 41.2% |
6歳 | 1 | 1 | 4 | 6 | 8.3% | 16.7% | 50.0% |
7歳 | 1 | 2 | 0 | 2 | 20.0% | 60.0% | 60.0% |
8歳 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
7勝を挙げるJRA栗東が中心。前走日本テレビ盃JpnIIの3着以内馬は馬券絡みは多いが、1着は2017年が最後。19年以降の6回では23年を除き、同年帝王賞JpnIの1~4着馬が勝利している。地方所属で唯一の勝ち馬21年ミューチャリーも2走前の帝王賞JpnIで4着の実績があった。
(文・スポーツ報知・浅子祐貴)
1着
2着
3着
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。