データ分析 Data Analysis

JRAと地方のスピード自慢が対決

今年は船橋1000mを舞台に争われる。過去10回を振り返ってみると2019年ブルドッグボス(浦和)、20年サブノジュニア(大井)、23年イグナイター(兵庫)と地方馬が3勝。JRAの一線級を相手にタイトルを掴んでいる。ここでは地方で行われた過去10回(JRA京都で行われた18年を除く14~24年)の結果から傾向を分析していく。

栗東が9回で連対

JRAは5勝、2着8回の栗東が馬券絡みでは多いものの、3着内率は美浦とあまり変わらない。ただ、美浦がワンツーを決めた2022年以外は連対しており、確実性という点でやや優位。地方は出走数こそ多いが、23年イグナイター(兵庫)をはじめ3勝と大健闘。昨年もアラジンバローズが3着に入り、兵庫は2年連続で好走中。また、南関東は延べ6頭が馬券圏内で、浦和が1、2着各1回、3着2回、大井が1、3着各1回となっているが、浦和は地元開催だった19年に勝利を飾ったブルドッグボスによる3回の3着以内(ほか17・20年に3着)がカウントされている。[表1]

[表1]所属別成績(18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA栗東 5 8 4 30 10.6% 27.7% 36.2%
JRA美浦 2 1 2 8 15.4% 23.1% 38.5%
南関東 2 1 3 49 3.6% 5.5% 10.9%
上記以外 1 0 1 24 3.8% 3.8% 7.7%

大井以外では3連単高配当!?

3番人気が4勝でトップ。1番人気は1勝と勝ち切れていないが、2着は5回あり、連対圏には6頭が顔を出している。1~3番人気での上位独占は3回あるが、その反面で3連単の万馬券は6回。そのうち10万円超は3回で、2019年には149万7730円のビッグ配当も飛び出している。3連単が万馬券にならなかった4回の開催場は大井3回(15、17、23年)、川崎1回(16年)。大井では比較的順当、それ以外になると高配当を期待できるのかもしれない。また、6番人気以下で3着以内に入った6頭のうちJRAは国内外のG1/JpnIで好走した20年2着のマテラスカイだけ。JRAの伏兵は望み薄か。[表2]

[表2]単勝人気別成績(18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 5 0 4 10.0% 60.0% 60.0%
2番人気 2 1 2 5 20.0% 30.0% 50.0%
3番人気 4 0 2 4 40.0% 40.0% 60.0%
4番人気 1 0 3 6 10.0% 10.0% 40.0%
5番人気 0 2 1 7 0.0% 20.0% 30.0%
6番人気以下 2 2 2 85 2.2% 4.4% 6.6%

東京盃、マイルCS南部杯からの巻き返しに注目

3着以内馬の前走はほぼ東京盃JpnIIかマイルチャンピオンシップ南部杯JpnIに絞られ、25頭が該当し、9勝。マイルチャンピオンシップ南部杯JpnIからは2023、24年と勝利馬が出ている。面白い特徴が表れているのが前走着順で、負けていた馬が巻き返しており、前走からの連勝はない。優先出走権を獲得できる両前哨戦との関連は強いが、勝ち馬は割引きが必要で、着順を鵜呑みにするのは早計。[表3-1][表3-2][表3-3]

[表3-1]前走別成績(18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
東京盃 7 5 5 38 12.7% 21.8% 30.9%
マイルCS南部杯 2 3 3 8 12.5% 31.3% 50.0%
上記以外 1 2 2 65 1.4% 4.3% 7.1%

[表3-2]前走東京盃での着順別成績(18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1着 0 3 0 6 0.0% 33.3% 33.3%
2着 2 0 3 5 20.0% 20.0% 50.0%
3着 3 0 1 5 33.3% 33.3% 44.4%
4着 0 0 0 3 0.0% 0.0% 0.0%
5着 2 0 0 3 40.0% 40.0% 40.0%
6着以下 0 2 1 16 0.0% 10.5% 15.8%

[表3-3]前走マイルチャンピオンシップ南部杯での着順別成績(18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1着 0 1 1 0 0.0% 50.0% 100.0%
2着 1 1 1 1 25.0% 50.0% 75.0%
3着 0 0 0 0 0.0% 0.0% 0.0%
4着 0 0 0 1 0.0% 0.0% 0.0%
5着 0 0 1 2 0.0% 0.0% 33.3%
6着以下 1 1 0 4 16.7% 33.3% 33.3%

6、7歳が優秀な成績

3着以内に延べ22頭が入っているJRA。その年齢別成績が[表4]。複数の勝利をマークし、連対5回ずつの6、7歳が優秀に見える。ちなみに地方で3着以内に入った延べ8頭の年齢も6歳3頭、5歳と7歳が各2頭、8歳1頭とJRAとほぼ同様の傾向となった。

[表4]JRA所属馬の年齢別成績(18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 0 1 0 2 0.0% 33.3% 33.3%
4歳 1 2 0 3 16.7% 50.0% 50.0%
5歳 1 1 2 8 8.3% 16.7% 33.3%
6歳 3 2 2 10 17.6% 29.4% 41.2%
7歳 2 3 1 6 16.7% 41.7% 50.0%
8歳 0 0 1 6 0.0% 0.0% 14.3%
9歳以上 0 0 0 3 0.0% 0.0% 0.0%

勝つのはこういう馬!

計7勝をマークしている6、7歳が有力。基本的には上位人気のJRAが信頼できる。前走が東京盃JpnIIまたはマイルチャンピオンシップ南部杯JpnIで敗れていた馬の巻き返しがあり、地方馬で勝利した2019年ブルドッグボス(7歳)、20年サブノジュニア(6歳)も前走東京盃JpnIIで各2、5着だった。

(文・スポーツ報知・浅子祐貴)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。