
牡2 北海道 田中淳司厩舎 通算4戦4勝
父:スマートファルコン
母:ピースフルジョイ
母の父:パイロ

能力検査(以下、能検)初日となる3月13日、800m48.6秒をマークし、この日のみならず今季の1番時計を叩き出した。今年の能検タイム上位は、2位エイシンディード(49.1秒)が函館2歳ステークスGIII、3位タイのリュウノフライト(49.3秒)はエーデルワイス賞JpnIIIを制したことから、ベストグリーンにもダートグレードVの期待は高まる。ブリーダーズゴールドジュニアカップを勝った後はJBC2歳優駿JpnIIIに進むプランもあったが、最後の1Fが14.6秒を要したことを省みた。全日本2歳優駿JpnIを最大目標に置き、コース経験をするために鎌倉記念に矛先を向けた。長距離輸送+左回りと初物尽くしだったが、レースは完勝。敗戦組は平和賞、ハイセイコー記念を勝ったことでも、ベストグリーンの評価はさらに上がった。前走後も順調で、1週前追い切りは門別競馬場の内馬場を使い、左回りで行われたが、アヤサンジョウタロを2馬身追走して残り400mで並び掛け、直線は脚力の違いを見せつけ、約5馬身先着した。ハッピースプリント以来の北海道所属馬Vへ、盤石の構えで挑む。
(古谷 剛彦)
牡2 JRA 吉村圭司厩舎 通算2戦2勝
父:パイロ
母:セントリフュージ
母の父:ハードスパン

初戦はスタートから1コーナーまで押して押しての先行策。ただ、スピードに乗ってからは手応え良く回ってこられた。直線に向いて単独先頭へ。残り200mあたりから止まりかけたが、2着馬が迫ってくるともうひと伸びして完勝。馬場を考慮しても速い勝ち時計だった。2戦目は好位馬群の中で運ぶ。砂を被っても問題なく、折り合いもばっちり。直線に向いて外に出すと一完歩毎に伸びて差し切った。時計を詰めて内容のある勝ちっぷりで高く評価できる。能力は間違いない分、課題があるとすれば距離か。テンが速いタイプではなく、先行有利の川崎で初のマイル。楽な競馬にはなるまい。それでも中間は坂路で自己ベストを出すなど仕上がり自体は問題なし。
(研究ニュース・小野颯真)
牝2 JRA 大橋勇樹厩舎 通算2戦2勝
父:ルヴァンスレーヴ
母:タマモエルドラド
母の父:ゴールドアリュール

初戦は外々を回って強い競馬だったが、JBC2歳優駿は出遅れ。その後は内で初めてキックバックを受け、道中の手応えはずっと良くなかった。普通なら大敗してもおかしくないくらいの厳しい状況。ただ、この馬は4角で外へ持ち出してからが違った。直線では一完歩毎に差を詰め、粘り込みを図る内の2頭を捩じ伏せるように差し切り。門別への輸送をクリアしたことを含めて、精神面の強さを感じる内容だった。キャリアを重ねる毎に逞しくなっていきそうなタイプで奥深さを感じる。この中間も変わらず好気配。デキ落ちもなさそう。ただ、今回は1600m。よりスピードが求められるだけに、スタートが大事。外めをスムーズに走れるような形に早めに持ち込みたい。
(競馬ブック・広瀬健太)
牝2 JRA 藤原英昭厩舎 通算3戦1勝
父:エピファネイア
母:ルフォール
母の父:キングカメハメハ

ダートに替えた2戦目で道中の行きっぷりが良化し、早め先頭から押し切っての完勝。前走のJBC2歳優駿は好スタートから序盤は併走でやや力み加減も、隊列が決まると2番手で折り合って追走。勝負どころではそれほど反応が良くなかったが追われてからが実に渋太く、ゴール前で逃げ馬を捉えたところを勝ち馬に外から来られ惜敗の2着。長距離輸送、ナイター、深く白い砂と初ものづくしの状況でレースセンスの良さを見せた。芝馬が多い牝系ながら、同じく馬体に恵まれた母、伯母もダートでそれぞれ2、3勝を挙げている。砂を被ってどうかは未知数だが、サッといいポジションを取れるタイプ。距離短縮、コーナーのきつい川崎にも対応できていい。
(競馬ブック・森田昌樹)
牡2 北海道 田中淳司厩舎 通算6戦1勝
父:サンダースノー
母:オジョウサン
母の父:ジャスタウェイ

1100mのデビュー戦は、序盤に置かれたものの、ハイペースに乗じて大外強襲を決めた。しかし、その後の短距離戦では時計勝負に苦労していたので、栄冠賞後は中距離路線にシフト。距離を延ばすにつれて勝ち馬との差が縮まっているように、息の長い末脚とともに渋太さも加わった。JBC2歳優駿JpnIIIは、中団を追走して直線で外に持ち出して差を詰めたものの、0.1秒差の3着に健闘した。ただ、田中淳司調教師は「直線に向いた時に鞍上が外へ出す意識が強すぎた結果の惜敗。一呼吸待っていれば、前に進路ができていただけに、もったいないレースでした」と悔しい表情を浮かべていた。JRA勢と互角以上に戦えることを示した内容から、全日本2歳優駿JpnIへの出走を決め、ベストグリーンとともに調整を行っている。1週前追い切りは、ベストグリーンに突き放されたものの、元々攻め駆けはしないタイプ。昨年のソルジャーフィルドのような、バテない強みを活かして上位を狙う。
(古谷 剛彦)
注記
当ページは、12月12日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。