第12回 2012年 川崎競馬場
直線弾けて5馬身突き放す 三度目の正直でJpnI奪取
昨年まで11回の歴史を重ねたJBCクラシックJpnI。第1回のレギューラメンバー以外の勝ち馬は、いずれも2連覇または3連覇を果たしているというのは広く知られるところ。それゆえJBCスプリントJpnIと比較して固い決着となる印象のクラシックだが、過去5年の結果を見ても、連対馬10頭中8頭を1、2番人気馬が占めるという、データ面でもそれははっきりと示されている。しかし今年は、昨年まで2連覇の絶対王者スマートファルコンが2カ月前に電撃引退、地方の雄フリオーソも休養中、さらには中央のダート王者トランセンドもドバイ以来の休み明けということもあり、結果的には混戦のJBCクラシックとなった。佐藤正雄 調教師
放牧から帰ってきて問題なく来ていましたが、この馬は体重の変動が激しく、今回はマイナス21キロで、ベスト体重から10キロくらい軽いかなと思ったんですけど、体はいい感じで出れたと思います。大井で見せたような脚はもってるんで、ひょっとしたらという気持ちはありました。この勢いでJRAのGIも狙います。この秋一気に頂点を極める 晩成の血が花開いての勝利
今年のJBCスプリントJpnIは注目馬多数のメンバー構成。最終的には4頭が単勝10倍以下となったが、セイクリムズンが1.5倍で断然人気。続いてタイセイレジェンドとラブミーチャンが5倍前後と、この3頭がやや抜けた人気となっていた。内田博幸 騎手
逃げたら強いということはわかっていましたが、もし逃げられなかったら好位でと思っていました。でもスタートがすごくよくて、いい形で勝たせてもらえました。返し馬のときから馬がすごくやわらかくて、いい雰囲気でしたね。この川崎競馬場で、南関東出身の矢作調教師、内田博幸のコンビで勝ててよかったです。矢作芳人 調教師
東京盃(2着)は、クラスターカップから少し間隔があった分かなという感じでしたが、それからずいぶんと状態が上がりました。逃げられれば大丈夫だと思っていましたし、大井の1200より小回りの1400のほうがベターですからね。今後は来年のフェブラリーステークスを目標にしていきたいと思います。早めの仕掛けで直線差し切る 2年連続ダート女王の座に
前哨戦のレディスプレリュードでは、馬連複で1.4倍という人気となったダート牝馬の2強、ミラクルレジェンドとクラーベセクレタだが、結果は明暗の分かれるもの。クラーベセクレタはプラス15キロの太め残りに加え、スタートで後手を踏み、直線ではあきらめた感じのレースぶりだった。岩田康誠 騎手
今日は勝つために来ました。ペースは遅くても速くても、この馬はどういう展開にも対応できます。川崎の3~4コーナーだけクリアできればと思っていました。少し膨らんだところもありましたが、立て直して走ってくることができました。藤原英昭 調教師
帝王賞のあと連闘で使って、ちょっとかわいそうなことをしました。前走を叩いてここという目標を立てていましたから、ほんとに馬がよくこたえてくれました。直線が短いので、早めに仕掛けるというのは作戦にありました。3~4コーナーでスピードに乗って来たので、そのままいけると思いました。第13回 2013年 金沢競馬場
金沢競馬場で初のJBC開催 国内史上初JpnI同日3レース
金沢競馬場で初めての開催、JBCレディスクラシックがJpnIに格付けされ日本で初めて1日にJpnIが3レースというJBCで、まず何よりよかったのは、天気に恵まれたことだろう。馬場状態こそずっと不良のままだったが、前日までのピンポイント予報では雨が確実だったことを思えば、少なくとも昼以降、天気の変わりやすいこの地で傘の必要なほどの雨が降らなかったのは奇跡的ともいえた。もちろん雨でもレース自体は普通に行われただろうが、あとからこの日の様々な場面を思い出してみたときに、もし予報が当たっていたらどうなっていたかは想像もできない。初めての逃げも安定した強さ タイトルを重ね夢はドバイへ
今年のJBCクラシックJpnIは、前日に京都で行われたみやこステークスGIIIとややメンバーが分散することになったが、それでも中央勢はこの路線の実績馬が集結し、GI/JpnI勝ち馬4頭が単勝一桁台。中でもホッコータルマエは前走マイルチャンピオンシップ南部杯JpnIで2着に敗れ連勝が途切れたにもかかわらず、ファンは単勝1.4倍という断然人気に支持した。幸英明 騎手
もしかしたら逃げることもあるのかなとは思っていましたが、逃げたことがなかったので、それがどう出るかちょっと不安はあって乗っていました。それでも向正面半ばくらいでハミをとってくれて、行けるんじゃないかと思いました。これから負けられない立場になってきたなというプレッシャーも感じています。西浦勝一 調教師
前回負けて、なんとかここはと思っていたので、勝ててホッとしました。逃げたのは意外でしたが、幸君の判断でああいうレースをしてくれたので、間違いないと思って安心して見ていました。どこの競馬場に行っても対応してくれるので、すごく賢い馬だと思っています。短距離戦でもスピードを発揮 古豪健在を示してJpnI連勝
JBCスプリントJpnIのゲートが開く数日前、日本中の競馬ファンに残念な知らせが伝えられた。後藤浩輝 騎手
距離がどうなのかなと思っていましたが、勝ってホッとしました。3~4コーナーでは前にいた馬の手応えが怪しくなっていましたし、あとは後ろからどれだけ来るのかなと。3番手から競馬ができたのも収穫ですね。とにかく強いですし、僕の気持ちも汲んでくれる馬。この先も活躍できると思います。安達昭夫 調教師
(前走の南部杯のあとは)オーナーと相談して、JBCスプリントを選びました。前走のダメージがほとんどなかったのでいいレースができるとは思っていましたが、最後はなんとか踏ん張ってくれという思いで見ていましたね。この先の予定は、またオーナーと話し合って決める予定です。単勝元返しの期待にこたえ完勝 JpnI勝利で真のダート女王に
3回目を迎えたJBCレディスクラシックは今年からJpnIに格付けされ、歴史の幕開けは金沢競馬場からスタートした。濱中俊 騎手
隣の馬がゲートで暴れた影響で馬が力んでしまって少し出遅れてしまいました。最後は力も残っていたので無事に走りきってほしいなという気持ち。負けられいと思っていたし、当然の結果を出すことができて安心しました。自分自身、交流のジーワンを勝ったのは初めてですし、JBCを勝てて嬉しいです。笹田和秀 調教師
目標としていたレースですが馬にプレッシャーがかからないように自然体で臨みました。オッズを見たらやはり負けられないという思いでした。2番手につけられた時にはこのまま無事に周ってくれればと。この後、どのレースを使うか未定ですが母親になってもいい子ができるよう見守ってほしいですね。第14回 2014年 盛岡競馬場
外枠から逃げて直線突き放す ジーワン3勝もさらなる高みへ
天候が心配された盛岡競馬場のJBCデー。寒風が吹きつけ、枯れ葉が舞い、時折小雨にも見舞われる、来場したファンにはかなり厳しい1日となったが、熱気に包まれたままメインレースを迎えた。GI/JpnIホース6頭が集結したJBCクラシックJpnIは、ハイレベルの激闘となったが、コパノリッキーが見事にコースレコードで逃げ切り。春からの勢いを盛岡でも見せつけた。田邊裕信 騎手
帝王賞では(前へ)行きたくなくて馬とけんかしましたが、今日は馬場の内に水が浮いていたので逃げました。4コーナーで後続が来ましたが、自分のペースは上げていないです。この距離では引っかかるし、ムキになりますが、ゴールまでもってくれました。2000mで走っている馬を負かせましたね。村山明 調教師
南部杯の予定が体調が上向かず、ここに切り替えて乗り込めました。入厩後は静かなところで環境が良かったです。前に行くのは勇気のいることだと思いますが、田邊騎手が馬を信じたのが良かったですね。次走はチャンピオンズカップが目標。潜在能力は高く、もう1つランクアップできると思います。強気の競馬で直線競り落とす 昨年2着の雪辱でJpnI初勝利
JBCデー2つ目のJpnIはJBCスプリント。地元専門紙のトラックマンが「重という馬場状態を考慮に入れても時計は速い」というコンディションならば、スピードに勝るJRA勢が上位人気を独占したのは当然といえるかもしれない。岩田康誠 騎手
いいスタートが切れて、先行馬のすぐ後ろでレースができたのがよかったですね。馬場が締まっていたし、この馬のスピードを生かせられました。多少、外を回ることになりましたが、馬の調子がよかったので強気の競馬をしようと考えて乗りました。去年以上の走りでしたし、年齢を感じさせません。加用正 調教師
このレースのために(黒船賞のあと)放牧に出して、東京盃を使ったのがよかったですね。ジョッキーには前のほうでと言っておいたんですが、それにしてもうまく乗ってくれました。昨年2着のくやしさに、馬もスタッフも応えてくれましたね。今度は追われる立場なので、引き続き頑張りたいと思います。人気馬を目標にゴール前抜け出す
一戦ごとに力をつけ女王の座に
岩田康誠 騎手
前走はゲートの出も良くなくて道中窮屈なレースをしてしまいましたが、今回は好スタートで前を見ながら理想的な展開。最後相手は伸びてくるだろうと思っていたのですが……。一戦ごとに硬さが抜けてきて本当に柔らかい馬になったと思います。どんなレースもできますし、瞬発力も持っている馬です。角居勝彦 調教師
思いのほか相手が早く動いてくれましたし、直線抜け出した時は勝てると思いました。以前は精神的に強すぎるところがありましたが年齢的にも落ち着いてきたぶん、体のふくらみや体調が上がっていき、夏からの3戦も使うごとに状態が良くなりました。牝馬の交流レースが続くので参戦していきたいです。第15回 2015年 大井競馬場
先手を主張しライバルを完封 2度目の骨折を克服し連覇達成
JBCレディスクラシックJpnI、JBCスプリントJpnIとも、単勝1倍台の人気を集めた馬が2着に敗れ、内枠からスタートした3番人気または4番人気馬が勝つという結果。二度あることは三度あるのか、それともその流れを単勝1.4倍のホッコータルマエが止めるのか。不良馬場というコンディションも含めて、ファンには悩ましい選択になっていたようだ。武豊 騎手
大一番ですし、どうしても勝ちたい気持ちが強かったのですが、馬の状態がよかったですし、向正面では気持ちよく走ってくれて、4コーナーでの手応えも抜群。早め早めの競馬をして押し切ろうかなと思っていたのですが、そのとおりにできました。骨折を乗り越えて、いい走りをしてくれたと思います。村山明 調教師
レース前の印象は、前走よりは良くなっているかなという感じでしたが、僕が思っていたより走ってくれましたね。普段はあまりレースで声を出したりしないんですが、今日はさすがに出ました。ホッコータルマエに負けて悔しいことが多かったので、本当にうれしいです。次はチャンピオンズカップの予定です。好ダッシュを決め一気に逃げ切る 牝馬が初めてダート短距離の頂点に
Road to JBCの東京盃JpnII、マイルチャンピオンシップ南部杯JpnIの優勝馬が揃って出走した今年のJBCスプリントJpnI。本番と同じ舞台である東京盃JpnIIを快勝したダノンレジェンドは、予想通りの断然人気で単勝は1.6倍。一方、昨年はJBCクラシックJpnIに参戦したベストウォーリアが、今年はスプリントを選択(福永祐一騎手が落馬負傷のため、川田将雅騎手に変更)。デビュー戦以来の1200mではあるものの、対戦が少ないメンバーが相手だけにファンの注目度も高く、単勝3.1倍の2番人気に支持された。この2頭が人気の中心で、紅一点のコーリンベリーが単勝10.5倍で3番人気に続いた。松山弘平 騎手
ずっと乗せていただいたこの馬でジーワンを勝てて感謝の気持ちでいっぱいです。今日はスタートも上手に出てくれて自分のペースで楽に逃げることができました。直線を向いて手前もしっかり変えてくれたのも良かったです。スピードがあって、直線でもう一段階脚が使えるというのがこの馬の強みですね。小野次郎 調教師
転厩初戦ですがここまで順調に調教もこなせました。前走出遅れたこともあり、今日も出遅れるようであれば無理をせずに新しい面を引き出してくれればと松山騎手には指示しましたが、好スタートで自慢のスピードを生かせましたね。この形で直線に入れば最後までがんばれそうだと思いながら見ていました。控える競馬で直線抜け出し5馬身差 成長著しい3歳馬がダートの女王に
前哨戦のレディスプレリュードJpnIIでは、他馬より重い別定重量を背負いながら圧勝ともいうべきレース内容で約半年ぶりの勝利を挙げたサンビスタ。予想紙にはズラリと◎が並び、ファンも連覇濃厚と見て断然人気となって、迎えた第5回のJBCレディスクラシックJpnI。しかし勝ったのは、4番人気の3歳馬、ホワイトフーガだった。大野拓弥 騎手
今日はいつもよりポジション下げようと思って、そのとおりの競馬ができましたし、コースロスなくいい競馬ができました。手ごたえがすごくよくて、突き抜ける感じはありました。牝馬ですがすごいパワーがありますし、持久力もあります。一戦一戦強くなっているので、どこまで強くなるのか楽しみです。高木登 調教師
この中間も順調に来ていたので、あとは脚の使いどころだけということをレース前に大野と話しました。4コーナーで出られるかなと思って心配したんですが、脚色と手ごたえを見たら、来るなっていう感じはありました。古馬の壁はあるのかなと思っていたんですが、ジーワンで勝ててよかったです。第16回 2016年 川崎競馬場
連勝の勢いで実績馬を圧倒 ダート王に名乗りを上げる
第16回となる今年のJBCは28,718名の入場者を集め、1日の勝馬投票券の売得金額が地方競馬歴代1位となる48億7402万2850円を記録、JBCクラシックとレディスクラシックの売得金額も、昨年の大井を上回るレコード。要因は、好メンバーが集まったことといえるだろう。武豊 騎手
どういうペースになるのかわかりませんでしたし、先行勢には離されない位置で行こうと思っていましたが、1周目がスローペースだったので早めに動きました。最後の直線での手応えもよかったのですが、先頭に立ちたがらないタイプなので、抜け出すタイミングを間違えないように気をつけました。松永幹夫 調教師
今日は日本のダート界でいちばん強い馬たちが集まっていましたから、そのなかでいいレースができました。早めに抜け出すと走るのをやめる面があるところだけは心配していましたが、走りはいつものアウォーディーらしくて、安心して見ていられましたね。ジョッキーがうまく乗ってくれました。ハナを奪って逃げ切り完勝 1年越し悲願達成のJpnI制覇
舞台は川崎1400m。スピードのみならず、器用さと強さが求められる一戦。1周1200m馬場の多い地方競馬場ならでは、そして、それがむしろ誇りとも言える“地方競馬の根幹距離”に、12頭のスプリンターが集結した。M.デムーロ 騎手
地方でジーワンを勝っていなかったから本当にうれしいです。やはり1200~1400mでは強いですね。ゲートでも落ち着いていたし、前走のように道中でプレッシャーを受けるようなこともなく、いい手ごたえで直線を迎えられました。でも、最後は太陽がまぶしかったですね。村山明 調教師
この1年間は悔しい思いをしてきましたが、いつも通りの走りができれば一番強いと思って調整してきました。スタートで控えずに行き切ってくれたし、ミルコもうまく乗ってくれましたね。年内は休養。来年はオーナーとの相談次第で、ドバイも視野に入れたいと思っています。好位から直線先頭で突き放す 得意のコースを味方に連覇達成
今年で6回目を迎えたJBCレディスクラシックJpnI。レディスプレリュードJpnIIで2着同着だったトーコーヴィーナスを除く上位入線馬がエントリーしたが、そこで4着に入っていたララベルが右後肢臀筋炎のため、レース前日に競走除外。単勝5番人気までJRA所属馬が独占した。蛯名正義 騎手
返し馬のときから状態のよさを感じていました。枠順がよかったので、ペースが速ければ引くし、遅ければ前に行こうと思っていましたが、速くはなかったので3番手。いいところに付けられました。道中はすこし行きたがっていましたが、以前ほどではなかったですし、手ごたえもよかったです。高木登 調教師
勝ててホッとしました。この中間はノドの状態が気になっていましたが、それでもいい状態に仕上げられましたし、パドックでも落ち着いていました。レースではいいポジションが取れましたね。3コーナーあたりでジョッキーがうまく外に出してくれたところで、大丈夫だろうと思いました。第17回 2017年 大井競馬場
後方から持ち味を発揮し差し切る 3度目の正直でJBCタイトル奪取
すでに終了したJBCレディスクラシックJpnIとスプリントJpnIの1着馬と2着馬の差はともにアタマ。2戦続けてきわどい勝負が続くと場内の熱気がさらに高まるのは必然で、JBCクラシックJpnIのパドックはかなりの人口密度になった。大野拓弥 騎手
惜しい競馬が続いていたので、勝ちたいと思っていました。(休み明けを)1走して状態がすごく良くなっていましたし、自信を持ってマイペースで行くことを心掛けて乗りました。今回は最後の直線で手前をしっかりかえてくれましたね。今年の残り2戦でもいい競馬をしてくれると思います。高木登 調教師
ジョッキーには「ウチのがいちばん強いと思って乗ってこい」と言いました。夏負けがきついタイプですが、今年は順調に調整できましたね。前走のときも調子がよくて、今回はさらに良くなっていましたから、これを維持できるか心配(笑)。でも年末までもう2つ、タイトルを取りに行きたいと思っています。4頭が同タイムの激戦を制す 地方デビュー馬が頂点奪取
大観衆が目にしたのは、JBC史上に残る名勝負だった。横山典弘 騎手
返し馬ではいつも以上に元気が良くて、具合が良さそうだと感じました。道中の手応えもずっと良かったですね。最後はどこへ出そうか迷ったけど、内に進路をとってからは反応も良く、伸び伸び走ってくれました。6歳馬ですが、本当にタフな馬ですし、来年も再来年も頑張ってくれると思います。庄野靖志 調教師
このレースを目標にしてきたから、勝てて本当にうれしいです。前走を使ってから、グングン調子が上がってきていました。最後に前が詰まったときには『ノリさん、お願い!』と祈りましたね。次走は未定ですが、とにかく元気いっぱいですし、来年以降も頑張ってくれるでしょう。逃げ馬をとらえ一騎打ちを制す 悲願のグレード初勝利がJBC
2011年に、ここ大井競馬場から始まったJBCレディスクラシックJpnIは今年で7回目を迎えた。真島大輔 騎手
自分の技術不足のため直線で迷惑をかけてしまって申し訳ないです。位置取りはスタートしてから決めようと思っていてあの位置になりました。この馬に騎乗する時はプレッシャーを感じたことがありません。緊張感を消してくれる安心感があるのだと思います。本当に素晴らしい馬です。頭が下がります。荒山勝徳 調教師
去年の状態ほどではありませんが、前走後は疲れが出ることもなく型通り良化してくれました。真島騎手には「レースは任せるからララベルと一緒にでかいところ取ってこい」と。この馬には、スタッフや獣医さんなどみんなが尽力してくれました。ここまで無事に、そして勝つことができて本当に嬉しいです。第18回 2018年 JRA京都競馬場
初めてJRAを舞台にしたJBC開催 地方馬はキタサンミカヅキが健闘
土日とも好天に恵まれた京都競馬場。京阪淀駅から直結するステーションゲート下の放牧馬房では、2007~09年にJBCクラシックを3連覇したヴァーミリアンの展示が行われていた。あとで詳しく触れるが、JRAのGIが行われる日と同じように多くのファンが来場したJBC当日、ヴァーミリアンの放牧馬房には人垣ができて長蛇の列。そんなファンの喧騒にも、16歳になったヴァーミリアンは我関せずという様子でおとなしかった。中団追走からゴール前抜け出す JpnI・3勝目でさらなる高みへ
18回目にして初のJRA開催となったJBC。JpnIレースが3つという豪華版で、好天に恵まれたこともあり、京都競馬場には3万8865人の観衆が詰めかけた。人気馬マークでゴール前とらえる 8歳にして掴んだビッグタイトル
今年で18回目を迎えたJBC競走が、地方競馬から中央競馬に舞台を移して行われた。ダートのスプリンターにとっては国内唯一のJpnIの舞台でもあるJBCスプリントから、その戦いの火ぶたが切られた。直線一騎打ちで人気馬を競り落とす 今年にかける意欲が生んだJpnI制覇
2018年JBC競走のラストを飾るJBCレディスクラシックJpnI。地方から出走したのは4頭で、そのうちジュエルクイーン、ブランシェクール、ラインハートが大井所属、ディアマルコが高知所属で、いずれもレディスプレリュードJpnIIに出走していた。そこで2着に入ったブランシェクールが単勝52.9倍で10番人気。ほかの3頭は300倍以上となった。第19回 2019年 浦和競馬場
『この日、今まで見たことのない浦和になる。』
なんとも絶妙なキャッチコピーだと思った。初めて浦和競馬場で開催されるJBC。期待もあれば、不安も少なからずあったはず。だが不安は杞憂に終わり、期待を裏切らない結果になったのではないだろうか。人気2頭の一騎打ちはハナ差で決着 帝王賞の雪辱果たしジーワン初制覇
コーナーを6回まわる中距離戦は、地方競馬の代名詞。器用さとパワー、そしてスピードという、さまざまな要素を備えていなければ勝ち切ることのできない舞台である。川田将雅 騎手
結果を聞くまでは勝ったかどうか分からなかったですね。勝ててホッとしています。スムーズにスタートを切ることができましたし、行く馬を見ながら競馬を組み立てて、終始いいリズムで競馬ができました。課題をクリアするごとに強くなってきた印象ですし、全体的に総合力の高い馬だなと思います。大久保龍志 調教師
小回りなので、ある程度は前の位置で、と思っていました。最後はモニターを見て「負けたか」と思ってモヤモヤしましたが、こんな格好いいシーンは、なかなかないですね。前走で体重が減っていたので夏休みをとりましたが、それが好走につながったのでしょう。次走はチャンピオンズカップの予定です。地方馬として3頭目のJBC勝利 菜七子騎手キッキングは2着
浦和競馬場の悲願でもあったJBC開催。そこに、南関東リーディング・浦和の小久保智調教師は管理馬を計8頭も送り出した。ダート競馬の祭典JBC競走に、ひと厩舎がこれほどの所属馬を出走させるのは記憶にない。レース前、小久保調教師にそんな話題を投げかけてみた。御神本訓史 騎手
浦和で開催されるJBCなので、浦和をはじめ地方馬にもチャンスはあると思っていました。お客様はナナコちゃんのジーワンを見届けたかったと思うのですが、勝ってしまってすいません(苦笑)。ナナコちゃんのジーワンはいずれ見られると思うので今日は素直にブルドッグボスと小久保厩舎を褒めてください。小久保智 調教師
まだ実感がわきません。春先に復帰して道営で調整をしていただいて、ここが最終目標という感じでやってきました。体調は一番よかったんじゃないかなと感じています。具体的な予定は決まっていませんが、脚元のこともあるので、それを相談しながら次のステップにいきたいです。まだまだやれる仔です。中団から上昇し差し切り勝ち 武騎手は地方全ジーワン制覇
令和初のJBC競走として実施されたJBCレディスクラシックJpnIは、武豊騎手のヤマニンアンプリメが差し切り勝ち。武騎手はこの勝利で地方競馬での全GI/JpnIの勝利騎手として名前を刻むことになった。武豊 騎手
ゲートでうるさい面があると聞いていましたが、いいスタートが切れて、いい位置につけられました。向正面でゴーサインを出したときの反応も良くて、逃げた馬とは離れていましたが、つかまえられるんじゃないかと感じました。馬も2度目の浦和競馬場ということで、いい精神状態で臨めていたと思います。長谷川浩大 調教師
前の日の雨で展開的にどうかと心配しましたが、いい流れになってくれました。オーバルスプリントは外枠で3着でしたが、今回は枠順の運もありましたね。前走後は満足のいく調教ができましたし、最後の直線ではこれまでで一番というくらいに叫びました。(師匠の)中村均先生にもいい報告ができます。第20回 2020年 大井・門別競馬場
馬産地門別と初の2場開催 生産者の祭典として進化
20回目、2歳カテゴリーの追加、史上初の2場開催という、記念すべきJBCは、残念ながらコロナ禍というきわめて特殊な状況で行われた。2月下旬からどこの競馬場も無観客開催が続いていたが、大井競馬場では9月の開催から人数を限定する形で入場を再開。門別競馬場ではJBC当日を含む今シーズン最後の3日間(11月3~5日)のみ、やはり人数を限定しての入場となった。馬産地にある門別競馬場は普段から生産者同士の交流の場ともなっている。今年はコロナ禍の状況ゆえ入場が制限されたのは仕方ないが、来年以降、コロナ等を気にせず通常の開催ができるようになったときには、JBC開催に併せて多くの生産者が集まれるような、いわば社交の場として盛り上がれるようなことがあってもよいのではないか。初めての2場開催ということでは、発走時刻も工夫された。JBC以外のレースでも、大井・門別それぞれ第1レースから40分間隔で組まれ、互いに重ならない等間隔となっていた。JBC4競走ではきっちり40分の間隔が確保され、大井のスプリントとクラシックの間に、2歳優駿が挟み込まれた。これによって単なる相互発売やリレー開催ではなく、2場で連携した一体感があった。昨年の1・2着馬を完封 王者が国内無敗を継続
ゴールの瞬間、場内から拍手が湧きおこったJBCスプリントJpnIからJBCクラシックJpnIまでの間は、門別競馬場でのJBC2歳優駿JpnIIIをはさんでいるため、大井競馬場は静かな時間がしばらく続いた。川田将雅 騎手
結果を出すことができてホッとしています。返し馬で状態面は問題ないと思いましたし、前半は力みながらでしたが、それでも我慢してくれて、リズムよく走ってくれました。以前よりも全体的に体がしっかりしてきた感じがありますね。このまま次の目標に向かっていければと思います。音無秀孝 調教師
負けなかったことがとてもうれしいですね。今までで今日がいちばん、安心して見ていることができました。ここまで順調で、追い切りもいい内容で、スタートも決めてくれましたからね。このあとはオーナーさんと相談して、チャンピオンズカップ、そしてサウジカップでのリベンジをしたいと考えています。瞬発力を発揮し直線抜け出す 地元の生え抜きが殊勲の勝利
今年のJBCスプリントJpnIは実に見どころの多い一戦となった。連覇に挑むブルドッグボス、藤田菜七子騎手のGI/JpnI初制覇がかかるコパノキッキング、大井1200mのダートグレードを連勝しているジャスティン、高松宮記念との芝・ダート両GI/JpnI勝利を目指すモズスーパーフレアに加え、地方勢もダートグレードウイナーを筆頭に実力馬が参戦。激戦必至の好メンバーとなった。矢野貴之 騎手
ここ2戦はスタートでもたついていたので、それを注意しながらいい位置に進められたら、と思っていました。少し窮屈だったので、開いてくれたら確実に伸びてくれるとは思いましたが、ここまで突き抜けるとは思っていませんでした。充実期を迎えており、精神力も強くなっています。堀千亜樹 調教師
ずっとここを目標にやってきたので、本当に感無量です。いつもパドックではおっとりしているのですが、普段の調教は充実してきているので、十分見せ場は作れるなと思っていました。早く先頭に立つと気を抜くところがあるのですが、今回はそれもなく最後までしっかり走り切ってくれました。逃げ馬マークの2番手追走 競り合い制しJpnI初勝利
前哨戦のレディスプレリュードJpnIIを3馬身差で快勝。ダートに転じてから2戦2勝のマルシュロレーヌが注目を集めた今年のJBCレディスクラシックJpnI。その単勝オッズは最終的に1.3倍と集中した。前走時はマルシュロレーヌが2.3倍でマドラスチェックは4.5倍だったが、今回は8.6倍と大きく離れてしまった。北村友一 騎手
調教のときから状態がよさそうと感じていましたし、レースでは馬の気分を害さないようにしようと考えていました。ブリンカーの効果もあって、集中して走ってくれましたね。3コーナーあたりの手応えはいまひとつでしたが、内からマドラスチェックが上がってきたことで、再び頑張りを見せてくれました。安田景一朗 調教助手
パドックでも返し馬でも落ち着いていましたし、自分のペースで、いいリズムで進めていけたと思います。ただ、勝負どころでの手応えがあまりよくないように見えたので、大丈夫かと心配しましたね。でも競り合いになると強い面を見せてくれる、その長所を発揮してくれたのではないかと思います。厳しい流れを中団から抜け出す 地元馬が第1回の勝者に名を刻む
JBC開催が始まった2001年。日高で開催される競走馬市場は、1000頭を超える上場頭数を誇るサマーセールや、1年の締め括りとなるオータムセールの売却率は、ともに約31%と低迷。最も選りすぐられた1歳馬が上場されるセレクションセールの売却率でも、54.1%と厳しい状況だった。石川倭 騎手
乗り手に従順で、乗りやすい馬です。レース前からハイペースが想定できましたので、じっくり構えていこうと思っていました。外から何か来ていたのは感じていたので、最後まで気を緩めず、しっかり追いましたが、勝利を確信した瞬間は、本当に嬉しかったです。今後の成長も楽しみです。林和弘 調教師
芝を走った疲れが多少残っていた前走より、間隔を空けて立て直した今回は、状態も上がっていました。中央馬もいるので、ペースが速くなると思っていましたから、巻き込まれないようにと指示を出しましたが、石川倭騎手がうまくエスコートしてくれました。この後は、全日本2歳優駿に向かいます。第21回 2021年 金沢・門別競馬場
4コーナー先頭から後続を振り切る 21回目で地方馬初のクラシック制覇
ついにJBCクラシックJpnIを地方馬が制覇する時がやってきた。「あのフリオーソも叶わなかった」と実況された通り、創設から21年、幾多の名馬が挑んでは跳ね返されてきた高い壁を越えたのはミューチャリー(船橋)と、ここ金沢が誇るトップジョッキーの吉原寛人騎手。秋の日は短く、グッと冷え込んだ金沢競馬場だったが、一転して明るい雰囲気に変わった。吉原寛人 騎手
どこかで大仕事をしてくれる馬だと思っていました。返し馬で前走よりもいい状態と感じて、カジノフォンテンの近くでレースを運びたいと思っていました。4コーナーでは「他の馬に絶対に交わさせないぞ」というハミの取り方でした。地元・金沢で決められて嬉しいです。馬にもファンにも感謝しています。矢野義幸 調教師
嬉しく、ホッとしています。前哨戦の白山大賞典を使えたことで、きちんと仕上げられました。道中は前に馬がいなくて心配しましたが、ジョッキーに任せて見ていました。体はそんなに大きくないですが、いいキレ味を持った馬で、それをうまく引き出してくれました。この後は東京大賞典の予定です。コース取り冴えた川田騎手 直線内から突き抜けて完勝
好メンバーが揃ったJBCスプリントJpnI。東京盃JpnII上位組が人気の中心で、1番人気は海外でも好走歴のあるレッドルゼルで2.0倍。2番人気は1400メートルの重賞で5勝をあげているサクセスエナジーで4.8倍。3番人気は今年の東京スプリントJpnIIIとクラスターカップJpnIIIの勝ち馬リュウノユキナで5.5倍。地方勢もディフェンディングチャンピオンのサブノジュニアをはじめ、実力馬モジアナフレイバーや3歳のアランバローズなど実績馬たちが集結した。川田将雅 騎手
前走を使ったことでとても良い状態で競馬場に来れました。返し馬でも具合の良さを感じたので自信を持って競馬をしようと思いました。1400メートルでコーナー4つのコースなのでどうなるかと思いましたが全く問題なかったです。海外でも活躍している馬ですし、能力を示すことができてよかったです。安田隆行 調教師
馬の状態がすごく良かったので期待していました。4つのカーブがあるので心配していましたが全く問題なくて嬉しかったです。前走は夏負けが尾を引いていましたが今回は状態もすごく上がっていました。初距離でも鋭い末脚を披露 1番人気に応えJpnI初制覇
百萬石ウィンドオーケストラによるファンファーレの生演奏で幕を開けた金沢競馬場でのJBC競走。そのひとつめとなるJBCレディスクラシックJpnIは、金沢に不慣れな人馬が多かったためか、やや乱れたレースになった。川田将雅 騎手
返し馬から状態の良さを感じることができたので、自信を持って乗りました。いい時の雰囲気で走ってくれていたので、これなら大丈夫だと思いましたし、最後の直線でもこの馬らしい動きをしてくれました。自分の能力を安定して出せるタイプだと思いますし、これからも期待していただけたらと思います。石坂公一 調教師
前走後に馬の状態がさらに上がっていましたので、それよりもさらに上げていこうと考えて、緩めずに負荷をかけてきました。レースは川田騎手に任せましたが、ゴール前では大きな声が出てしまいましたね(笑)。目いっぱいの仕上げで臨みましたので、今後はしばらく休ませることになると思います。後半スタミナ比べを制す 北海道勢も3頭が掲示板
10月以降の門別開催は、雨に見舞われる日が続いた。朝晩の気温が低い時期に入っているので、レース当日に晴れる時はあったものの、水分を含んだ馬場が乾き切ることはない。9月29日を最後に、良馬場で行われた開催はなかった。2日から3日朝まで降り続いた雨の影響で、午前10時に開門した時の馬場状態は、不良発表だったが、雨が止んで気温が上昇し、第1レースを前に重馬場に回復した。三浦皇成 騎手
想定より後ろからのレースとなりましたが、経験が浅いので、あらゆることを想定して挑みました。終始手応えは良かったんですが、タフな馬場だと返し馬で感じたので、脚の使いどころを慎重にレースを運びました。2戦目で重賞を勝つことができたのは、潜在能力と素質の高さを持ってこそだと思います。高柳瑞樹 調教師
ゲートの出が遅く、思っていた以上に後方にいる形となりましたが、ハイペースで展開が向いた面もありました。ただ、成長の余地を残した段階で、厳しいレースの中、よく耐えてくれました。レース後の状態を見ながら、オーナーとの相談になりますが、全日本2歳優駿も視野に入れています。第22回 2022年 盛岡・門別競馬場
直線抜け出し昨年の雪辱 得意の左回りで実力発揮
JBCスプリントJpnIとJBCクラシックJpnIの間に門別競馬場でJBC2歳優駿JpnIIIが行われるため、盛岡競馬場のレース間隔は1時間20分。しかしJBCスプリントJpnIの出走馬がコースに向かったあとも、ときおり雨が降るなか、パドックの周囲にはたくさんの人が残っていた。松山弘平 騎手
スタートでしっかりと出てくれたので、前半は道中のポジションは意識しないで馬のリズムを大切にして乗りました。それでも流れがゆっくりだと感じていたので、後半は自分から動いていきました。去年のJBCは負けてしまいましたが、今年は勝つ姿を見せることができたのでよかったです。高柳大輔 調教師
前走のあと、ここまで予定通りに乗り込んできたので、勝ててホッとしています。でも見ているほうは前半に外を回らされたこともあってハラハラ。心配していました。でも最後は調教の動きどおりにしっかりと伸びてくれました。まだキッチリ仕上げたというイメージではないので、次も楽しみにしています。好スタートからマイペースで逃げ切り イグナイターは地方馬最先着の5着
小雨が降るなかで周回が始まったJBCスプリントJpnIのパドック。出走14頭の単勝人気は、連覇を狙うレッドルゼルが2.2倍で1番人気。テイエムサウスダンが3.7倍、ダンシングプリンスが5.4倍と、今年に入ってダートグレードで勝利を挙げている3頭が支持を集めた。そのあとはヘリオスが11.3倍、リュウノユキナが11.4倍、そして兵庫のイグナイターが12.4倍。地元岩手で重賞を3連勝しているキラットダイヤは34.7倍だった。三浦皇成 騎手
前回のレースを踏まえて、うまく出すことを考えていましたが、スタートしたらさすがのスピード。道中はプレッシャーをかけられないようにと思っていましたが、余裕をもって走れていました。最後はさすがに苦しくなりましたが、そこでもうひと踏ん張りしてくれました。この馬には感謝しかないです。宮田敬介 調教師
昨年のカペラステークスと今年のサウジアラビア(リヤドダートスプリント)はあまり不安がありませんでしたが、そのあと疲れがあったのか、100%とは言えない状況が続いたなかの勝利。偉い馬だと思います。繊細な面があるので前走は敗れましたが、11月にリベンジするんだという気持ちでやってきました。逃げ馬マークし直線抜け出す 3歳馬が4連勝で一気に頂点に
かしわ記念JpnIまで制したショウナンナデシコ。前走のレディスプレリュードJpnIIで3着に敗れて連勝こそストップしたが、エンプレス杯JpnIIから始まったスパーキングレディーカップJpnIIIまでの4連勝が色あせることはなく、ここでも単勝1.7倍の支持を集めた。だが、これが牝馬の難しさなのだろうか。「連勝していた時と比べて返し馬がおとなしすぎるなというのは感じました。いい時に戻りきっていないのかもしれない」と吉田隼人騎手。3、4番手から直線も最内を突いて伸びてはいるが、春のような爆発力はなく3着に敗れた。岩田望来 騎手
ゲートだけ気をつけて、どこで競馬するかは出てから考えようと。テリオスベルが思った以上にグッときたので、無理に競らないようにしました。流れが一気に速くなってきつくなりましたが、53キロというのもあって最後まで必死に追いました。坂を上がってから同じ脚色。それでも馬が応えて進んでくれました。藤原英昭 調教師
タフなコースですから、しまいだけというのはたぶん来ないと思うので、前でどれだけ我慢できるかと予想して指示は出しました。この勝利の賞金は大きいと思います。いろいろな選択肢が広がってきますから。今後、ダートのどこを目指していくのか、しっかり調査して、吟味して決めていきたいと思います。絶好の手応えで直線突き放す 石川騎手が好判断で勝利に導く
エーデルワイス賞JpnIIIが7年ぶりに良馬場で行われ、前週の3日間も終始良馬場での開催と、例年より意外とパワーを要す馬場が続いた。1日は良馬場スタートだったが、夕方以降の強い雨で馬場が一気に悪化。2日は好天に恵まれ、一旦は稍重に回復したものの、JBC当日は朝から雨に見舞われ、重馬場でレースを迎えた。石川倭 騎手
追い切りに騎乗させていただき、ある程度癖を掴んだ上でレースに挑めました。道中は余裕があったことに加え、砂を嫌がる面がありましたから、向正面で外に切り替える判断をしました。外を回るロスがあっても、馬の力を信じて乗った結果が、後続を突き放す内容でしたから、今後がますます楽しみです。新谷功一 調教師
早めに門別へ入厩し、1頭だけでなく他の厩舎の馬と一緒に行動ができたり、田中淳司厩舎にサポートしていただくなど、周りの方々のおかげで調整できたことは、本当に感謝したいと思います。砂を嫌がるタイプですが、石川倭騎手が上手にエスコートしてくれました。最高の結果を出すことができました。第23回 2023年 大井・門別競馬場
先行2頭をとらえ直線独走 JBCの舞台で重賞初制覇
JBCスプリントJpnIでイグナイターが勝利をおさめたことで、大井競馬場はどよめきが収まらないという状況。そのなかで16時30分発走のJBC2歳優駿JpnIIIの映像が大型ビジョンに映し出されると、再びスタンドは大きな歓声に包まれた。J.モレイラ 騎手
それほどプッシュすることなく3番手につけることができて、前の馬のキックバックもなく、馬がハッピーな位置で進めることができました。最後の直線で抜け出したところで馬が気を抜くかもしれないという心配があったので、最後までしっかりと追いました。寺島良 調教師
嬉しいより驚きのほうが大きいかな。12キロ増でしたが馬体に張りがあっていい状態という感触がありました。この馬の全兄(キングズガード)で重賞(プロキオンステークス)を勝って、全弟で大きいところを勝ててよかったです。この1年くらいで一気に成長しましたが、さらに良くなってくれると思います。直線抜け出し人気馬を完封 地方4頭目のスプリント制覇
JBCスプリントJpnIは、昨年の盛岡から連覇を狙っていたダンシングプリンスがスタート直後に落馬するまさかのアクシデント。その後、カラ馬のままレースの隊列に近寄り、3コーナーではリュウノユキナやケイアイドリーがラチに寄せられリズムを崩すなど、不利を受けた馬もいた。笹川翼 騎手
厩舎の方々が良く仕上げてくれて、返し馬の感じは素晴らしいなと思っていたので、それも実った結果だと思います。この馬に恥じないよう自分の技術を磨いていかなければと思わせてくれる馬。JBCを地方馬で勝つことは簡単ではないので、皆さんにイグナイターの歴史を見せることができて良かったです。新子雅司 調教師
やっと勝てたという思いですね。今回、仕上げ切った分、ちょっとゲートの中でピリピリしていたみたいなんですけど、笹川騎手がうまく乗ってくれました。気合が入りながら落ち着きもあって今年一番のデキで挑めたと思います。海外も視野に入れてレースプランを組み立てたいと思います。早め先頭から独走4馬身差 ダート転向3戦目で女王に
今回のJBC開催の直前、大井競馬場では本コースの砂の全面入れ替えが実施された。導入されたのはオーストラリア産の白い砂で、すでにいくつかの地方競馬で使用されているもの。前開催までは東京盃JpnIIでコースレコードが樹立されるなど、高速決着が続いていたが、入れ替え後は1秒から1秒半ほど、時計がかかるようになっていた。松山弘平 騎手
嬉しいですし、僕に任せてくださった関係者の方々に感謝しています。キックバックは得意ではないかなと思っていたので、スムーズに自分の競馬をしたいなと考えていました。道中は2番手で流れに乗れましたし、手応えもよく、追ってからも離してくれましたので、非常に強かったなと思います。河内洋 調教師
やっと勝つことができましたね。馬の状態は良かったので、なんとか頑張ってくれと祈っていました。いつも好位から競馬できているので、今回も流れに乗って砂をかぶらないように行けたらいいなと思っていました。選択肢が広がったので、今後のローテは状態を見ながら考えるつもりです。父譲りの末脚で直線強襲 キャリア1戦でJBC制覇
馬産地北海道で行うJBC2歳優駿JpnIIIは4回目を迎えた。経験を積んだ道営所属馬は7頭。今秋は北海道からの遠征馬が平和賞や鎌倉記念など各地で勝利を挙げ、レベルの高さを示している。JRA馬5頭も全て1勝ながら実力馬が集まった。坂井瑠星 騎手
脚があるのがわかっていたし、直線も長いので落ち着いて乗りました。レース前はなにも不安がないくらいおとなしくて乗りやすい馬。牧場、厩舎で上手に調整してくれているのが強みです。岡勇策 調教助手
無事に長距離輸送もこなしてくれてパドックも前走と変わらず落ち着いていた。素直なところが一番の持ち味。明日から放牧に出る予定で、今後は馬の状態を見て決めます。成長の余地をたくさん残している馬です。注記
当ページは、地方競馬情報誌『ハロン』及び『WEBハロン』における当時の掲載内容を引用又は抜粋し、作成しています。
和田竜二 騎手
GI級の力がある馬だとずっと思っていましたし、この馬でずっと夢見ていたので、夢がかなった一瞬でした。苦しいときもあったんですけど、絶対いつかは勝ってくれると信じていました。ほんとに強い時はこれくらいのパフォーマンスができる馬なので、今回やっとそれが出せた感じです。