女性騎手たちと親交のある、
競馬リポーターの大恵陽子さんが、
彼女たちの日々の様子や
最新ニュースなどを
発信していきます。
(毎週金曜 更新予定)

COLUMN

Vol.44 木之前葵騎手、調教復帰しました!


9月29日名古屋第1レースのスタートで落馬し、左の鎖骨を骨折した木之前葵騎手(愛知)。

落馬後は入院し、2日後にプレートなどで骨折箇所を固定する手術を行いました。
木之前騎手にとって、落馬負傷によって手術をするのは初めての経験。

「手術後は点滴をしながらもすぐに腕を動かせる状態ではあったんですけど、
自分の腕じゃないみたいに重たくて、動かせませんでした」

と、様子を話します。

その後、約2週間で退院し、休養期間中は以前から飼っている猫たちに癒されたそうです。

右は7~8年前に家族の仲間入りをしたハチという男の子。
ハチワレ模様の顔をしていることからハチと名付けられました。

左の女の子はコロナ禍になったばかりの頃に飼い始めたベンガルという品種の女の子でナナ。

おてんばでイタズラ好きのナナに対し
「俺に構うなよ~。もう、しょうがないなぁ」
とナナの相手をするハチ。

ハチにちょっかいを出していると
「ナナ、ダメよ、そんなことしたら」
と、木之前騎手も仲裁に入ることがあるようですが
「あんまり言うことを聞かないです」と苦笑します。

それでも、「この子たちがいないと、頑張れません」
というくらいにハチとナナを愛している木之前騎手。
復帰へ向けても大きな原動力となったことでしょう。

そして、12月7日には調教復帰を果たしました。

「久しぶりに乗ったら、体がふわふわと変な感じでしたが、2頭の調教に乗りました。
馬に乗っていると、膝が鞍に当たってその部分の皮膚がぶ厚くなるんですけど
しばらく乗っていなくて皮膚が薄くなっていたのか、膝や手が痛かったです(苦笑)。
あと、若干筋肉痛かな?という感じになりました」

と、久しぶりの馬上での感覚を味わったよう。

ただ、「癒着しているのか、鎖骨がチクチク痛くて、次の日は休みました」ということですが
リハビリを兼ねて馬の手入れや馬房掃除もしていて
「12月8日には普段触っている所属厩舎の馬が勝って嬉しかったです。
すごく可愛いのに、さらに勝ったんですよ~」
と、喜びもありました。

また、これまでも通っていたパーソナルトレーニングジムでは
体力を戻すことを主眼にトレーニング中。

愛用のロードバイクを使ったメニューなどをこなし、

「バイクを漕ぐ時に左右に体を揺らすと力がしっかり入らないらしくて、
体幹を安定させて漕ぐようにしています。
馬の上でも同じことが言えるみたいです」

とパワーアップを図っています。

3週間前にレントゲンを撮ったところ、まだ完全に骨がくっついていないこと
また、初めて手術を伴うような大けがで
どれだけ体を労わるべきか、
あるいはどのくらい無理を押し通して頑張っていいものか、
そのさじ加減が難しいようですが、

「年明け以降に復帰できればいいなと思います。
2月のレディスジョッキーズシリーズには乗りたいですね!」

とのこと。

また競馬場で木之前騎手に会える日を楽しみにしています。

  • 大恵 陽子競馬ファン歴25年 女性競馬リポーター

    グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」ウェストアタッカー(ゲスト)、 「地方競馬中継」コメンテーターなど競馬番組出演や、イベント MC、コラム執筆などで活躍中。

  • 大恵 陽子
    競馬ファン歴25年
    女性競馬リポーター

  • グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」ウェストアタッカー(ゲスト)、 「地方競馬中継」コメンテーターなど競馬番組出演や、イベント MC、コラム執筆などで活躍中。