2023年12月31日(日) 大井競馬場
東京2歳
優駿牝馬
右1600m 16:30発走
東京2歳優駿牝馬 ゴール前

データ分析 Data Analysis

3歳の主役も見据える一戦

グランダム・ジャパン(GDJ)2歳シーズンの最終戦で、2007年以降は大晦日に行われている名物レース。近3年は2020年ケラススヴィア(浦和)、21年スピーディキック(浦和)、22年メイドイットマム(船橋)と当レースの勝ち馬が翌年のGDJ3歳シーズンの浦和・桜花賞も勝利。ケラススヴィアとスピーディキックは、2、3歳シーズンと続けて女王に輝いた。来年に向けても見逃せない一戦。ここでは13~22年の過去10回から傾向を見ていく。

■最多勝は船橋で門別デビュー馬も活躍

最も勝利を挙げるのは船橋で、2017年グラヴィオーラ、19年レイチェルウーズ、22年メイドイットマムの3回。ほかの南関東3場の馬も各2勝を挙げる。南関東以外で唯一の勝利を挙げた16年ピンクドッグウッド(愛知)は門別デビュー馬。ホッカイドウ競馬はすでに冬季シーズンオフに突入していることもあり、同様に他場へ移籍済みという例も多く、3着以内に入った30頭中16頭が門別デビュー馬だった。【表1】

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
船橋 3 0 2 23 10.7% 10.7% 17.9%
川崎 2 3 4 21 6.7% 16.7% 30.0%
浦和 2 0 1 8 18.2% 18.2% 27.3%
大井 2 5 2 54 3.2% 11.1% 14.3%
愛知 1 0 0 1 50.0% 50.0% 50.0%
上記以外 0 2 1 21 0.0% 8.3% 12.5%

■3連単5万円超えは6回で波乱続出

1番人気が2勝にとどまり、2013年には8番人気ブルーセレブ(川崎)、17年は9番人気グラヴィオーラ(船橋)が勝利。3着内率では、6番人気以下が5番人気を上回っているように人気薄でも侮れない。それゆえ3連単は毎年万馬券で、特に13年は8→6→3番人気の順で68万3340円、22年は2→10→8番人気の順で51万1330円と超高額配当だった。【表2】

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 2 0 6 20.0% 40.0% 40.0%
2番人気 4 1 1 4 40.0% 50.0% 60.0%
3番人気 0 1 1 8 0.0% 10.0% 20.0%
4番人気 0 1 2 7 0.0% 10.0% 30.0%
5番人気 1 0 0 9 10.0% 10.0% 10.0%
6番人気以下 3 5 6 94 2.8% 7.4% 13.0%

■好位~中団からの差しが好成績

脚質別で見ると、先行6勝、差し3勝。好位~中団くらいにつけて、3~4コーナーで前を射程圏に入れるレースが勝ちパターンと言えるだろう。逃げた馬は1勝で3着内率も15.0%。内回りコースとはいえ直線286mは300mの川崎とそん色なく、後続の目標にされ厳しい戦いとなっていることがうかがえる。なお3コーナー10番手以下から勝ったのは2021年のスピーディキック(3コーナー12番手・浦和)のみ。本馬はエーデルワイス賞JpnIIIの勝ち馬で、相当な実力がないと後方からの追い上げも届かない。【表3】

[表3]脚質別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
逃げ 1 2 0 17 5.0% 15.0% 15.0%
先行 6 4 2 29 14.6% 24.4% 29.3%
差し 3 3 7 47 5.0% 10.0% 21.7%
追込 0 1 1 35 0.0% 2.7% 5.4%

■ローレル賞勝ち馬が好相性だが

川崎・ローレル賞の勝ち馬は毎年当レースにも出走しており、【4-1-2-3】と高確率(3着内率70.0%)で上位に入着している。ただし同3着以内まで範囲を広げると【4-3-4-13】で3着内率45.8%にグンと下がる。狙うとしたら勝ち馬に限定すべきだろう。ただ、近4回中3回で4着以下に敗れているため、近年はローレル賞勝ち馬優勢の傾向が薄まってきている可能性はある。

勝つのはこういう馬!

近年、傾向が変わりつつある可能性はあるが、ローレル賞勝ち馬にはやはり一目置きたい。そこを基準に、門別から南関東への移籍馬や連勝中の馬との力関係を比較するといいだろう。毎年、荒れるレースのため、人気は気にせず幅広く狙える一戦だ。

(文・大恵陽子)

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。