データ分析 Data Analysis

チャンピオン・ディスタンス2000mで争われる上半期のダート頂上決戦

年末の東京大賞典と並び、JRA勢と地方勢の意地とプライドが大井を舞台にぶつかり合う。歴代の優勝馬には砂の名馬が数多く名を連ねており、今年は2010年フリオーソ以来となる地方馬による制覇にも期待がかかる。ここでは、過去10年のデータから傾向を分析していく。

軸として信頼できる1番人気馬

1番人気馬は2勝、2着6回、3着1回と、勝率は低いものの3着内率は90%と高く、軸としての信頼度は高い。1~3着の決着が、5番人気以内が8回で、そのうち3回は1~3番人気での決着。6番人気以下が馬券にからんだのは3着内馬30頭のうち2頭だけで、あまり無理な穴狙いはできない。[表1]

[表1]単勝人気別成績(過去10年)

単勝人気 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 6 1 1 20.0% 80.0% 90.0%
2番人気 3 2 1 4 30.0% 50.0% 60.0%
3番人気 3 0 3 4 30.0% 30.0% 60.0%
4番人気 0 1 2 7 0.0% 10.0% 30.0%
5番人気 1 1 2 6 10.0% 20.0% 40.0%
6番人気以下 1 0 1 78 1.3% 1.3% 2.5%

JRA馬が中心

1着馬、2着馬は全てJRA馬。地方馬で3着内に入ったのは15年3着のハッピースプリント、19年3着のノンコノユメのみで、いずれもダートグレード優勝歴があった。基本的にはJRA馬中心だが、重賞実績のある地方馬が出走する際は注目したい。[表2]

[表2]所属別成績(過去10年)

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 10 10 8 33 16.4% 32.8% 45.9%
大井 0 0 2 22 0.0% 0.0% 8.3%
川崎 0 0 0 3 0.0% 0.0% 0.0%
船橋 0 0 0 11 0.0% 0.0% 0.0%
浦和 0 0 0 9 0.0% 0.0% 0.0%
その他地方 0 0 0 22 0.0% 0.0% 0.0%

若い馬が好成績

4歳馬は過去10年で4勝。21頭出走して9頭が馬券圏内、3着内率は42.9%と好成績。3着内率で見ていくと5歳28.6%、6歳25.9%、7歳17.6%、8歳以上7.4%と、年齢が上がるにつれて率が下がる傾向にある。迷ったら若い馬を優先したい。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10年)

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
4歳 4 3 2 12 19.0% 33.3% 42.9%
5歳 2 3 1 15 9.5% 23.8% 28.6%
6歳 3 2 2 20 11.1% 18.5% 25.9%
7歳 0 2 4 28 0.0% 5.9% 17.6%
8歳以上 1 0 1 25 3.7% 3.7% 7.4%

枠の有利不利が少ないコース

内枠、中枠、外枠それぞれから優勝馬が出ており、紛れが少なく、枠の有利不利があまりないフラットなコース。[表4]

[表4]3着以内馬の馬番(過去10年)

11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
頭数 11頭 13頭 12頭 11頭 12頭 12頭 16頭 15頭 14頭 14頭
1着 6 7 8 10 1 3 3 4 5 8
2着 11 13 11 7 5 2 10 2 1 11
3着 1 8 3 4 9 7 2 10 14 6

リピーターが大活躍

リピーターがとにかく多く2回以上馬券に絡んだ馬は過去10年で10頭。過去に好走歴のある馬からは目が離せない。

近年平安ステークス組が台頭

前走レース別ではかしわ記念組が22頭出走して4勝、2着5回、3着3回、着外10頭と好成績。ただし近2年で見ると、かしわ記念組は1頭も3着内に入っておらず、平安ステークス組が台頭してきている。19年1着、20年2着のオメガパフュームは2年連続平安ステークスからの臨戦過程だった。

勝つのはこういう馬!

リピーターの活躍馬が目立ち、帝王賞だけでなく『大井ダート2000mのGI/JpnI実績馬』には要注目。ただし2勝馬はいても、連覇は一度も達成されていない。また、3着内率90%を誇る『1番人気が軸として信頼度抜群』。3連単が万馬券となったのは17年、19年の2回のみで、基本的には点数を絞って勝負したいレースだ。過去に好走歴のある若いJRA馬の出走があれば要チェック。

(栗田 勇人)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。