データ分析 Data Analysis

実績馬が集う数少ない長距離のダートグレード競走

昨年はメンバー中唯一のGI/JpnI(ジャパンダートダービー)勝ち馬だったダノンファラオが、3番手追走から残り100mを切って前の2頭をとらえての勝利。それ以前の勝ち馬を見ても、2000m以上の長距離を得意とするGI/JpnI実績馬の活躍が目立つ。ここでは12年~21年まで過去10年のデータから傾向を探る。

内目の枠が優勢

勝ち馬は10頭中7頭が5番より内、3着内馬30頭でも18頭が7番枠より内で、やや内枠有利。2400mという長距離で、内目の枠をうまく生かした立ち回りで好成績を残す馬が多い傾向にある。[表1]

[表1]3着以内馬の馬番(過去10年)

12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年
頭数 13頭 14頭 14頭 12頭 12頭 14頭 9頭 13頭 14頭 10頭
1着 10 5 3 4 3 3 1 1 14 10
2着 2 11 6 5 11 12 2 9 3 8
3着 3 10 14 6 10 6 7 6 8 1

注記:19年7番は競走除外

上位人気馬を信頼

勝ち馬10頭中9頭が1~3番人気、3着内馬30頭中でも20頭が3番人気以内で、上位人気馬の信頼度が高い。2013年に6番人気馬(オースミイチバン)が勝っているものの、2着はすべて5番人気以内。1、2着に人気薄が入ることはほとんどなく、3着も7番人気まで。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10年)

単勝人気 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 5 1 0 4 50.0% 60.0% 60.0%
2番人気 3 2 1 4 30.0% 50.0% 60.0%
3番人気 1 2 5 2 10.0% 30.0% 80.0%
4番人気 0 2 0 8 0.0% 20.0% 20.0%
5番人気 0 3 1 6 0.0% 30.0% 40.0%
6番人気以下 1 0 3 71 1.3% 1.3% 5.3%

4歳馬が高確率で好走

勝ち馬は、4、6歳が各3頭、5、7歳が各2頭と、平均的に活躍馬が出ている。ただし出走頭数に対する割合では、勝率、連対率、3着内率いずれも4歳馬が高い数字を示している。8歳以上も3頭が馬券に絡んでおり、高齢馬でもコース実績がある馬やリピーターの好走がある。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10年)

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
4歳 3 1 2 5 27.3% 36.4% 54.5%
5歳 2 0 1 16 10.5% 10.5% 15.8%
6歳 3 2 3 15 13.0% 21.7% 34.8%
7歳 2 5 3 23 6.1% 21.2% 30.3%
8歳以上 0 2 1 36 0.0% 5.1% 7.7%

JRA馬が中心

勝ち馬はすべてJRA馬で、3着内馬で見ても30頭中24頭を占めている。ほか6頭は、船橋3頭、大井3頭で、南関東所属馬は2、3着候補まで。なお地方馬の優勝は、08、09年にフリオーソ(船橋)が連覇して以来ない。[表4]

[表4]所属別成績(過去10年)

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 10 9 5 15 25.6% 48.7% 61.5%
大井 0 1 2 11 0.0% 7.1% 21.4%
船橋 0 0 3 29 0.0% 0.0% 9.4%
浦和 0 0 0 9 0.0% 0.0% 0.0%
川崎 0 0 0 2 0.0% 0.0% 0.0%
地方他地区 0 0 0 29 0.0% 0.0% 0.0%

連覇やリピーターが多い

15~17年に初の3連覇を達成したクリソライトをはじめ、連覇する馬や何度も続けて好走するリピーターが目立つ。数少ない地方好走馬でも、ユーロビート(大井)が16年3着、17年2着と、2年連続で馬券にからんでおり、コース適性のある馬には要注目だ。

勝つのはこういう馬!

JRA所属の4歳馬が中心で、5歳以上ならコース実績のある馬を狙いたい。上位人気で内目の枠に入った馬には注目。南関東所属馬も7番人気以内なら相手候補として狙える。

(栗田 勇人)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。