データ分析 Data Analysis

快速馬たちが集う春の1200m戦

直線の長い大井外回りコースを舞台に、快速馬たちが自慢のスピードを競う一戦。過去にはラブミーチャンやキタサンミカヅキといった地方馬の優勝もあった一戦を、過去10年の結果を基に傾向を分析する。

JRA馬優勢も、南関東所属馬も健闘

JRA所属馬は過去10年で8勝と強さを見せる。一方で、2013年には4~5番手外から伸びたラブミーチャン(笠松)が、2019年は2番手から抜け出したキタサンミカヅキ(船橋)が優勝。地方馬も上位争いをしており、特に南関東所属馬においては1勝、2着4回、3着4回とあって、実績馬を中心に注目だ。[表1]

[表1]所属別成績(過去10年)

所属 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 3着内率
JRA 8 6 6 29 16.3% 28.6% 40.8%
大井 0 3 1 37 0.0% 7.3% 9.8%
川崎 0 0 0 4 0.0% 0.0% 0.0%
船橋 1 1 3 18 4.3% 8.7% 21.7%
浦和 0 0 0 17 0.0% 0.0% 0.0%
その他地方 1 0 0 12 7.7% 7.7% 7.7%

上位人気決着でも高配当に期待

過去10年のうち勝ち馬9頭は4番人気以内で、3着以内もほぼ7番人気以内での決着と、人気馬は素直に信用してよさそうだ。一方で、3連単の平均配当は約2万7790円。2018年は6番人気グレイスフルリープ→4番人気キタサンミカヅキ→3番人気ネロで3連単10万2430円の配当となるなど、ある程度の上位人気決着でも高配当が期待できそう。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10年)

人気 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 3着内率
1番人気 5 1 2 2 50.0% 60.0% 80.0%
2番人気 0 3 0 7 0.0% 30.0% 30.0%
3番人気 3 1 2 4 30.0% 40.0% 60.0%
4番人気 1 3 1 5 10.0% 40.0% 50.0%
5番人気 0 2 2 6 0.0% 20.0% 40.0%
6番人気 1 0 0 9 10.0% 10.0% 10.0%
7番人気 0 0 2 9 0.0% 0.0% 18%
8番人気 0 0 0 9 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 1 9 0.0% 0.0% 10.0%
11番人気 0 0 0 9 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 9 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 9 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 8 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0 0 0 7 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0 0 0 5 0.0% 0.0% 0.0%

逃げ・先行が圧倒的有利

1200mの短距離戦とあって、序盤から豊富なスピードを持った逃げ・先行馬が圧倒的に有利。過去10年の勝ち馬は全て逃げ・先行馬となっている。舞台となる大井外回りコースは直線が386mと長いため差しも届くが、2、3着まで。それでも、差し馬の3着内率は先行馬のそれと同じ21.1%という点は注目すべきだろう。[表3]

[表3]脚質別成績(過去10年)

脚質 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 3着内率
逃げ 6 1 2 10 31.6% 36.8% 47.4%
先行 4 2 2 30 10.5% 15.8% 21.1%
差し 0 7 5 45 0.0% 12.3% 21.1%
追込 0 0 1 32 0.0% 0.0% 3.0%

真ん中の枠が有利

馬番別に見てみると、全体的にバラけてはいるものの、7番が2勝を挙げて最多。その両隣も1勝ずつ挙げており、真ん中の枠がいいことが窺える。最内枠はスタートで僅かでも遅れを取ると包まれてしまい、動きたいタイミングで動けない危険をはらんでいるが、2020年勝ち馬のジャスティンのようにテンに速い馬だと生かすことができそう。[表4]

[表4]馬番別成績(過去10年)

馬番 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 3着内率
1番 1 1 0 8 10.0% 20.0% 20.0%
2番 0 2 1 7 0.0% 20.0% 30.0%
3番 1 0 1 8 10.0% 10.0% 20.0%
4番 0 0 1 9 0.0% 0.0% 10.0%
5番 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%
6番 1 1 0 8 10.0% 20.0% 20.0%
7番 2 1 1 6 20.0% 30.0% 40.0%
8番 1 1 2 6 10.0% 20.0% 40.0%
9番 0 1 0 9 0.0% 10.0% 10.0%
10番 1 1 0 8 10.0% 20.0% 20.0%
11番 0 1 1 7 0.0% 11.1% 22.2%
12番 1 0 0 8 11.1% 11.1% 11.1%
13番 1 0 3 5 11.1% 11.1% 44.4%
14番 1 0 0 7 12.5% 12.5% 12.5%
15番 0 1 0 6 0.0% 14.3% 14.3%
16番 0 0 0 5 0.0% 0.0% 0.0%

※2017年は10頭立て、2020年13頭立て、2015年14頭立て、2016、2021年は15頭立て

勝つのはこういう馬!

JRA所属の逃げ・先行馬。枠は真ん中くらいがいいが、スタートダッシュの速い逃げ馬であれば、最内枠でも上手く立ち回れそう。実績上位の南関東所属馬や、差し馬も上位争いが期待できる。

(大恵 陽子)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

【注記】ダートグレード競走に格付けされた2009年からのデータとなります。

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。