注目馬情報 Attention

イグナイター

牡6 兵庫 新子雅司厩舎 通算28戦12勝

父:エスポワールシチー
母:ビアンコ
母の父:ウォーニング

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前走のさきたま杯(JpnI)は、またしてもレモンポップに勝利を阻まれてしまったが、昨年のマイルチャンピオンシップ南部杯での2秒0の圧倒的な差から比べると、0秒4差と大幅短縮。地力強化を窺わす走り振りだった。同馬を管理される新子雅司調教師も「もう1列前の位置が取れておれば、もっと際どかったとは思いますが、小回りコースなら十分勝負できる手応えは掴めました。経験を積んで走りは完成に近づいてきたように感じました」と敗戦のなかにも収穫をシッカリと得た様子だった。この中間は放牧に上げず、在厩での調整。状態について師は「エアコンを付けて環境を整えていたので、今夏の暑さにもそこまで堪えることはなかったですし、これまでの休養明けよりも、却って調整は難しくありませんでした」と談。久々でもレースへ向けての気後れはまったく感じさせない。「前めの位置さえ取れれば好勝負できると思いますので、あとは今回の斤量58キロが出脚にどこまで影響するか、そこ次第ですね。とにかくJpnIタイトル馬とでも負けられない気持ちです」とコメント。秋の大一番へ向けて、勝利で弾みを付ける。

(中司 匡洋)

シャマル

牡6 JRA 松下武士厩舎 通算22戦10勝

父:スマートファルコン
母:ネイティヴコード
母の父:アグネスデジタル

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今年は3月に高知の黒船賞を連覇すると、昨年は4着に敗れたかしわ記念を逃げ切ってJpnI初制覇。先行有利の馬場だったとはいえ、一線級のメンバーを向こうに回して危なげのない勝利だった。続くさきたま杯は好位の内で我慢する競馬。人気のレモンポップを追いかける形から突き放されたが、2着イグナイターとは半馬身差だし、JpnIで続けて好走して地力強化ぶりをアピールした。休み明けになる今回も川須栄彦騎手がつきっきりで調整して、坂路で楽々と好時計をマーク。1200m戦は久々になるが、一昨年に同舞台の東京スプリントを1分10秒5で勝っているし、さきたま杯敗戦→東京盃勝利は過去にドリームバレンチノ、ジャスティンの例がある。

(研究ニュース・小林唯生)

クロジシジョー

牡5 JRA 岡田稲男厩舎 通算27戦6勝

父:フリオーソ
母:サイレンスラヴ
母の父:スペシャルウィーク

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3歳の4月に2勝目を挙げるとその後は休養にあて、その夏に復帰すると2、3勝クラスを連勝してオープン入り。その後はなかなか勝ち切れなかったが、5歳の1月に初のオープン特別を勝ち、そこからは完全に本格化の様相。千葉Sこそ4着に崩れたが、中間に攻めを控えられた経緯があり、敗因は明白。巻き返しを図った東京スプリントでは出遅れが響いたが、砂が深いとされる内から一気に押し上げ2着。ナイター競馬も難なく克服した。前走は発馬を決めて好位で運び、この距離の大将格であるドンフランキーを相手に強靭な末脚で半馬身差まで追い詰め2着。着実に地力強化が窺え、今が充実期。中間に坂路で51秒4の好時計をマークし重賞初制覇へ態勢万全。

(競馬ブック・信根隆二)

エートラックス

牡3 JRA 宮本博厩舎 通算10戦4勝

父:ニューイヤーズデイ
母:スパイラルステップ
母の父:シンボリクリスエス

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デビュー5戦目のダートの1400mで初勝利。注目したいのは3、4戦目。3戦目の勝ち馬がのちに兵庫ジュニアGPを制したイーグルノワールで4戦目の勝ち馬がのちに不来方賞を制したサンライズジパング、2着馬のアンモシエラがブルーバードカップを制したハイレベル戦だった。これらと接戦を演じた能力の持ち主で昇級緒戦2着のあとの3連勝は必然だったか。前走は初の1200mでも2番手から強気の競馬。差されはしたが、勝ちにいってのもので負けて強しと言えるし、距離にメドが立った。初のナイター競馬、札幌ダートでの最終調整と勝手が違って11kg増。これが多少でも影響したなら上出来の2着。中間は坂路で50秒6の自己ベスト。依然動きは絶好だ。

(競馬ブック・信根隆二)

チカッパ

牡3 JRA 中竹和也厩舎 通算11戦4勝

父:リアルスティール
母:ユニキャラ
母の父:Into Mischief

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芝でデビュー。掲示板を外したのは枠入り不良だった2走目のみで、3走目からはダートに替わって崩れることなく走れている。昇竜Sでは逃げ馬をマークする形で運び、直線で寄られる不利がありながらも、ハナ差先んじて勝利。続く兵庫チャンピオンシップは発馬で少し躓いたが、3番手のインでロスなく運び、初めての交流重賞で2着した。先行しての好走が続いたが、間隔を空けて臨んだ北海道スプリントCでは中位で脚をため、上がり最速の脚を駆使して差し切り勝ち。前走の勝ち馬に2馬身差をつけた。自在性のある脚質がこの馬の強み。大井は初めてだが、実績から右回り1200mが合うことは確か。経験豊富な年長馬が相手でも引けを取らないはず。

(研究ニュース・森田美菜)

ヘリオス

セン8 JRA 西園正都厩舎 通算39戦8勝

父:オルフェーヴル
母:アンジュシュエット
母の父:フレンチデピュティ

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4歳春にオープン入りしてから8歳になった現在まで、毎年のように勝ち星を挙げ、重賞でも上位争いの常連。先行して粘り込む競馬で非常に息の長い活躍を続けている。オープン特別を4勝、重賞でも2着が3回あるように1400mがベストだが、条件戦3勝に加えJBCスプリントで3着があり1200mも守備範囲。今回と同条件の前走の東京スプリントは最後甘くなって4着だったが、年明けからコンスタントに使われていたうえに大外枠から先行した分も堪えたはず。その後は放牧に出してリフレッシュされ、帰厩後の攻めでは変わらずいい動きで動ける態勢。立て直し効果を見込めば、枠順や立ち回りひとつで善戦以上も十分に可能。

(競馬ブック・三浦幸太郎)

エンテレケイア

牡6 浦和 小久保智厩舎 通算36戦8勝

父:アジアエクスプレス
母:スターレット
母の父:ブライアンズタイム

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JRAデビューで3戦目に初勝利を挙げ、3歳の春には浦和に移籍。転入初戦を圧勝したが、なかなか着順は安定しなかった。それが徐々に解消。今年は馬券圏内を外していないだけでなく、ここ3戦の重賞が好走の連続。川崎スパーキングスプリントがアタマ差の2着、習志野きらっとスプリントが6馬身差の圧勝、前走のアフター5スター賞も逃げて快勝した。前走を終えて小久保智調教師は「今が上り始めたところ。馬主さんがよく我慢してくれたなと思います」と話していたが、ようやく充実期を迎えたのだろう。「根性は昔から変わらない。前に行ってしまえば後ろから来るとまた行く」という性格。相手関係が鍵だが、ここでもハナさえ切れれば粘り込めていい。

(牛山 基康)

マックス

セン7 大井 福永敏厩舎 通算29戦8勝

父:ゴールドアリュール
母:インプレスゴールド
母の父:ブライアンズタイム

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JRA所属で3勝、5歳から大井所属となり、地方ではこれまでに5勝を挙げた。前走のアフター5スター賞など、重賞は3度の2着が最高で未勝利だが、昨年から1200メートル中心に転向して安定感が増している。福永敏調教師が「去年はコンスタントに使ってきて5着でした。今年は順調さを欠きましたが、今は問題ないので、フレッシュな状態で臨めます。使い込んでいない分、7歳でも上昇の余地はあるのではないかと思っています」と話すように、今年は休み明け3戦目での出走。2戦連続で2着と惜敗が続いたが、ここを目標に復帰して順調にきたとあって「去年以上の走りができれば」と期待を込める。極端な前残りにならなければ、ここで念願の重賞制覇もありそうだ。

(牛山 基康)

注記

当ページは、9月28日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。