牡3 JRA 松永幹夫厩舎 通算2戦2勝
父:ナダル
母:クァンタムミス
母の父:Smoke Glacken
夏の中京で新馬戦を圧勝。道中で早めにポジションを上げ、ラスト250mで先頭に立って後続を突き放した。しかも、1角手前では砂を被って高脚を使ったり、直線で逆手前になったりと若さを見せながらのもの。粗削りでも高いポテンシャルを感じさせるデビュー戦だった。ひと息入れ、2戦目は11月京都のもちの木賞。クビ差だったが、3~4角でスーッと進出し、きっちりと捉えて着差以上の強さ。速めの馬場を考慮しても時計も上等だった。芦毛でも筋肉の逞しさがはっきりと分かるほど。力のいる馬場でも何ら問題はないだろう。中間はひと息入ったが、年明けから速い時計を出して動きにも力強さあり。左回りも経験済み。今回も能力を見せてくれるはずだ。
(競馬ブック・西村敬)
牡3 JRA 松永幹夫厩舎 通算5戦2勝
父:ナダル
母:サングレアル
母の父:ゼンノロブロイ
当初は馬っ気がきつく、レース中にDDSPの症状が出たことも。猛烈な暑さがノドに悪影響を及ぼした部分もあったよう。それに若駒特有の緩さから、道中は体が伸びて走っていた分、脚もたまっていなかったようだが、調教でも坂路で時計が出るようになって、フォームが改善されて以降はダートで2連勝。優秀な時計で勝ち上がると、続くプラタナス賞でも5馬身差V。2着馬が次走の兵庫ジュニアGPで2着に好走したように、ダートでは優に重賞級の資質を備えている。暮れの全日本2歳優駿に選出されず、急仕上げで臨んだジュニアカップは度外視できる。得意の左回りダートなら条件は最適で、小回りの船橋なら身上のスピードをフルに生かせるはず。
(競馬ブック・橋本篤史)
牝3 JRA 矢作芳人厩舎 通算3戦1勝
父:キズナ
母:チェロキーメイドン
母の父:Distorted Humor
デビュー戦を圧勝したあと、GIIIアルテミスSに挑戦して2着。GI阪神JFでは最後に失速してしまったが、明け3歳の牝馬ではトップクラスの1頭。3戦ともハナを切っているが、これはスタートや二の脚の速さで自然と行っているもの。陣営は2戦目から控える競馬も視野に入れており、前走の最終追いでは前に馬を置いて最後に交わすパターンもこなし、準備もされている。今回は初のダート戦で、控えた場合にキックバックへの対応がポイントとなるが、牝馬としては力強い馬体で調教駆けもするので適性自体は高いと思われる。祖母フォークロアはBCジュヴェナイルフィリーズなど、米GI・2勝と血統的な後押しもあり、船橋でどんな走りを見せるか注目。
(研究ニュース・石井大輔)
牡3 北海道 小国博行厩舎 通算7戦3勝
父:レッドベルジュール
母:カゼノボレロ
母の父:フサイチコンコルド
世代最初の重賞である栄冠賞で2着。3着ゼロアワー、4着エイシンナデシコといった後の重賞ウィナーや、エーデルワイス賞JpnIII・2着のエイシンマジョリカが6着だったハイレベルのメンバーだったことを考えると、早い段階で世代屈指の実力を示していた。平和賞は、前残りの傾向が強い日だったにも関わらず、ガバナビリティーをゴール直前で差し切り、重賞初制覇を飾った内容は高く評価できる。全日本2歳優駿JpnIは、ロスのない立ち回りで3着争いには加わった。前走後、昨年末の28日は13-13で坂路を駆け上がり、年が明けると4日に3F36.8秒-1F12.4秒、7日は3F35.4秒-1F11.9秒(いずれも直一杯)と、自身初のラスト1F11秒台を叩き出した。長距離輸送を考慮し、直前は軽めの予定だが、度重なる南関東への輸送が全く堪えておらず、前走以上の状態で迎えられることは強調でき、打倒JRAを目指す。
(古谷 剛彦)
牡3 高知 田中守厩舎 通算10戦4勝
父:コパノリッキー
母:バーバリアン
母の父:マンハッタンカフェ
昨年は高知所属馬が数多くのグレード競走にチャレンジ。勝ち星をマークするまでには至らなかったが、思わず直線で声が出てしまうほどの好レースも見られた。そのひとつが本馬が5着と善戦した12月の『第75回全日本2歳優駿』だ。ホッカイドウ競馬でデビューし4勝した実績は高知への移籍前から大きな話題になっていたが、初戦がいきなりのJpnIであり左回りも初めて。更に馬体も大きく減らしていた中で最後方からメンバー最速の上りで先行勢を猛追したのだから能力の在り処を示すには十分すぎる内容と言えた。中間はここを目標に至極、順調な調整過程。今回は更なる期待感を持って挑めるのではないか。タイトル奪取も夢物語には思えない。
(風間 恒一)
牡3 北海道 小国博行厩舎 通算7戦4勝
父:フォーウィールドライブ
母:ユズチャン
母の父:カネヒキリ
フレッシュチャレンジは2着に敗れたが、続く平場未勝利で6馬身差の圧勝と、短距離戦でも能力の高さは示していた。ただ、中距離のレースが頻繁に組まれるようになってから本領を発揮。この段階からブリンカーを着用したことも奏功し、初ブリンカーは2着だったものの、アタック勝ちは7馬身差。ラピスラズリ特別は早め先頭から難なく突き放し、オープンを突破した。南部駒賞は、少し出負けしながら隣のスティールブライトにハナを譲らず、JBC2歳優駿JpnIIIで4着に健闘したカセノタイガーとのマッチレースを制して重賞ウィナーとなった。デビュー当初より20キロも馬体が増え、心身の成長が重賞Vにつながっている。前走後は僚馬ウィルオレオールとともにこのレースを目指し、坂路で熱心に乗り込まれている。坂路の時計は3F37秒前後を繰り返しているように動きは地味だが、冬場でも毛ヅヤが良く、体調は万全と言える。
(古谷 剛彦)
牡3 大井 蛯名雄太厩舎 通算9戦2勝
父:ミュゼスルタン
母:ハイポセシス
母の父:アグネスタキオン
5月に門別デビューを果たし、9戦2勝、2着5回、4着2回という成績を挙げている。JBC2歳優駿はスタートで立ち遅れ後方2番手を追走したが、メンバー最速の上がり3ハロン38秒5の脚を使い4着まで追い上げた。初物尽くしだった前走の南部駒賞は後方2番手から徐々に進出して2着。タイトルまではもう一歩だが、強い相手ともまれながらキャリアを重ねてきた。12月上旬に大井へ移籍し、初戦を迎える。蛯名雄太調教師は「調教の難しさはありますが、いい跳びをするし、ポテンシャルの高い馬。左回りもスムーズだし、交流の速い流れも合うと思います。毛づや、ハリ、雰囲気もいいですが、(初戦で)手探りでもあるので、今後につながるレースをしてほしいです」と語った。
(高橋 華代子)
注記
当ページは、1月17日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。