レースの見どころ
高知競馬場で施行される唯一のダートグレード競走。昨年に引き続き、年度の最終週に大一番を実施。過去26回の歴史の中で地方馬の優勝は僅か3例のみ。ただ近4年の戦績で見れば馬券に絡んだ12頭中、半分の6頭を地方馬が占めており、JRA勢との格差も徐々に縮まってきた傾向が窺える。勝ち馬は6~8歳馬に集中していた2009年以前から、最近は圧倒的に4~5歳馬の戴冠が増加。今年もその辺りのデータを活用しつつ、上位馬を導き出したい。
昨年は東京のダート重賞を2勝。年明け初戦となったフェブラリーSでも上位人気に推されたダート界のニュースター候補。その前走は連対馬体重をオーバーしていた事もあり、その辺りが終いの甘くなった要因にも。ただ勝ち馬コスタノヴァからは0.5秒差と大きく負けておらず、間隔の詰まる今回は大きな不安もなく臨めそう。地方の舞台は今回が初お披露目。真の皇帝へ、ここがある意味起点となりそうな予感。
一昨年、昨年と同レースを連覇。その後はかしわ記念で強豪を打ち負かし、JpnIタイトルも手にしている。太め仕様のかきつばた記念を使ってからの経由は昨年と同様で、ここに照準を合した雰囲気は伝わってくる。今年ポイントになるのは昨年より2キロ重いハンデと、タフ馬場への対応力になるか。ただ高知1400メートルの適性の高さは疑いようがなく、今期は仕上がりの良さも申し分なしと聞く。セイクリムズン以来の黒船賞3連覇も夢物語ではないだろう。
デビュー時から短距離が主戦場。芝路線を歩んだ時期もあったが、3歳夏からダートオンリーに。昨年の根岸Sではエンペラーワケアにこそ完敗も、ヘリオス、シャマルといった黒船賞で実績を残している面々に先着出来ており、重賞級の地力がある事は証明済み。今年の根岸Sは典型的な外差し決着となった為、同馬は展開不向きな中での敗戦。小回り変わりも大外枠なら競馬はしやすそうだし、56キロの軽ハンデにも魅力を感じる。
アラジンバローズは昨年のNAR最優秀短距離馬にも輝いた地方のスピードスター。敗れはしたものの、黒船賞に直結しやすい黒潮スプリンターズカップ経由からの臨戦。陣営の本気度も伝わってくる。ナムラフランクの全5勝はダートの1200メートル戦。今回は1ハロンの延長が鍵も、器用に立ち回れるなら抵抗可能。ラプタスは5年前の黒船賞覇者。同レース4度目の参戦にもなり、経験値の高さで勝負できれば。地元勢からは大高坂賞の勝ち馬であり、タフな馬場とレースを得意とするマイネルシトラスを抑えておきたい。
提供 福ちゃん 編集部
注記
当ページの情報は、3月24日(月)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。