今年の舞台は船橋1800m
JBCで、距離の変動がもっとも大きいのがJBCレディスクラシックJpnI。2019年は浦和1400m、13、21年の金沢は1500mと短距離寄りで実施されたが、今年は23年の盛岡1800m、昨年の佐賀1860mに続き中距離の船橋1800mが舞台。前回船橋で開催された10年のJBCは、このレースが創設される前。どのような結果になるのか、楽しみが大きい。その一戦の傾向を、JRA京都で実施された18年を除く過去10回(14~24年)の結果から見ていくことにしたい。
単勝1番人気馬の3着内率は90.0%。3着を外したのは2017年のホワイトフーガで、レディスプレリュードJpnII・2着から臨んで11着だった。ただ、この年はレディスプレリュードJpnIIを制したクイーンマンボが不出走。例外といえる年かもしれない。その17年は、大井のララベル(大井)が5番人気で勝ち、2着が4番人気のプリンシアコメータで、3着が8番人気だったラインハート(JRAから大井への移籍初戦)という結果で、3連単の配当が134万540円だった。[表1]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
1番人気 | 3 | 2 | 4 | 1 | 30.0% | 50.0% | 90.0% |
2番人気 | 2 | 3 | 0 | 5 | 20.0% | 50.0% | 50.0% |
3番人気 | 2 | 2 | 3 | 3 | 20.0% | 40.0% | 70.0% |
4番人気 | 2 | 2 | 1 | 5 | 20.0% | 40.0% | 50.0% |
5番人気 | 1 | 0 | 0 | 9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
6番人気以下 | 0 | 1 | 2 | 79 | 0.0% | 1.2% | 3.7% |
前項で記した2017年が、唯一地方馬が馬券に2頭絡んだ年。それ以外はほぼJRA馬の独壇場で、地方馬の上位入線は16年3着のトーセンセラヴィ(浦和)だけとなっている。JRA馬は、好走率の比較では関東も関西も大差なし。ただし、近3回の3着内馬は、すべて関西となっている。[表2]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
JRA関西 | 7 | 6 | 7 | 24 | 15.9% | 29.5% | 45.5% |
JRA関東 | 2 | 4 | 1 | 9 | 12.5% | 37.5% | 43.8% |
大井 | 1 | 0 | 1 | 24 | 3.8% | 3.8% | 7.7% |
浦和 | 0 | 0 | 1 | 7 | 0.0% | 0.0% | 12.5% |
船橋 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
川崎 | 0 | 0 | 0 | 8 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
上記以外 | 0 | 0 | 0 | 26 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
年齢別では、3歳から5歳までが中心となっているのだが、3歳が3勝、5歳が6勝を挙げているのに対し、4歳は2016年ホワイトフーガの1勝だけ。しかし2着は6回もあるのが特徴的だ。今年もこのデータを加味して、フォーメーションを組んでみる手がありそうだ。[表3]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
3歳 | 3 | 1 | 1 | 12 | 17.6% | 23.5% | 29.4% |
4歳 | 1 | 6 | 3 | 33 | 2.3% | 16.3% | 23.3% |
5歳 | 5 | 2 | 5 | 26 | 13.2% | 18.4% | 31.6% |
6歳 | 1 | 1 | 1 | 22 | 4.0% | 8.0% | 12.0% |
7歳 | 0 | 0 | 0 | 8 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8歳 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
前走が同年のレディスプレリュードJpnIIだった馬が5勝、2着4回、3着6回と好成績。JRA馬の同レース組には注目していいだろう。しかし前走がレディスプレリュードJpnII以外の牝馬限定のダートグレードだった馬が、出走8頭のうち5頭も3着以内に入っている点には要注目。ブリーダーズゴールドカップJpnIII、マリーンカップJpnIII(昨年から3歳限定)などから臨んできた馬には、注目する価値がありそうだ。また、前走がJRAの重賞以外だった馬も好成績を残している。[表4]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
レディスプレリュード | 5 | 4 | 6 | 38 | 9.4% | 17.0% | 28.3% |
上記以外の牝馬DG | 2 | 1 | 2 | 3 | 25.0% | 37.5% | 62.5% |
牡馬混合のDG | 2 | 0 | 0 | 10 | 16.7% | 16.7% | 16.7% |
JRAの芝重賞 | 0 | 1 | 0 | 4 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
JRAの重賞以外 | 1 | 4 | 1 | 5 | 9.1% | 45.5% | 54.5% |
地方馬限定の重賞 | 0 | 0 | 0 | 11 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
上記以外 | 0 | 0 | 1 | 31 | 0.0% | 0.0% | 3.1% |
データ集計の対象とした過去10回では、レディスプレリュードJpnIIとJBCレディスクラシックJpnIを連勝した馬がいない。第1回・大井と第2回・川崎はミラクルレジェンドが、金沢で実施された第3回はメーデイアが連勝を飾っているのだが、第4回以降は大崩れがないものの、善戦止まりという結果が続いている。[表5]
年・JBC開催場 | 馬名 | LPでの人気 | JBCでの人気・着順 |
14年・盛岡 | ワイルドフラッパー | 1人気 | 1人気・3着 |
15年・大井 | サンビスタ | 2人気 | 1人気・2着 |
16年・川崎 | タマノブリュネット | 4人気 | 5人気・4着 |
20年・大井 | マルシュロレーヌ | 1人気 | 1人気・3着 |
21年・金沢 | レーヌブランシュ | 3人気 | 2人気・4着 |
22年・盛岡 | プリティーチャンス | 2人気 | 4人気・5着 |
23年・大井 | アーテルアストレア | 6人気 | 3人気・3着 |
24年・佐賀 | グランブリッジ | 1人気 | 1人気・2着 |
注:19年アンデスクイーンはJBCクラシックに出走し8着
JRA所属で単勝4番人気以内の3歳、または5歳馬で、最近の傾向的に関西所属のほうが優勢。そして、前走がレディスプレリュードJpnIIで2~3着だった馬を狙いたい。その他のダートグレードから臨む馬も有力候補となる。
(文・浅野 靖典)
1着
2着
3着
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。