
牝4 JRA 岡田稲男厩舎 通算11戦6勝
父:サンダースノー
母:フィオレロ
母の父:エンパイアメーカー

ここまで11戦して3着を外さない堅実な成績を残し、ダートグレードは3勝を挙げている。前々走は距離不足と斤量が響き、前走ではスタートのタイミングが合わずに大きく出遅れ。ゴール前は持ち前の根性で内からグイッと前に出たものの外から差し切られ惜敗の2着。明らかに負けて強しの内容で改めて力を示した格好となった。時折見せるゲートの不安が出たが、毎回しっかり走り切れる気持ちの強さは強み。船橋の1800mでは1勝3着1回。クイーン賞ではオーサムリザルト、アンモシエラに先着を許しているが川崎のエンプレス杯では同斤で2頭を抑えての勝利、後者には近2走でも先着している。しっかりスタートを決めてビッグタイトルを手にしたい。
(競馬ブック・森田昌樹)
牝5 JRA 池江泰寿厩舎 通算10戦8勝
父:Justify
母:Blossomed
母の父:Deputy Minister

大事に使われながらデビューから7連勝。昨秋はBCディスタフを狙ってアメリカに遠征したが、歩様が悪くなって無念の回避。帰国緒戦のクイーン賞は57kgでも完勝したが、エンプレス杯で初めて土がついて2着。ブリーダーズGCは本来の走りができず3着となった。今年は国内に専念し、このJBCレディスクラシックが最大目標。硬さがあり、調整が難しいが、今回は熱心に調整されて動きも文句なし。テンションも上がり過ぎておらず、今年一番の状態で臨めそう。クイーン賞と同じ舞台で斤量も55kgになり、条件も好転。馬場状態を問わないタイプで先行して渋太く脚を使えるのが強み。頂上決戦のここでテンカジョウにエンプレス杯の借りを返す。
(競馬ブック・牟田雅直)
牝5 JRA 橋口慎介厩舎 通算20戦5勝
父:イスラボニータ
母:リリーオブザヴァレー
母の父:Galileo

芝で新馬勝ち後も芝路線を進み、4歳11月にオープン入り。昇級緒戦のターコイズSは勝ち馬の決め手に屈したが、前、前で運んで自慢の渋太さが生きた形。鋭い脚には欠けるが、流れに乗って運べるセンスもある。ただ、その後は勝ち切れず、ダートに矛先を向けられることに。レディスプレリュードでは大外枠で砂を被らない位置を取れ、先行馬を見ながら進められたことが好走の因。直線はこれらとの追い比べを制して見事重賞初制覇を果たした。ダートでも切れないが、追えば追うほど伸びたように、芝より適性が高いかも。仕上がりが気になるが、CWで79秒8、35秒7の好時計をマークし、太目感なく力強く動けている。今回も牝馬限定戦で相手強化でも注目。
(競馬ブック・信根隆二)
牝5 JRA 中村直也厩舎 通算22戦7勝
父:シニスターミニスター
母:マリアビスティー
母の父:ハーツクライ

善戦はするもののあと一歩というレースが続いていたが、2走前のスパーキングレディーCで2着に好走し、続く前走のブリダーズゴールドCで約1年5カ月ぶりの勝利を挙げ、勢いに乗っている。その前走は人気のダブルハートボンドとオーサムリザルトが3~4コーナーで後続を大きく引き離す展開。そこから徐々に差を詰め、直線でしっかりと差し切った。展開利があったにせよ、5戦5勝でこれまで負けていなかったダブルハートボンドに土をつけたことは大いに価値がある。3歳の秋以降は地方交流の牝馬重賞中心のローテーションを組まれ、ここまで重賞4勝(中央ではレパードS・1勝)。持ち味はレースセンスの良さ。レース運びがうまく大きく崩れることのないタイプ。船橋の1800mは3歳時にクイーン賞で重賞勝ちの実績があり、条件的には悪くない舞台。
(研究ニュース・日比野正吾)
牝6 JRA 新谷功一厩舎 通算25戦7勝
父:シニスターミニスター
母:ディレットリーチェ
母の父:ダイワメジャー

このレース3年連続出走して2着3回の実績で牝馬限定戦なら上位常連。毎年、競馬場が替わり、距離も1800m~1860mと違うなかでの3年連続好走は評価できる。今年は船橋の1800mになるが、22年のクイーン賞でテリオスベルの2着、25年のダイオライト記念でセラフィックコールのクビ差2着と適性十分。今年は未勝利だが、2走前は「発馬で躓き、流れに乗れなかった」と厩舎。前走は休み明けでピークほどの動きでなかったうえ、13kgの馬体増。好走はあるものの久々に440kg台になったことも影響したか。レースもハイペースで脚がたまらずと敗因はある。今度は間隔を詰めて使った効果も見込めるし、現に中間の動きは前走以上のもの。4度目の正直なるか。
(競馬ブック・信根隆二)
牝5 大井 荒山勝徳厩舎 通算24戦5勝
父:ヘニーヒューズ
母:メジャータイフーン
母の父:ダイワメジャー

22年10月のデビュー戦を制すと、その後もコンスタントに白星を重ね、今年2月に3勝クラスを突破。オープンで2戦着外に終わると、大井・荒山勝徳厩舎に移籍した。転入初戦となった10月3日の千葉ダートマイル(船橋1600m)を快勝。南関トップマイラー・アランバローズを直線で鋭く差し切って強烈な存在感を放った。今回、相手が一気に強化されるが、未知の魅力十分。荒山師も「前走は届かないと思ったが、きっちり差し切ってくれた。牝馬とは思えないムキムキの馬体で胸前の筋肉が凄い。前走から1F距離が延びるのは歓迎なので、強い相手に割って入れれば」と上位争いに期待していた。
(スポーツニッポン・大澤太久)
牝3 船橋 川島正一厩舎 通算10戦6勝
父:ニューイヤーズデイ
母:スリーメロディー
母の父:ネオユニヴァース

休み明け初戦だった前走のマリーンカップJpnIIIは、後続に3馬身差をつけて逃げ切った。地元馬の勝利は、川島正一調教師の父・正行調教師が管理したトーセンジョウオー(07年)以来となる18年ぶりの快挙。あれだけのパフォーマンスをしてもレース後はケロッとしていたそうで「この中間も調教メニューは順調にこなして弾けるような動きだし、カイバの食いもいいです。前回も状態は良かったですが、さらに上がっていますね」と川島調教師。JBCレディスクラシックJpnI初となる船橋勢の勝利に期待がかかるが「前走と同じ条件だし、今回は53キロもプラス。ただ、同じ競馬はできないと思うので、その辺りは手の内に入っている張田(昂)騎手にお任せします。こういう舞台で戦ってくれる馬に感謝しながら、早く走りが見たいです」と声を弾ませた。
(高橋 華代子)
牝4 JRA 松永幹夫厩舎 通算17戦4勝
父:ブリックスアンドモルタル
母:サンドクイーン
母の父:ゴールドアリュール

羽田盃2着、東京ダービー3着など、3歳春には牡馬相手にダートの頂点を争ったほどのパワーを誇り、秋には当レースを4馬身差で悠々と逃げ切って、3歳で女王の座に就いた。今年のクイーン賞では当時無敗のオーサムリザルトに楽に交わされたものの、その後も粘り強さを発揮。エンプレス杯では2周目の向正面でようやく先頭に立つ形になったうえ、即座にテンカジョウについてこられ、直後にはオーサムリザルトが迫る苦しい展開。距離的な壁も見られた。その後の2戦はテンションが上がり気味で、前走は勝負どころで砂を被ると頭を上げて進みが悪化。1800mがベストには違いないだけに、平常心を取り戻せば、展開ひとつで再浮上の余地はある。
(競馬ブック・橋本篤史)
注記
当ページは、10月29日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。