
牡2 北海道 田中淳司厩舎 通算5戦3勝
父:ダノンレジェンド
母:ワディラム
母の父:サンデーサイレンス

スーパーフレッシュチャレンジを59秒2で逃げ切り、世代最初の勝ち星を挙げた。不良馬場とはいえ、2歳4月で1分を切るタイムを記録したのは驚嘆。この内容から函館2歳ステークスGIIIを意識し、ウィナーズチャレンジの勝利を目指し、3戦目できっちり勝ち上がった。軽い走りをするとはいえ、ダノンレジェンド産駒で芝の重賞ではさすがに厳しかった。その後は疲れを抜いて再調整され、ネクストスター門別で重賞初制覇を飾った。「騎手の進言でチークピーシズを着用しましたが、抜け出すと相変わらずフワっとする面は見せていた」と、田中淳司調教師がレースを振り返ったように、まだ幼い面がある中で完勝だった点は、さらなる上積みを期待できる。1週前追い切りとなる11月16日、全日本2歳優駿JpnIを目指すベストグリーンと併せて3F35.6-1F12.3をマーク。大人しい性格から長距離輸送も苦にしないタイプで、小回り向きの器用さを活かし、大輪を咲かせる。
(古谷 剛彦)
牝2 JRA 高柳大輔厩舎 通算4戦1勝
父:ドレフォン
母:トウカイミステリー
母の父:キングカメハメハ

6月の函館でデビュー。大きな馬ではないが、要所に筋肉がついてバランスがとれ、キビキビとした回転力のあるフットワーク。新馬戦はレコード勝ちのブラックチャリスから3馬身離されたが、スッと先行して2着は危なげなし。2戦目は好位のインから。うまく流れに乗って4角でも手応えが良く、あっさりと抜け出して勝負を決めた。外枠も堪えて函館2歳Sは7着に終わったが、初ダートのエーデルワイス賞で2着。出は速くなくても促すとスッとスピードに乗り、2番手で少しなだめるぐらい。ラストも渋太さあり。勝ち馬には完敗でも後続には2馬身差をつけ、適性を十分に示す内容だった。19日の動きが軽快そのもの。今回は1ハロン延長が鍵だが、状態はいい。
(競馬ブック・西村敬)
牡2 兵庫 坂本和也厩舎 通算5戦3勝
父:アジアエクスプレス
母:エイシンヒマワリ
母の父:Uncle Mo

兵庫転入初戦だった兵庫ジュベナイルカップを勝利。続く前走のネクストスター園田でも、2番手追走から直線鋭く抜け出し完勝。重賞連勝で名実ともに兵庫2歳世代中心的存在に。同馬を管理される坂本和也調教師はこれまでを振り返り、こう語る。「こちらに来た当初は毛ヅヤが悪く、見栄えはあまりしませんでした。使いながら良くなってくれればというイメージで進めていましたが、こちらの想像を上回る良化を見せてくれています」。同厩舎に現在所属している半兄エイシンハリアーは、気を全面に出したスピード型だが、弟はまた違うタイプに映る。「兄よりも操縦性が高いですね。この点は強みですし、大きな武器になるのではと思っています」と師も現在の走り振りを高く評価する。今回に向けても「タメた分だけ脚もキッチリと使ってくれるので、位置取りのこだわりもありません。馬体も充実してきましたし、今回の相手でも楽しみはあります」と師談。久々の地元馬活躍に期待したい。
(中司 匡洋)
牡2 北海道 角川秀樹厩舎 通算6戦3勝
父:シルバーステート
母:オーサムクイーン
母の父:クロフネ

スペシャルチャンスと同じ能力検査に出走し、0秒5差の2位だったが、800mを49秒9の好時計で、水準以上の走りを見せた。栄冠賞はベストグリーン、ネクストスター門別ではスペシャルチャンスに迫ったものの惜しい2着。強豪不在のサッポロクラシックカップと北海道2歳スプリントで差し切り勝ちを演じているように、展開に左右されるタイプ。小回りの園田に対応できる器用さという点でも課題はあるが、馬群に怯まず、他馬と併せる形になった時の勝負根性など、混戦になった際の大駆けは期待できる。前走から間隔が詰まっているので、中間追い切りは行っていないが、11月19日に坂路で1本目が16-16ペース、2本目は15-15ペースで駆け上がっている。馬体重は、デビュー時から約30キロも成長し、まさに充実一途。その中でのダートグレード挑戦、末脚勝負に懸ける。
(古谷 剛彦)
牝2 JRA 大橋勇樹厩舎 通算4戦2勝
父:カリフォルニアクローム
母:シェーンリート
母の父:ヘニーヒューズ

芝のデビュー戦は4着。やや追い不足だったこともあったのか1度使ったことで良化し、ダート替わり緒戦の1000mで7馬身差の圧勝。ひと息入れ、続くレースは1400m。勝ち馬には交わされたが、一旦は前に出た3着馬をゴール前で差し返し、2着する力を見せた。間隔を詰めた前走はマイペースで逃げ、危なげなく押し切り勝ち。スタートが速く、楽にハナに立てるほどの先行力が強みで、道中はマイペースに運ぶことができ、追ってからの反応も良く、終いの根性もある。初めての舞台だが、右回り1400mでは結果を出していて、脚質的にコーナー4つのコースは合いそう。同型との兼ね合いが鍵にはなるが、ここも自分の競馬ができれば首位争いできるはず。
(研究ニュース・森田美菜)
牡2 JRA 加藤征弘厩舎 通算1戦1勝
父:ディスクリートキャット
母:ハッピーゴラッキー
母の父:パイロ

10月19日の東京競馬場、ダート1600メートルの新馬戦で、楽に2番手を追走した後、最後は2着を3馬身離しての完勝。その後はミッドウェイファームでの短期放牧を挟んで帰厩すると、11月9日には坂路で初時計をマーク。翌週には追い切りも行った。当時の様子を見守った加藤征弘調教師はその印象を次のように語った。「馬体がスッキリしてきた感じで、追い切りの動きそのものも良かったです」。続けて慎重な口ぶりで言った。「前回とは競馬場の形態がまるで違うし、2戦目でどう変わってくるかも分かりません。あとは気持ち良く運べるかどうか次第でしょう」。言葉通り気持ち良く運べれば、初戦のレースぶりからも期待は持てそうだ。
(平松 さとし)
牡2 JRA 菊川正達厩舎 通算4戦2勝
父:リーチザクラウン
母:ミヤジサクラコ
母の父:ロードカナロア

前走の福島2歳Sは転厩初戦で初めての芝。16頭立ての最下位16着に沈んだが明らかに条件が違うので度外視して良いだろう。その後は在厩での臨戦となる。430~440キロくらいの馬体は決してダート向きには見えないが、菊川正達調教師は次のような見解を述べる。「現時点ではダートの方に実績があるし、走り慣れているのは間違いないので、芝のレースを続けるよりは良いでしょう」。「馬自身、まだ幼く、心身共に成長の余地を残す」との事だが、輸送に関しては次のように続けた。「福島への輸送は馬運車の積み下ろしも現地到着後の様子も問題なかったので、心配していません」。ダートに戻っての巻き返しに期待したい。
(平松 さとし)
注記
当ページは、11月22日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。