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第11回 2009年6月10日(水) ドテ煮など(笠松競馬場)

笠松競馬場
マルキングループ ドテ煮(300円) など

競馬エース 伊藤 和敬

 
 今回の【オススメの逸品】は笠松競馬場篇。笠松で食べ物といえばこの人、「マルキン」グループのオーナー、山田一良さんとともに取材をさせていただいた。「マルキン」は、山田さんの先代から息子さんの琢也さんまで、3代75年続く、笠松きっての老舗である。
 笠松の美濃、名古屋の尾張はいにしえより豆味噌文化圏。香りの米味噌に対して、味の豆味噌といわれるが、煮込んで味がよくなるのが豆味噌の特徴である。そのため、この地方には味噌煮込みものが多く、また美味い!  「マルキン」もまた味噌煮込みもののひとつ、ドテ煮が名物である。ドテ煮とは、牛、豚のモツ、つまり内臓を何日も特製味噌ダレで煮込んだものだ。その味噌ダレも、継ぎ足し、継ぎ足しした、その店独自の、伝統の味だけに、なじみの客は同じ店に通う。オグリキャップ像の正面2階にある「マルキン」には、ドテ丼(ドン)(600円)とドテ煮(300円)があるが、昔ながらの発砲スチロール製の皿で出されるドテ煮は、いまだに「ツマヨウジをくれ」という客が多いという。箸よりもツマヨウジ。これが「マルキン」流だ。ドテドンにはどっさりの刻みネギと、わざわざ九州から取り寄せるという「当運がらし」という、とびっきり辛い唐辛子をかけていただく。いつもながらの昔なつかしい味が口いっぱいに広がる。格好をつけずに、口いっぱいにほうばっていただくのが、ドテドンの食べ方。すっかり柔らかくなった内臓と、その出汁がいっぱい出た味噌だれの味がマッチして、満足感にひたれるのである。
 

 
  「マルキン」グループのひとつ「カフェ イル ファンティーノ」は、オグリキャップ像から左へ50mほど行った勝運稲荷の前にある。こちらは7年目を迎えるイタリアンレストランだ。山田琢也さんがシェフをつとめる。“ファンティーノ”とはイタリア語で“騎手”の意味。店内には騎手たちのサイン色紙がずらり。9席のカウンターに、外にもパラソルつきの席が用意されるなど、瀟洒な感じである。本日のパスタA(トマトソース味)(600円)とミックスピザ(700円)をいただいたが、アルデンテのパスタに、チーズ風味のきいたピザ。いわゆるチン!ではなく、本格的なイタリア料理を競馬場でいただけるのが嬉しい。ほかには定食もある。さらにはドリンクがいい。「エビス」に「ハイネケン」に「ギネス」。私の好きなビールばかり。長居をすれば出来あがってしまいそうだ。今回はその前に失礼。ごちそうさまー!
 
 
 


※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。
 
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