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第58回 2016年7月8日(金) とり天(佐賀競馬場)

佐賀競馬場
「とり福」 とり天(600円)

「とり福」の看板は真っ赤で目立つ!
 佐賀競馬場の4コーナー寄りにある食堂街は、数年前は本当にシャッター街という印象が強く残る風景だったのだが、昨年あたりから営業している店が多くなってきた印象がある。ということで、佐賀にはまだ入ったことがない店が5軒ほどあります。
 そのなかで目をひいたのが、真っ赤な看板が目立つ「とり福」さん。ここは以前「馬美味行脚」に掲載させていただいた「菊の家」があった場所(2013年8月掲載)。あれれ、お店が入れ替わったんですか?
「今年になってからお店を出させていただいています。これまではスーパーの駐車場とか、イベント会場での出張販売だけだったんですけれど、自分のお店があったほうがいいだろうということで、土日はここで営業しています」
 平日の営業は引き続きあちらこちらでしているそうだけれど、売上的には出張販売のほうがよさそうなイメージがあるような?
 ということを単刀直入に聞いてみると「うーん、それはそうかもしれないですね。でもお店を持つことを選びましたから」とのこと。なるほど、自分の拠点を作るのは大切なことなのかもしれないな。
 さて、では注文注文。午後5時すぎだけれど昼食がまだだったので、とり天定食をお願いします。
 すると「ごめんなさい、ごはんがなくなってしまったんですよ……」と。ありゃー、それなら単品でいいですよ。
 ということで、しばしののちに登場した「とり天」単品。つけダレが2種類あって、手前のものは、ポン酢に唐辛子の粉が入ったもの。それが箸をつけたら止まらなくなってしまう刺激があって、最後は飲み干すくらいにおいしくて。奥のいわゆる普通のつけダレは、ちょっと味見しただけで使いませんでした……。
 ところで「とり天」といえば、ももいろクローバーZの歌にも入っているように、大分県の名物料理。同じ大分県でも中津競馬場があったあたりの名物は「から揚げ」だけれど、いずれにしても鶏ですねえ。
「から揚げもありますよ。でもいちばん食べてほしいのは、骨付きカルビなんですよ。うちの看板ですから」
メニューのラインナップ
 たしかに店先に立っている幟も「骨付きカルビ」ですなあ。店の奥で調理にいそしむお兄さんは、「僕は十代の頃から飲食ひとすじ。ずっと鶏肉で勝負してきました。僕自身も鶏料理が大好きなんですよ」と、笑顔で鶏への愛を話してくれた。
 そうか、これも「好きこそものの上手なれ」のひとつのカタチなんだなあ。好きな人が作る料理だから美味しいのは当たり前といえるかも。今度の機会には「骨付きカルビ定食」を注文します!

浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。

※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。