今年、ダート競馬改革元年を
振り返って
笹川
最初は正直、少し複雑な思いもあったんです。JRAの馬が入るのは凄くいい事ですけど、我々も2歳戦から東京ダービーを目指してやっていく。レースが無くなるわけではないですが、勝つチャンスは少なくなるよねというのが現実的な話で…ただ逆に強い馬が育つチャンスでもありますし、今は『早い段階で勝ってやろう』という気になっています。ダート三冠の盛り上がりという意味では、初年度にアメリカでも活躍したフォーエバーヤングがジャパンダートクラシックを走ってくれて、勝ったというのは凄く意味のあることだったと思います

写真:いちかんぽ
2024.10.2 ジャパンダートクラシックJpnI
フォーエバーヤング
小堺
さきたま杯がJpnIに昇格。瑠星騎手がレモンポップで1着。笹川騎手がイグナイターで2着でした
坂井
レモンポップの価値を高める上でも、記念すべき(昇格)第1回を勝てたというのも良かったです。結構、オーバーペースで行っていたので、負けてもおかしくなかったレースですが、馬の力に助けられました
笹川
強い馬が戦うのがJpnIのあるべき姿だと思うので、凄くいいレースだったと思います。イグナイターも頑張ってくれましたし、浦和の1400mも得意なので凄く自信はあったんですけど、最後はもう“止まり合い”になって…
坂井
レモンポップも完全に止まっていたんですけど、付いてきた馬達も…
笹川
そう、皆見た目以上に止まっていて。馬も凄く疲れていました
坂井
直線500mくらいあったんじゃないですか?(笑)
小堺
まさに、激闘だったんですね

写真:いちかんぽ
2024.6.19 さきたま杯JpnI
左イグナイター 右レモンポップ
小堺
笹川騎手は7月28日にヒューゴで麒麟山特別を勝ち、地元・新潟でのJRA初勝利
笹川
最初のレース(2R・ジャスパーソレイユ)が1番人気で2着で…あ、もうこれ勝てないなって(笑)
坂井
その日、僕も新潟で。勝ったら(表彰式の)プラカード持とう!って思っていたら、最終レースで勝っちゃって(笑)
時間がなくて行けなくて…
小堺
8月17日には札幌で2勝しました
笹川
どれも馬が良くて強かったので。乗せていただいたことを凄く感謝していますし、あの日は台風で札幌への移動が大変で…これも思い出ですね
小堺
瑠星騎手はJRA通算500勝を達成されましたが…
坂井
いやいや年間300勝する人(笹川騎手)に比べたら、ちっぽけ過ぎて…それだけいい馬に沢山乗せていただけているので、勝たなければならない数字だと思います
小堺
年間100勝も…
坂井
いやそれも300勝してる人に比べると…(笑)
年間365日で300日くらい競馬に乗るとしても勝ち過ぎです
笹川
意外とそんなに勝っている感覚はなくて、目の前の一鞍一鞍に集中して、終わってみたらっていう感覚ですね
小堺
今年は3歳ダート三冠の創設など、歴史の動いた1年でした。笹川騎手は地方競馬のジョッキーとして改革をどのように感じていますか?