レース情報
RACE GUIDE

データ分析
翌年の牝馬路線を占う暮れのマイル重賞
12月29日の東京大賞典GI、31日の東京2歳優駿牝馬の間に行われる牝馬限定マイル重賞として定着。近2年は22年にNARグランプリ3歳最優秀牝馬、23年は同4歳以上最優秀牝馬を受賞したスピーディキック(浦和)が連覇を達成した。22年の同馬のように3歳牝馬路線を盛り上げた馬の参戦も見られ、古馬と3歳世代の力関係を計る機会にもなる。翌年以降の牝馬路線を占うこのレースの傾向を14~23年の過去10回の結果から探る。
浦和が4連勝中
2020年以降は浦和が4連勝中。牝馬路線の中心を担っていたダノンレジーナとスピーディキックがそれぞれ連覇を飾った。強力な布陣で挑んでいたとはいえ、近年は浦和に勢いがある。出走頭数が多い大井も上位争いには安定して加わっており、10回中8回で連対を果たす。昨年も2着にラブラブパイロが、3着にはサルサレイアが12番人気の低評価に反する好走を見せた。数々の南関東重賞で存在感を示す船橋は、14年にワンツー決着を決めるも連対は19年が最後。当レースとの相性は芳しくない。[表1]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 5 | 0 | 1 | 10 | 31.3% | 31.3% | 37.5% |
大井 | 3 | 7 | 5 | 74 | 3.4% | 11.2% | 16.9% |
船橋 | 1 | 2 | 2 | 23 | 3.6% | 10.7% | 17.9% |
川崎 | 1 | 1 | 2 | 19 | 4.3% | 8.7% | 17.4% |
首位候補は単勝3.5倍以内の1・2番人気
勝ち馬は8勝をマークする1・2番人気から出ると考えるのが無難か。ちなみに前述した勝ち馬8頭の単勝オッズは3.5倍以内で、1番人気に応えて勝利を手にした5頭は全て単勝1倍台に支持されていた。また、6番人気以下で馬券圏内に入った延べ8頭の実績を分析してみると、南関東重賞で連対(4頭)、ダートグレード3着以内(3頭)。例外はその年の夏までJRAに在籍し、重賞での出走機会がなかった2022年2着のトップザビル(川崎)のみ。過去に重賞好走歴がありながら、評価を落としている馬が穴候補になる。[表2]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 5 | 1 | 0 | 4 | 50.0% | 60.0% | 60.0% |
2番人気 | 3 | 2 | 2 | 3 | 30.0% | 50.0% | 70.0% |
3番人気 | 0 | 1 | 1 | 8 | 0.0% | 10.0% | 20.0% |
4番人気 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 10.0% | 50.0% |
5番人気 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
6番人気以下 | 1 | 4 | 3 | 98 | 0.9% | 4.7% | 7.5% |
57kgは高確率で好走
優勝馬は55~57kgからしか出ておらず、その中でも延べ10頭の出走で5勝、2着1回の57kgが断然の信頼感を誇っている。2019年、20年は57kgが不在だったことを踏まえると、より同斤量が優秀だということが分かる。ちなみに55kgで勝利を収めた3頭中2頭は、同年のロジータ記念を制した3歳馬。56kgで勝った2頭は、同年のJBCレディスクラシックJpnIで勝ち馬から1秒1差以内に健闘していた。[表3]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
50kg | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
52kg | 0 | 0 | 1 | 10 | 0.0% | 0.0% | 9.1% |
53kg | 0 | 1 | 0 | 28 | 0.0% | 3.4% | 3.4% |
54kg | 0 | 1 | 0 | 8 | 0.0% | 11.1% | 11.1% |
55kg | 3 | 2 | 4 | 48 | 5.3% | 8.8% | 15.8% |
56kg | 2 | 5 | 4 | 26 | 5.4% | 18.9% | 29.7% |
57kg | 5 | 1 | 0 | 4 | 50.0% | 60.0% | 60.0% |
58kg | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 50.0% |
トライアル好走馬が頻繁に上位争い
東京シンデレラマイルトライアル(1~3着に優先出走権)が作られたのが2018年。過去6回のうち21年を除く5回はトライアルで権利を獲得した馬が3着以内に食い込んでおり、前哨戦との関連性は高い。ただ、優先出走権を持つ馬でも、本番で3着以内に好走したのは1、3着馬に限られており、2着馬は4頭が参戦して馬券に絡めていない。他路線では昨年のスピーディキック(浦和)と同じく前走JBCレディスクラシックJpnIからの臨戦が【4-0-0-6】。勝ち馬4頭はJBCレディスクラシックJpnIで4着以内か、同年の南関東重賞での勝利実績があった。
- 勝つのはこういう馬
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首位候補の斤量は55~57kgだが、57kgの勝率が群を抜いて高い。また、人気面では単勝3.5倍以内の1・2番人気。所属では浦和と大井は注目しておきたい。他には東京シンデレラマイルトライアルの1、3着馬や、同年のJBCレディスクラシックJpnIで4着以内の馬も好成績。過去に重賞で好走していた馬は人気薄でも押さえておきたい。