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RACEDAY PROGRAM
京都金杯
1月5日(水)15:45発走
京都金杯

~エキストラエンドの延長戦~

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2021年京都金杯(GIII)を制したケイデンスコール

一昨年、岩手の菅原勲調教師に、競走馬の名付けを託された。菅原厩舎に入厩する2歳の男馬で、エキストラエンドの初年度産駒だと言う。エキストラエンドというと、2014年の京都金杯(GIII)の勝ち馬。後方から馬と馬の間をすり抜けて、軽やかに突き抜けたことを覚えている。

エキストラエンドのお母さんは、フランスの名牝・カーリング。ディープインパクトとの間に生まれたエキストラエンドは、カーリングにとって最後の産駒となった。エキストラエンドという言葉は、「カーリングの延長戦」を意味するそう。そうか。“名牝カーリングが、母として戦う延長戦”ということか。なんて粋な発想なのだろう。

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マツリダスティール・東京競馬場のパドック

名付けを託された馬は、“カーリングの延長戦の延長戦”ということになる。そこをふまえて、“マツリダスティール”という名前に行きついた。マツリダは馬主の高橋オーナーの冠名で、スティール(スチール)はカーリング用語。カーリングで先攻時に得点することや、連続して得点する快挙を、スチールと言うそうだ。鋼(Steel)のように丈夫に育ってほしいという願いも込めた。

エキストラエンドに感謝を伝えたい。京都金杯を勝ち、種牡馬入りの道を切り開いてくれて本当にありがとう。水沢競馬場で鍛えられたマツリダスティールは、芝でもダートでも重賞を制覇した。JRA遠征でも見せ場を作った。岩手競馬の看板を背負って、夢を見せてくれている。とびきりの延長戦。

今年の京都金杯(GIII)は、京都競馬場が改修工事中のため、昨年に続いて中京競馬場で開催される。昨年は12番人気のケイデンスコールが勝利し、3連単は120万馬券という大波乱となった。今年は、もし出走が叶うならば、4歳馬のヴィジュネルを狙いたい。2022年の京都金杯は、未来にどんな物語を描くのだろう。

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2021年京都金杯のレースシーン


※当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

RACE DATA 各レース詳細

1/5(水)15:45発走 
中京 京都金杯