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レースの見どころ

 南関東牡馬にとっては最後の3歳重賞(3歳牝馬限定戦の最後は11月9日のロジータ記念)。夏の黒潮盃とともに「残念ダービー」の趣あるレースだったが、2019年には東京ダービー馬ヒカリオーソが制しており、以降最近3年は東京ダービー出走馬が上位3着を占めている。また、ダービー2ケタ着順からの巻き返しも目立つ。今年は東京ダービー馬カイルと、二冠牝馬スピーディキック2頭を筆頭に、春の活躍馬から今後が楽しみな上がり馬まで、目移りする好メンバーが集まった。「3歳秋のチャンピオンシップ」の一戦で、10月2日の盛岡・ダービーグランプリにも繋がるレース。

本命

  • 46スピーディキック

CHECK!

 スピーディキックは桜花賞、東京プリンセス賞に勝った二冠牝馬。関東オークスでは前を行く2頭を捕まえきれず三冠は逃したが、勝ち馬グランブリッジは次走のブリーダーズゴールドカップで古馬を退け重賞連破をしたように、相手が強かったの一語。それまでの逃げ戦法から、好位からの競馬となったが、大崩れしなかったのは収穫。牝馬同士では頭ひとつ抜けた存在とはいえ、今回は牡馬混合で力関係がどうかだが、コース、距離経験の強みは大きいし、2分17秒0は例年の勝ちタイムとそん色ない。牝馬の勝利なら15年ミスアバンセ以来7年ぶり、二冠牝馬の勝利ならアスカリーブル(東京プリンセス賞・関東オークス)以来の10年ぶりとなる。

対抗

  • 34カイル

CHECK!

 カイルは今年の東京ダービー馬。そのダービーでは存外のスローペースに恵まれたとはいえ、2番手から抜け出す正攻法で0秒4差の完勝。初勝利が4戦目など精鋭そろう小久保厩舎の中では比較的地味めな戦績だったが、さすがは二冠牝馬の弟らしく大一番で花が開いた。そのダービー戴冠以来の実戦だが、今回は浦和・川崎(0-2-0-2)と良績に乏しい小回りの攻略がカギを握りそう。ただ、メンバー構成からもスローペースが見込まれるだけに、決め手が生きる流れになりそう。きついコーナーさえうまくしのげば、300mの直線は好材料。

単穴

  • 57グッドボーイ

CHECK!

 トライアルの芙蓉賞を勝ったグッドボーイは、5戦4勝で今回がキャリア6戦目。もともと2歳時にデビュー戦、2歳特別戦とスピードはみせていたが、平和賞6着の後放牧へ。夏木立特別、そして芙蓉賞と復帰2連勝は1400mから2000mへと一気の距離延長。これを克服したあたりがセンスのなせる業で、今後に向けて展望が大きく開けた。初重賞で相手強化と試金石の戦いだが、一気にタイトル奪取も。

連穴

  • 813ライアン
  • 610ロマンスグレー
  • 814ティーズハクア
  • 69アイウォール

CHECK!

 ライアンは落差の大きい戦績だが東京ダービーは手綱が切れるアクシデントがすべてだし、前走の黒潮盃は展開が向かなかった。父ディープインパクトらしい爆発力は羽田盃2着で実証ずみで、混戦に乗じて浮上も。ロマンスグレーは徹底先行。前走は放牧明け、初の古馬混合戦で少頭数で1・2着馬の目標になる不利な展開だった。今回も楽には逃げられそうもないが、力自体は見劣らないしマイペースなら。桜花賞2着のティーズハクアも、前2走2000m以上に照準で距離には慣れているだけに要注意だ。アイウォールは地元1400mでみせたスピードは抜群だし、道営時1800m勝ちから距離はぎりぎりこなせる感触で、軽視はできない。

提供 日刊競馬 小山内 完友

注記

当ページの情報は、9月14日(水)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。