BGCへの地方代表決定戦
グランダム・ジャパン古馬シーズン2022の第3戦は、約1カ月後に当地で実施される第6戦・ブリーダーズゴールドカップJpnIIIへ向けた地方全国交流戦。また、レース名のとおり、“ホッカイドウ競馬の女王決定戦”としての役割も持っている。ここでは2012年~21年まで過去10回のデータから傾向を探っていく。
1番人気は5勝、2着2回で、連対率・3着内率とも70.0%で連軸として信頼できる。同じく2番人気も3着内率70.0%で、3、4番人気は同50.0%と上位人気馬が結果を残している。3連単で3万円台超の配当だったのは濃霧による競走取り止めで、実施が1週間延びた2021年(5万770円)のみ。無理に穴を狙う必要はない。[表1]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
1番人気 | 5 | 2 | 0 | 3 | 50.0% | 70.0% | 70.0% |
2番人気 | 2 | 2 | 3 | 3 | 20.0% | 40.0% | 70.0% |
3番人気 | 1 | 3 | 1 | 5 | 10.0% | 40.0% | 50.0% |
4番人気 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 10.0% | 50.0% |
5番人気 | 2 | 1 | 0 | 7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
6番人気以下 | 0 | 1 | 2 | 51 | 0.0% | 1.9% | 5.6% |
地元北海道所属馬が8勝、2着9回、3着8回だが、出走数の約9割を占めており、むしろ当然の結果といえる。当レースは地方全国交流だが、他地区の馬が積極的に使ってくるようになったのはここ3年。2019年にクレイジーアクセル(大井)が遠征馬として9年ぶりに勝利すると、21年はコーラルツッキー(川崎)が制覇。19~21年では【2-1-2-3】の好成績を挙げている。なお、21年1着コーラルツッキー、3着アブソルートクイン(船橋)はともに門別デビューだったというのは面白い。[表2]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
北海道 | 8 | 9 | 8 | 69 | 8.5% | 18.1% | 26.6% |
南関東 | 2 | 0 | 2 | 3 | 28.6% | 28.6% | 57.1% |
その他 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
繁殖がある牝馬ということもあり、高齢馬の出走は少なく、4~6歳が馬券の中心となる。勝率では4勝の6歳がや優勢だが、連対率・3着内率では大きな差はない。なお、2013年以降は、同じ年齢の馬が3着以内に2~3頭入っているという傾向がある。[表3]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
3歳 | 0 | 1 | 1 | 5 | 0.0% | 14.3% | 28.6% |
4歳 | 3 | 4 | 4 | 24 | 8.6% | 20.0% | 31.4% |
5歳 | 3 | 3 | 3 | 22 | 9.7% | 19.4% | 29.0% |
6歳 | 4 | 2 | 2 | 15 | 17.4% | 26.1% | 34.8% |
7歳・8歳 | 0 | 0 | 0 | 8 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
前哨戦としてヒダカソウカップが行われるようになった2015年以降、同じ年のヒダカソウカップ1着馬が出走してきたときは、【2-2-1-2】で7頭中5頭が馬券絡み。遠征馬が好成績を収めている近3回でも、19、20年とヒダカソウカップを連覇したクオリティスタートが各3、1着と結果を残している。[表4]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
ヒダカソウカップ1着 | 2 | 2 | 1 | 2 | 28.6% | 57.1% | 71.4% |
ヒダカソウカップ2着 | 1 | 1 | 1 | 2 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
ヒダカソウカップ3着 | 1 | 1 | 0 | 4 | 16.7% | 33.3% | 33.3% |
ヒダカソウカップ4着 | 1 | 0 | 0 | 5 | 16.7% | 16.7% | 16.7% |
ヒダカソウカップ5着 以下 |
0 | 2 | 3 | 23 | 0.0% | 7.1% | 17.9% |
まず注目は、同じ年のヒダカソウカップ上位馬。過去10回のうち地元北海道が勝った8回中5回ではヒダカソウカップの1~4着馬が勝利している。遠征馬で勝つ可能性があるのは南関東勢だ。また、ショウリダバンザイが2010~12年と3連覇、15年3着、16年2着だったジュエルクイーンが17、18年と連覇、11年2着クラキンコが13年に勝利しているように、当レース初出走時に馬券絡みしていた馬にも注意したい。
(文・吉田総一郎)
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。