2023年11月7日(火) 川崎競馬場
ローレル賞
左1600m 20:10発走
ローレル賞 ゴール前

データ分析 Data Analysis

東京2歳優駿牝馬のトライアル

グランダム・ジャパン2歳シーズンの第5戦で、1~3着馬には最終戦・東京2歳優駿牝馬への優先出走権が与えられる。2017年に地方馬としてJBCレディスクラシックJpnIを初制覇したララベル(大井)も重賞初制覇は14年の当レースで、東京2歳優駿牝馬と連勝していた。また16年の勝ち馬アップトゥユー(北海道)は重賞2勝目が5歳秋の道営スプリントで、北海道の短距離ナンバーワンに輝いている。名牝の登竜門といえる一戦を、13~22年の過去10回から傾向を見ていく。

■地元川崎と北海道が4勝ずつ

南関東6勝に対し北海道4勝。南関東では地元・川崎が最多の4勝をマーク。少数精鋭の北海道と、出走頭数が多く地の利ある川崎の対決という構図になっている。なお大井は14頭が出走し、唯一馬券に絡んだのが2014年1着ララベルと、控えめな出走頭数に比例する成績となっている。【表1】

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
北海道 4 1 3 10 22.2% 27.8% 44.4%
川崎 4 4 4 41 7.5% 15.1% 22.6%
浦和 1 1 3 10 6.7% 13.3% 33.3%
大井 1 0 0 13 7.1% 7.1% 7.1%
船橋 0 4 0 28 0.0% 12.5% 12.5%
その他 0 0 0 4 0.0% 0.0% 0.0%

■ほぼ毎年万馬券の一戦

過去10回の勝ち馬はすべて4番人気以内だが、3連単は、2→1→3番人気で決まった2015年の2840円を除き、毎年万馬券となっている。最も人気薄が馬券圏内に入ったのは13年ストロベリーラン(川崎)で11番人気・3着。その年の3連単は12万9030円だった。【表2】

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 1 2 4 30.0% 40.0% 60.0%
2番人気 2 0 3 5 20.0% 20.0% 50.0%
3番人気 3 2 1 4 30.0% 50.0% 60.0%
4番人気 2 1 0 7 20.0% 30.0% 30.0%
5番人気以下 0 6 4 86 0.0% 6.3% 10.4%

■理想は1コーナー4番手以内の先行力

川崎1600mは4コーナーの引き込み線からスタートし、最初のコーナーまでが約500m。コーナー4回を経て最後の直線も300mあるが、脚質別では逃げ・先行が4勝と前付けできる馬有利の傾向。位置取りを細かく見てみると、1コーナーで4番手以内を取った馬が8勝、2着5回、3着6回。3着内率は45.2%と高く、最も後方から運んでの3着以内は、10番手からの16年2着イクノチャン(川崎)と17年2着ハタノサンドリヨン(浦和)だった。 【表3-1】【表3-2】

[表3-1]脚質別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
逃げ 4 3 4 10 19.0% 33.3% 52.4%
先行 4 3 2 21 13.3% 23.3% 30.0%
差し 2 4 4 45 3.6% 10.9% 18.2%
追込 0 0 0 30 0.0% 0.0% 0.0%

[表3-2]1コーナーでの位置取り別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1~4番手 8 5 6 23 19.0% 31.0% 45.2%
5~8番手 2 3 4 31 5.0% 12.5% 22.5%
9~12番手 0 2 0 36 0.0% 5.3% 5.3%
13番手以降 0 0 0 16 0.0% 0.0% 0.0%

■1、2枠に入った1番人気はすべて着外

1枠と2枠は未勝利で、2~3着も各1、2頭。ローレル賞と同じく川崎1600mで行われる重賞全体で見ると極端な内枠不利のデータにはならないが、当レースでは、14年ウイングオブスカイ(大井)、16年ゴーフューチャー(船橋)、21年レディオガガ(川崎)が1番人気にもかかわらず、1枠か2枠で掲示板外に敗れている。5枠からも勝ち馬が出ていないが、1番人気馬はおらず人気を考えれば健闘している。【表4】

[表4]枠番別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 1 0 9 0.0% 10.0% 10.0%
2枠 0 2 0 8 0.0% 20.0% 20.0%
3枠 2 2 3 12 10.5% 21.1% 36.8%
4枠 3 1 1 14 15.8% 21.1% 26.3%
5枠 0 2 2 16 0.0% 10.0% 20.0%
6枠 2 0 0 16 11.1% 11.1% 11.1%
7枠 2 1 2 15 10.0% 15.0% 25.0%
8枠 1 1 2 16 5.0% 10.0% 20.0%

勝つのはこういう馬!

まずは北海道や地元・川崎の所属馬から狙っていきたい。北海道勢は好相性のステップだったエーデルワイス賞JpnIIIから、今年は中5日となるため、当レースで過去3勝の角川秀樹調教師をはじめリーディング上位厩舎が使い分けで出走させてきた馬が有力になるだろう。南関東勢は鎌倉記念やトライアルの小町特別など、前走川崎の重賞や特別戦で上位に入っていた馬に注目したい。

(文・大恵陽子)

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。