２歳時４戦４勝で世代チャンピオン。リフレッシュ休養後の初戦、菊水賞は牡馬ベラジオソノダラブの完成度の方が優ったため２着、初めて土が付いてしまったが、それでもその能力の高さは揺るがない。当時、体重は20キロ減だったが、まったく細身にも映らなかったし、逆にこれぐらいの方が却って動きやすい。どんな流れ、展開になっても即対応できる点が何よりもいい。中間の乗り込みも至って順調、春２走目はプラス要素ばかり、牝馬限定戦なら一歩リード。

姫路・兵庫クイーンセレクションでは後続に３馬身、名古屋・若草賞土古記念では５馬身と牝馬重賞２連勝中。兵庫県移籍後は一度もハナを譲ったことがないし、スタートセンスは抜群、益々冴える一方。当然ここもハナを譲る気はサラサラないし、もし何かが競りかけて来るようなら向こうの方が先に勝手に潰れることだろう。輸送で減らした馬体もいい感じに戻ってきた、見るからにフックラしてきた。鞍上にとっても初重賞を決めた大事な馬、逃げペース次第で踏ん張れる。

スタートが良すぎた、いい位置に付けすぎた。内でジックリ構えすぎた分で勝負どころの仕掛けが多少遅れた。菊水賞はそこらが影響しての６着。致命的な出遅れ、誰もが嫌がる砂の深い内側を通りながらも上がりは豪快に伸びて３着、負けても性能の高さを示した昨年末の園田ジュニアカップからも力的に見劣るとは思えない。しかもそれなりに前付けしたいタイプが揃っただけに最初から差しに徹する競馬をするようなら最後はズバーン！ひと捲りの可能性。

ワイズゴールドは初勝利を挙げるまでに６走、ちょっとばかり時間は要したが、それ以前もそれ以降も掲示板を外したことがない堅実派。前走、水沢での留守杯日高賞はスタート後、すぐのコーナーをうまく利用、マイペースに持ち込んでスイスイ。理想はこの形だが、スンナリ前、気分良く走れば２～３番手になっても構わない。半兄は一昨年の兵庫２歳チャンピオンに輝いたガリバーストーム（父アジアエクスプレス）。マルグリッドは姫路でサラキャサリンに敗れているが、その後は見事な差し切り２連勝、こちらも遠征で体重を減らしただけに地元戦は大歓迎、ひと脚に賭ける。キャッツライズは川崎４勝馬、前走初めての右回りもソツなくこなしているし、昨年優勝ニネンビーグミと同じホッコータルマエ産駒ということに園田対応力を感じる。