７月の川崎・スパーキングレディＣが移籍初戦、勝ち馬レディバグとの差はわずかコンマ５差の５着惜敗もＪＲＡ４勝馬らしい走りは見せていた。次走の船橋・フリオーソレジェンドＣは惨敗だったが過去最高の馬体重が微妙に影響したか。長距離輸送のハードルあれど中央でその経験は豊富、過去には大井・レディスプレリュードを制したプリティーチャンスと好勝負した実績もあるだけに牝馬同士なら十分勝ち負けになりそうだし、持ち味の先行力は水沢コース向きとも言える。前走のうっぷんを晴らせる絶好条件となり輝きを取り戻せるか注目。

　昨年２月の船橋バレンタイン・フィリーズを勝ち上がってから未勝利なのはちょっと気になる不安要素だが、戦ってきた相手がいずれも一流の牝馬たち。ここ最近ではロジータ記念２着が目立つ成績でも長距離戦で良さが出てきたのが特徴。デビュー時４７６キロだった馬体重が前走５１３キロと驚異的な成長力を今現在も見せてるし、前走の園田・サマークイーン賞では金沢の女傑ハクサンアマゾネスからコンマ９差の５着なら上々とみるべき。ここは地元山本騎手の心強いエスコートも得て上位争いを演じてくれそう。

　元ＪＲＡ１勝馬だとこのメンバーでは格下感が否めないところだが、門別に移籍してからの戦いぶりがガラッと一変。前走ノースクイーンカップに至っては大井代表サルサレイア（元中央２勝クラス）をアッサリと撃破しているのだから相当な地力をつけているのは間違いない。今回は地方に籍を転じて初の遠征となるが、このレースとの相性がいい陣営の豊富なノウハウは不気味、相手がさらに揃ったとしても勝算ありの遠征とみるべきだろう。

　サルサレイアは女傑サルサディオーネの半妹として期待されている素材だが、２０２１年５月大井・牝馬別定準重賞ネモフィラ賞からしばらく勝てない日々が続いている。決め手勝負型にしては近況の伸びも今一つゆえ過大評価を避けたいが実績だけ見れば今日のメンバー構成なら上位に食い込んできてもよさそう。トップザビルは昨年暮れの大井・東京シンデレラマイル２着馬でも本質距離が延びていいタイプ。時折見せてしまうゲートの出の悪さを出さなければ妙味あり。ベルゼールは現在南関東Ｂ１格と格下、ただＪＲＡ３勝クラスで距離ベストならＲ・クアトロ騎手の手腕に期待したくなるところ。