データ分析 Data Analysis

北の電撃5ハロン戦

ホッカイドウ競馬の短距離路線は今年変更があり、8月に実施されていたエトワール賞が5月に移動。同レースの上位3頭が6月の北海道スプリントカップJpnIIIに出走してきたように、開幕直後から短距離馬のローテーションが組みやすくなった。その北海道スプリントカップJpnIIIからの参戦も予想されるスーパースプリントシリーズの北海道地区トライアル。ここでは、特別戦だった14年以前を含む12年~21年まで過去10回のデータから傾向を探っていく。

■1番人気は軸として信頼

過去10回で1番人気は5勝、2、3着各2回。馬券圏内を外したのは2012年の5着馬のみ。2、3番人気も3着内率50.0%とまずまず。4番人気以下は一気に数字が下がるが、重賞となった15年以降、上位人気3頭で決まった18年を除く7回中6回で4~8番人気が1頭だけ馬券に絡んでおり、2、3着候補として押さえたい。[表1]

[表1]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 5 2 2 1 50.0% 70.0% 90.0%
2番人気 3 2 0 5 30.0% 50.0% 50.0%
3番人気 1 2 2 5 10.0% 30.0% 50.0%
4番人気 0 1 1 8 0.0% 10.0% 20.0%
5番人気 1 1 1 7 10.0% 20.0% 30.0%
6番人気以下 0 3 3 44 0.0% 6.0% 12.0%

注記:15年は2着同着

■リピーターの活躍がある

勝ち馬は3~9歳まで幅広い年齢から出ている。連対率、3着内率では5歳がやや劣勢なのを除けば世代ごとにさほど差はない。アザワクが3、4歳(2020、21年)と連覇、アウヤンテプイが4~6歳(12~14年)にかけ2勝、2着1回などリピーターも多い。なお、8歳以上の5連対のうち4回はメイショウアイアンで、同馬を除く15年以降の8歳以上の成績は【0-0-2-15】であり買いづらい。[表2]

[表2]年齢別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 1 0 0 1 50.0% 50.0% 50.0%
4歳 2 2 0 8 16.7% 33.3% 33.3%
5歳 1 0 1 11 7.7% 7.7% 15.4%
6歳 2 3 2 18 8.0% 20.0% 28.0%
7歳 2 3 3 13 9.5% 23.8% 38.1%
8歳以上 2 3 3 19 7.4% 18.5% 29.6%

注記:15年は2着同着

■田中淳司調教師が3勝

勝利がある現役の調教師は5名おり、なかでもメイショウアイアンを管理する田中淳司調教師が3勝、2着4回、3着3回。同馬以外にも2017年にタイセイバンデットで勝利を挙げている。ただし出走数は圧倒的に多い。角川秀樹調教師の2勝はともにアザワク。2、3歳の重賞に強く、この路線にはあまり参戦してこない。[表3]

[表3]主な現役調教師の成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 3 4 3 14 12.5% 29.2% 41.7%
角川秀樹 2 0 0 1 66.7% 66.7% 66.7%
佐久間雅貴 1 1 1 11 7.1% 14.3% 21.4%
安田武広 1 0 1 3 20.0% 20.0% 40.0%

小野望
0 1 1 5 0.0% 14.3% 28.6%

■北海道SCの地元最先着馬は買い

特別戦時代は、北海道スプリントカップJpnIIIから中1週の厳しいローテーションでも2013、14年とアウヤンテプイが連覇(ともに4着からの臨戦)するなど、もともと関連は強かった。両レースの間隔が中3週に広がった18年以降の過去4回では、北海道スプリントカップJpnIIIで地元最先着だった馬は2勝、2、3着各1回で3着内率100%。19年に8番人気で3着タイセイエクレール、20年に7番人気で3着オールドベイリーはそれぞれ9、13着からの巻き返しで、北海道スプリントカップJpnIIIに出走しているだけで、買い材料となる。

勝つのはこういう馬!

その年の北海道スプリントカップJpnIIIに出走しており、さらに地元最先着であればなおよい。違う路線からの馬では、JRAから移籍初戦か、当地で底が割れていない馬が有力。短距離戦だけに内枠の逃げ馬が強そうに見えるが、1枠の馬は未勝利となっている点は注意したい。

(文・吉田総一郎)

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。