データ分析 Data Analysis

JBCを除けば、古馬1400m戦で最高にして唯一のJpnII

1400mという距離からスプリントとマイル路線の強豪馬が初夏の浦和に集う。地方・中央馬問わず、小回りコースを得意としたスピード自慢の先行馬の活躍が目立つ一戦。過去10年のデータから傾向を分析していく。

上位人気が好成績も中穴にも注意

1番人気馬は4勝、2着3回、3着1回で3着内率80%と安定。1番人気馬が馬券に絡まなかった11年、20年も、それぞれ2番人気馬が3着以内に入っている。一方で6番人気以下が7頭馬券に絡んでおり、上位人気馬と中穴、という組み合わせになることが多い。ただ3連単は4桁配当に収まることが多く、3連単万馬券は3回のみ。その3回は、11年が2→6→8番人気の決着で107,710円、18年が1→5→9番人気の決着で73,850円、20年が7→2→6番人気の決着で54,360円という内容で、年によっては高配当も狙える。[表1]

[表1]単勝人気別成績(過去10年)

単勝人気 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 3 1 2 40.0% 70.0% 80.0%
2番人気 3 2 4 1 30.0% 50.0% 90.0%
3番人気 1 0 0 9 10.0% 10.0% 10.0%
4番人気 1 1 0 8 10.0% 20.0% 20.0%
5番人気 0 2 1 7 0.0% 20.0% 30.0%
6番人気以下 1 2 4 60 1.5% 4.5% 10.4%

あらゆる世代にチャンスあり

6歳馬が4勝を挙げており勝率16.7%とトップだが、3着内率では2勝、2着3回、3着4回の5歳馬が45.0%でトップ。それ以外は4歳馬1勝、7歳馬2勝、8歳馬1勝と、あらゆる世代から勝ち馬が出ている。昨年は1~3着までを8歳馬が独占した。[表2]

[表2]年齢別成績(過去10年)

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
4歳 1 1 0 7 11.1% 22.2% 22.2%
5歳 2 3 4 11 10.0% 25.0% 45.0%
6歳 4 3 0 17 16.7% 29.2% 29.2%
7歳 2 1 2 17 9.1% 13.6% 22.7%
8歳以上 1 2 4 35 2.4% 7.1% 16.7%

地方馬の好走も

JRA馬が8勝を挙げているが、3着内馬30頭中12頭が地方馬と、ダートグレード競走としては地方馬の好走が多い。中でも船橋所属馬が1勝、2着3着各2回で最多の5頭、次いで地元浦和所属馬が2・3着以内に計4頭が入っている。過去10回のうちJRA馬が3着以内を独占したのは17年の1回だけで、地方馬(特に南関東)も馬券の対象として考えたい。[表3]

[表3]所属別成績(過去10回)

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 8 5 5 21 20.5% 33.3% 46.2%
大井 1 1 0 9 9.1% 18.2% 18.2%
川崎 0 1 0 1 0.0% 50.0% 50.0%
船橋 1 2 2 14 5.3% 15.8% 26.3%
浦和 0 1 3 17 0.0% 4.8% 19.0%
その他地方 0 0 0 25 0.0% 0.0% 0.0%

内枠有利

1~6番が7勝、7~12番が3勝で、3着内馬30頭で見ても、1~6番が20頭、7~12番が10頭と、内枠有利となっている。[表4]

[表4]3着以内の馬番(過去10年)

11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
頭数 12頭 11頭 12頭 12頭 11頭 12頭 12頭 11頭 12頭 12頭
1着 11 6 1 3 10 4 6 2 9 5
2着 5 5 10 6 5 7 2 1 3 9
3着 10 4 9 1 2 8 8 3 1 4

注記:12年は12番が競走除外、18年は9番が競走除外

馬券圏内は4コーナー5番手以内

逃げ切り勝ちは過去10年で3回だが、最後の直線が約220mと短いためか、後方一気の差し切りは難しく、3着内馬30頭全てが4コーナー5番手以内。1着馬に限ると10頭全てが4コーナー4番手以内だった。

勝つのはこういう馬!

1、2番人気で7勝と『上位人気馬が軸』としての信頼度は高い。4勝の6歳馬はやや目立つが、幅広い年齢から勝ち馬が出ているのは、リピーターが多いゆえか。JRA馬だけでなく南関東所属馬も含め、人気にはあまりこだわらず『浦和コースで結果を残している実績馬』が狙い。

(栗田 勇人)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。