データ分析 Data Analysis

夏の終わりの1400mハンデ戦

過去22回でJRAが19勝と地方馬を圧倒。佐賀所属騎手はJRA馬に騎乗するかたちで2008年倉富隆一郎騎手、21年鮫島克也騎手の2名が勝利しているが、佐賀所属馬の勝利はなく、3着以内も10年マンオブパーサー(3着)が最後。24年のJBC競走は佐賀競馬場での開催となり、当レースはJBCスプリントJpnIと同コース・同距離で行われるため、注目度が高まりそう。ここでは13~22年の過去10回から傾向を分析していく。

JRAが圧倒も兵庫が健闘

過去10回中9回でJRAが勝利しており、1~3着を占めたのは5回。地方馬の勝利は2018年エイシンバランサー(兵庫)のみで、22年はコウエイアンカ(兵庫)が2着に進出。兵庫勢はその2頭とタガノジンガロ(14年3着、15年2着)で3着以内に計4度進出と健闘している。[表1]

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 9 7 8 21 20.0% 35.6% 53.3%
兵庫 1 2 1 2 16.7% 50.0% 66.7%
佐賀 0 0 0 45 0.0% 0.0% 0.0%
上記以外 0 1 1 14 0.0% 6.3% 12.5%

単勝1~3番人気で計8勝

単勝1番人気が4勝、2、3番人気各2勝で上位人気が強い。5番人気の勝利は前述2018年のエイシンバランサー(兵庫)。ここ2年は1番人気が勝利しているが、JRA馬としてもっとも人気がない馬も3着以内に入っている。なお、20年はJRA最低人気の4番人気サヴィが勝ち、1番人気は3着だった。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 1 3 2 40.0% 50.0% 80.0%
2番人気 2 1 2 5 20.0% 30.0% 50.0%
3番人気 2 3 1 4 20.0% 50.0% 60.0%
4番人気 1 2 2 5 10.0% 30.0% 50.0%
5番人気 1 2 1 6 10.0% 30.0% 40.0%
6番人気以下 0 1 1 60 0.0% 1.6% 3.2%

5歳と6歳が計8勝、牝馬は不振

5、6歳が4勝ずつ挙げ、他は4歳と8歳が各1勝。2015~21年には5歳と6歳が1年おきに勝利していた。なお、過去22回のうち牝馬は3度勝利しているが、06年のメイショウバトラー(JRA)が最後。3着以内も過去10回では14年2着ピッチシフター(愛知)、19年2着ヒザクリゲ(JRA)だけだ。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 0 1 0 5 0.0% 16.7% 16.7%
4歳 1 3 1 4 11.1% 44.4% 55.6%
5歳 4 1 4 14 17.4% 21.7% 39.1%
6歳 4 1 2 15 18.2% 22.7% 31.8%
7歳 0 3 2 19 0.0% 12.5% 20.8%
8歳以上 1 1 1 25 3.6% 7.1% 10.7%

近2年は傾向が変化

8月中旬に行われていた2020年までの勝ち馬は、9年連続でダートグレード初勝利。しかし9月1日に繰り下げられた21年はJRA馬4頭のうち3頭が重賞勝ち馬で、その3頭で3着までを占めた。8月25日実施の22年もJRA5頭中3頭が重賞勝ち馬。そのうちダートグレード勝ちがあった2頭が1、3着(2着は地方馬)と、施行時期変更後はグレード実績のある馬有利の傾向に変わってきている。なお、トップハンデ馬の勝利は11年スーニ(58.5kg)以降ないが、21年はハンデが重い3頭(58.5~59kg)が上位を独占。ここ3年では57kg以上の負担重量の馬が3着以内に計6度進出している。

勝つのはこういう馬!

2022年は地方馬が4年ぶりに馬券にからんだが、中心となるのはやはりJRAだろう。施行時期が変わったここ2年は実績重視の傾向となり、24年のJBCスプリントJpnIへ向けて賞金加算やコース経験を目的に出走してくる4~6歳の重賞勝ち馬がいれば狙いたい。過去10回では4~8枠が9勝と中ほどから外の枠の馬に注目。22年は8枠のワンツー決着だった。

(文・上妻輝行)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。